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映画『民生ボーイと狂わせガール』原作者が語る“奥田民生像”

映画『民生ボーイと狂わせガール』原作者が語る“奥田民生像”

奥田民生のような自然体な生き方に憧れる冴えない雑誌編集者・コーロキは、仕事で出会ったファッションブランドのプレス(広報)担当・天海あかりにひとめぼれをする。程なくあかりと付き合い始めるコーロキだが、彼女は「出会う男をすべて狂わせる女」だった。そして、コーロキの地獄の日々が始まる――。

妻夫木聡さんと水原希子さんが主演、大根仁監督がメガホンを取った映画『奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール』。水原希子さんのはっちゃけた演技に注目が集まる本作は、もともと2015年に発売された渋谷直角さんのマンガ『奥田民生になりたいボーイ出会う男すべて狂わせるガール』(扶桑社刊)が原作となっている。

そして2017年。50ページの大幅加筆、映画化までの道のりを渋谷さんがつづった日記などを加え、そしてカバーデザインを一新した『奥田民生になりたいボーイ 出会う男すべて狂わせるガール 完全版』(扶桑社刊)が登場。

フジロックフェスティバルで“渋谷系”の代表格・小沢健二さんとコーネリアスが同日出演して話題になった7月29日、東京・渋谷の「HMV&BOOKS TOKYO」では、作者の渋谷直角さんとインスタグラムで20万フォロワーを持つ人気女性イラストレーター・たなかみさきさんがトークショーを行った。

■「奥田民生さんはインタビューが難しい。けれど、そういう感じがかっこいい」

たなかさんは映画化にあたり、水原さんプロデュースのグッズのイラストを担当。また原作を初版から読んでいたという『民生ボーイと狂わせガール』ファンだ。

そんなたなかさんは現在24歳。渋谷さんが「奥田民生って知ってるんですか?」と聞くと、「リアルタイムではユニコーンは知らない世代なのですが、気負いなく好きなことをやっている男性という印象はありました。すごく素敵だなと思います」と回答。この作品を読んで、「(奥田民生が)聴きたくなりました」と笑顔で話した。

渋谷さん自身の奥田民生さんへの最初の印象は「掴みどころのない人」というもの。インタビュアーとして何度か取材をしたことがあるそうで、「インタビューとしては見出しになるような強い、断定的な言葉を言ってほしいんだけど、民生さんはあまり言わない。だからライター目線だと記事としてまとめるのが難しいんです。話を聞いているとそこがすごく面白いんだけど、その面白さって原稿には反映しにくいんです。だけど、人間として、大人としては、自分を決して必要以上に大きく見せないような、飾らない素直な言葉で喋ってくれるところがかっこいいし、自分もトシをとるにつれ、民生さんの言ってることがわかるようになってきたんですよね」と、ライターとしても活躍する渋谷さんだからこその視点で奥田民生像が語られた。

また、本作の舞台は雑誌業界であるため、「雑誌あるある」や「出版あるある」が各所に散りばめられている。例えば仕事を頼んでいたライターが暴走し、ツイッターに脚色された形で仕事過程を暴露されたり、〆切をまったく守らずやきもきさせるコラムニストだが上げてくる文章は素晴らしかったり、経験したことがある/したことがない関係なく「これはありそう」というネタが満載なのだ。

『奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール』にはそんなリアリティ溢れる瞬間が数多く登場するのも魅力の一つだろう。

■インスタ20万フォロワーの秘訣に「絵をちゃんと見てもらっている」

それぞれマンガ家とイラストレーターというフィールドで活躍している2人。インスタグラムのフォロワー数が20万人を超えるたなかさんに、渋谷さんは「どうやったらそんなに増えるんですか? ブレイクスルーみたいな瞬間はあったんですか?」と興味深そうに質問。

「特になくて、でも個展をやるたびに増えていくなという感じはして。みなさん絵をちゃんと見てくださって、自分でも手ごたえがあったものをインスタグラムに載せると、なぜかその日はフォロワーがすごく増えています」というたなかさんの回答に、「すごい。本当に実力だけで増やしているわけですよね。僕が絵をあげても(フォロワー)が減るからなあ(笑)」と反省していた。

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