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藤代冥砂「新月譚 ヒーリング放浪記」#44 カラーセラピー

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 抜けるような空の青さに魅入ったり、エメラルドグリーンの海にため息をついたり、燃えるような夕日の赤に涙を流したりと、とかく人は色に感動する。よくよく考えれば、いったい何故なのだろう、と疑問に思う。山や海や空などの自然物の色だけでなく、絵画など、人が配合した色に対しても同様に感動するので、それが自然であろうと人工であろうと、人は色に影響され、感動する習性がある。エジプトなどの古代文明の宝物などが、美しい色を持っていることからしても、人というのは、生まれながらにして、どうしても色に惹かれてしまうようだ。もしかしたら、人だけでなく、他の生物も同様かもしれない。異性を惹きつけるための美しい羽などを持つ鳥類はそうであろうし、蝶の羽は、毒毒しい配色によって捕食者を威嚇したりする効果もあるらしいから、美の追求とは違う使い方もあるのだろう。いずれにせよ、人以外の生物も色彩を感じていることは間違いないだろう。
 色と言えば、化粧も、それを利用したものである。これも人の歴史の随分古い頃からあった習慣であろう。自分の身分を示したり、戦闘時に集団を鼓舞したり、自身のファッションの一部として、異性を惹きつけるためにと、様々な用いられ方をしてきた。そして、ここでも色が重要な役割を果たしている。
 そもそも色というのは、どういうものか。簡単に言えば、それは波動である。電磁波と言ってもいい。赤、青、黄、から受ける印象はそれぞれ違うが、これは波動が異なるからである。着る服の色によって気分が変わるのは、表面的には色の違いとして簡単に説明できるが、なぜ黄色を着ると華やいだ気分になるのかといえば、黄色にはそういう効果がある波動があるからなのだ。
 波動(電磁波)は全ての存在にあって、人と人、人と物、人と土地など全ての関係は、この波動の相性によって説明できる。同じような人が集まってグループになるのは、波動が近いと楽だからであり、趣味が合う人が集まるのは、自然なことである。その一方で、敢えて波動の違う人や物事に惹かれる人もいる。常からアウェイ好きを公言している私は、まさにそういうタイプで、だからこそ旅好きでもあるのだろう。それは、さておき、色というのは波動であり、波動というのはビッグバンによって生まれたとされる宇宙の始まりからあって、ひとつのデフォルトである。その影響は選択できるものでなく、全ての存在が波動に満ちた宇宙の中で暮らしているのである。そして色というのは、光線によって可視化されたものである。だが、面白いことに、電灯を消した部屋でも、つまり暗闇でも、私たちは皮膚から色を感じられるのである。

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 赤い部屋と青い部屋に入った時とでは、その反応は違う。心拍数から判断すると、前者では興奮するのに対し、後者では落ち着いてリラックできる。これは何となく腑に落ちる結果だ。赤や青にはそういう性質があるのを、多くの人は日常生活を通して経験している。次に部屋の電灯を消して、同様に心拍数を取ると、結果も同様なのであった。これは視覚からの情報を遮断されても人は色を感じられるという証明にもなっている。光線の反射としての色彩がなくても、それを判別できるのは、色の持つ波動の差を、人も感じ取れるからである。色は波動、電磁波なのである。
 波動というのは長短があって、虹を見ると、アーチの上部にあるのが赤で、下は紫である。上にある色は、波動の長さが短くて、下にいくほど長くなる。人が視覚で捉えられるものは実はわずかで、より波動が短いものは、赤外線であり、より長いものは紫外線で、視覚で捉えることができない。だが皮膚は紫外線や赤外線を感じられる。日焼けは紫外線を感じられるからであり、赤外線に温かみを感じられるのも皮膚である。つまり、私たちが色として捉えているものは、波動の全てではなくて一部でしかない。目からの情報というのは、実は色彩の全てを捉えているわけではない。これはとても想像が難しい。周囲を眺めれば、全てに色があるように見えるので、この世に存在する色が全て見えている気がするが、実はそうではないというのだから。
 赤い下着の日は、その人が魅力的に見えるのは、赤には情熱や欲望を刺激する波動があって、フェロモンの分泌を促すからだと言われている。この時も服の下にある自分の下着の色が見えているわけではなく、皮膚が感じているからだ。睡眠を取る時のパジャマの色は穏やかな色が適しているのも、実は波動のためなのである。色というのは、美的好奇心を満たすための観賞用という役割だけでなく、生理的な部分にも作用し、さらには生活の質への影響力も強い。その理由として、色は波動であり、私たちは常にその影響下に晒されているのである。
 ならば、その色であり、波動の影響を恣意的に用いることも出来るはずである。こと、それをヒーリングに用いることができたら、どんなに便利だろうと。

