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車椅子で生活する1人の男性にVRがもたらしたもの

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車椅子で生活する1人の男性にVRがもたらしたもの

米カンザス州ミズーリに在住するTim Bartow氏は『レッシュ・ナイハン症候群』と呼ばれる極めて稀な遺伝子疾患の患者です。この疾患の患者はアメリカでは100人しかおらず、脳性麻痺をもたらすため、彼は車椅子での生活を余儀なくされています。ただし物事の認知において異常はなく、健常者と同じように物事を感じたり、思考することができます。

Bartow氏には様々な夢や願望があり、旅行や恋、車椅子生活を余儀なくされている人々に対する一般的な見方を変えたい、と考えています。自らを映像作家であり、ライターであると語る彼はストーリーテリングによってこれらの目標を達成しようとしています。しかし、身体を思うままに動かすことができないため目標の達成は難しく、世界中を旅行することはおろか車を運転することもできず、飛行機に乗る際も周囲のサポートを必要とします。

https://www.youtube.com/watch?v=bBD6hixdVaY

VRが彼にもたらしたもの

Timの母親であるLizは、障害を持つ彼に世界中を冒険する機会を与えることを望んでいました。彼女の友人であるPam Huling氏は、受賞歴を持つメディア企業Blue Chalk MediaのCOO(最高執行責任者)であり、二人が意見交換の末、VRで彼の夢を叶えるというアイデアを思いつきました。

Hulingは同社のクルーに掛け合い、Tim Bartow氏がヘッドセットを装着して様々なコンテンツを楽しむ様子を撮影、ドキュメンタリー映像を制作しました。VRを通して、彼は海中深くに潜むサメと泳いだり、大洋の真ん中に浮かぶボートに乗ったり、生い茂る森の上を飛行しました。体験後、彼はVR空間で訪れた様々な場所を思い返し、これから訪れてみたい場所の名前を連ねました。彼は南極とアフリカ、パリのエッフェル塔に行きたいと述べ、その他にもドイツや日本、様々な場所の名前を連ねています。

車椅子で生活する1人の男性にVRがもたらしたもの

ドキュメンタリー動画の反響

このドキュメンタリーが公開されてから、Tim Bartow氏にはハリウッドからオファーがあり、脚本を朗読するチャンスを得ることができました。彼の障害の克服を助けるテクノロジーと、彼を応援する世界中のファンの助力によるものでした。

彼の最大の夢は、認知障害や、身体障害を患う人たちに対する一般的な見方を変えることです。彼は夢の実現に向けて一歩ずつ前進しており、米国内で活動する障害者支援団体のUnited Cerebral Palsyとのコラボレーションによって、障害を抱える人たちのバリアフリー運動を展開しています。

(参考)
VRScout / This Mom Used VR to Open Up New Worlds for Her Son(英語)
https://vrscout.com/news/mom-vr-son-cerebral-palsy-video/

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