脳などに深刻な影響を及ぼすスマホ依存症 避けるにはどうすればいいか?

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脳などに深刻な影響を及ぼすスマホ依存症 避けるにはどうすればいいか?

スマホ依存が近年増加傾向に

近年、あらゆる場所でスマホを触っている姿を見かけるようになりました。それと同時に若者を中心にスマホを通じてネット依存率が高くなっていることが問題視されています。

スマホ依存症とは、四六時中スマホを触っている状態、その行為に対するコントロールが全く効かず、その行為が生活の中心になる事です。では、実際にどのような悪影響が出るのでしょうか?よくある傾向をまとめます。
姿勢が悪くなり、その姿勢で操作し続けると、視力低下、肩こり、筋肉痛、腱鞘炎など起きやすくなる。
使用がやめられず、出来ない状態が続くとイライラして落ち着かなくなる。
スマホを使用し続ける事で昼夜逆転する。
光の刺激で脳波に乱れが生じ、睡眠障害、コミュニケーションの低下、学力低下などが心配される。

スマホ依存が脳にもたらす深刻な影響

その他に、思春期、青年期でスマホ依存傾向が高いという調査結果もあり、依存状態にある人の脳の映像研究では、自分や相手の感情の読み取りに関わる部分、注意力、記憶力などの認知機能に関わる部分などが委縮すると言われています。(脳の発達途上にある思春期、青年期では、影響が大きいと考えられる)

そして、ネット、ゲームはドーパミン(快楽物質)を放出させます。その量は、覚せい剤並みと言われています。特にスマホゲームは、はまりやすい状態を意識して作成されている事も多いので注意が必要です。

ドーパミンが分泌される機能は、子供や10代の頃が最も活発で、楽しみを求めて長時間使用すると自分の力ではやめられない依存状態、依存が長引くと深刻な引きこもりになる場合もあります。

親がスマホ依存になると子供にも深刻な問題が生じる

子どもを持つ親にも深刻な問題が生じます。親が気付かぬうちに、幼い子どもが泣いていてもスマホに気を取られていつも放置する行為は、プチ虐待(ネグレクト)になります。

0歳から6歳くらいまで子供が愛情を欲しているにもかかわらず、視線も合わせない状態が続くと、親子間に大切な情緒的つながり「愛着が」築けません。それは愛着障害につながります。近年、感情のコントロール、信頼心が育たない、かんしゃくを起したりキレたり、泣き叫び続けたりする子供が増えているそうですが、それは親のスマホ依存も影響している可能性も考えられます。

スマホ依存を避けるために注意すべきこと

それでは、スマホ依存を避けるにはどうすれば良いのでしょうか?ポイントをご紹介します。
スマホをいつも手に持たない。鞄に入れたり、面倒なパスワードを設定したりしてすぐ使える状態にしておかない。
SNSやLINEの通知をオフにする。(友人など周りとルールを作る)
夜何時までと、終わりの時間を決める。
なるべくスマホを目覚まし代わりに使わない(寝る前に交感神経を刺激しないためにも寝室にスマホを持ちこまない)。
食事中はスマホをそばに置かない。
スマホを忘れる時間を持つ(スマホ以外の楽しみを見つける)。
なかなかやめられない場合、一日の行動を記録する(思う以上にスマホに時間を費やしていることを確認)

そして、スマホ依存になる人は、他の依存症(ギャンブル依存、アルコール依存等)になりやすい傾向にあります。注意してみましょう。

スマホはうまく使えば生活向上の便利なツールです。必要以上にスマホを悪として心配するのではなく、リスクを知って、うまく利用することが大切です。

(飯塚 和美/心理カウンセラー)

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