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 実は、僕が通っている鍼灸院では色彩診断療法なるものを取り入れていて、実際何度も経験済みである。これは一つの同種療法であり、例えばインフルエンザなら、インフルエンザの波動と同じ波動を持つ色をツボなどの皮膚に貼るというシンプルなものだ。波動は波なので、同種の波と波とをそれぞれを打ち消し合わせ、消してしまうのだという。何かを摂取するわけでもないので、副作用もない。僕は、この療法を単体で受けたことはないので、これだけの効果として感じた経験がないのだが、少なくとも悪化はしなかった。効果もピタリと止むというよりも、ゆっくりとじんわり効いているような感じではあった。ちなみにその時はホメオパシーとの併用であったのだが。
 この色彩診断療法に使われるカラーチップは1ミリほどの大きさで、これは大きければ波動が大きいという訳でないという理由による。それが患部やツボにピンセットで貼られていくだけなのだが、なんとも不思議な感じで、楽しい。僕は、こういうのに好奇心があるが、怪訝に思う人もいると思う。だが、貼るだけなので、副作用もないだろうし、興味があったら試して見る価値はあるはずだ。この治療法の面白さは、病原の波動と色の波動を合わせるという発想もそうだが、小さなカラーチップが身体中に黒子のように貼られているというのが、ユーモアがあって面白いし、見方次第では、オシャレにも見えるところだ。治療もそういう面から見るといつもと違う発見があるかもしれない。カラフルな治療は楽しい。
 ドイツ生まれのカラーパンクチャーも色彩診断療法同様にペンライトを使って色をツボに照射するもので、色による針治療といっていい。
 色を使った治療と言えば、他にも色彩心理学からのアプローチもあるだろう。カラフルなボトルから自分が直感的に選ぶものを元に診断するオーラソーマも、それそのものを楽しみとする見方もできる。自分が選んだ色の組み合わせを元に、現在の自分のメンタル状況を客観的に診断してもらい、今と未来への指針とする。これは決して占いではないのだが、占い的な楽しさがあっていい。
 色を美容やファッションからだけでなく、ヒーリングという視点から注目することをし始めると、セルフコントロールに色を使う意識が芽生え始める。例えば、その日のテーマカラーを決めるのも面白いと思う。落ち込んでいる日々が続いているなと感じたら、今日1日は黄色を意識して過ごしてみるといいと思う。地下鉄などでの移動中や、職場での休憩中などに、目を閉じて黄色を瞼の裏側に想像し、それを全身に染み渡らせ、自分自身が黄色に同化したようにしてみると、不思議と黄色の快活な波動に満たされていくのが分かる。目を開けたら、周囲の景色から黄色を選んでみるのもいいだろう。とにかくその日をテーマカラーで過ごすというのは、簡単にできるし、効果も案外ある。何よりも落ち込んでいる状態から、抜け出そうというきっかけと助走を確実に与えてくれる。 

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 そもそも、ある状態に停滞しているということは、ひとつの波動にとどまっていることである。そこから出ない限り、同種の波動を持った事物や人が集まってくるので、余計にその状態から抜け出せなくなる。それが楽しく健康な状態ならそれをキープするのもいいが、そうではなくて負の状態である時には、別の波動を、つまりここでは別の色を取り入れる必要があるだろう。いきなり友人を変えるというのは無理なので、せめて色を変えてみるといいと思う。
 繰り返しになるが、色の違いとは、波動の違いである。そのことを想定して、意識を波動へと向かわせると、さまざまな関係性を見つめ直すきっかけにもなる。仕事などで普段使いしている道具なども、波動という視点からするとまた違う選び方になる。手になじむというような感覚を、波動がなじむというように言葉を置き換えるだけで、目に見えない範囲まで意識が広がる。それによって、自分のフィールドが広がる。フーィルドの広さは、寛容性の大きさと比例していると、僕は思っているので、可視化の束縛から自分を放つことのきっかけとなる色から波動への連想は大切だと思う。
 一つの成功を、永続的なものにしようとする保身や固定化は、実は、波動を縮めてしまうこともあるので、仕事のスタイルや、ファッション、を常に少なくても意識の中では流動的にしておくのは大切だと思う。
 色彩は自由である。波動は自由である。僕たちが自由であれば。
 

※『藤代冥砂「新月譚 ヒーリング放浪記」』は、新月の日に更新されます。
「#45」は2017年8月22日(火)アップ予定。

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