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【新連載:山崎元の男と女の婚活経済学 4】「専業主婦」への幻想を捨て去れ!

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【新連載:山崎元の男と女の婚活経済学 4】「専業主婦」への幻想を捨て去れ!【新連載:山崎元の男と女の婚活経済学 4】「専業主婦」への幻想を捨て去れ!【新連載:山崎元の男と女の婚活経済学 4】「専業主婦」への幻想を捨て去れ!

年収条件の背景に「専業主婦」

女性が、自分の結婚相手となる男性に対して求める条件の中に、第一番目ではないとしても、かなり上位に「年収」が来る場合が多い。相手に求める年収は、女性がどのような家で育ち、学歴や職業にあるか、といったファクターで異なるが、「庶民レベル」でよく聞く数字を敢えて言ってみると、「年収600万円」くらいが基準になることが多い。

しかし、民間給与実態統計(平成26年分)を見ると、結婚適齢期ど真ん中ないしやや上の30〜34歳の男性の勤労者の年収は、大凡450万円近辺にある。「年収600万円」はなかなか高い壁であり、この条件を出す女性は、勤労者男性の半分以上を年収で「足切り」していると言える。

では、なぜ「年収600万円」なのかというと、どうやら、夫にこれくらい以上の収入があれば、妻が専業主婦として家に居て、専ら子育てに専念するような生活が可能だろうと考えるからのようだ。

そして、この年収水準を「それほど贅沢なものだとは思っていない」らしい。現在の結婚適齢期独身者の親世代では、父が稼ぎ、母は家庭にいる、という家庭像が普通だったのかも知れないが、今は、かつての「普通」は、案外手に入れにくいものになった。はっきり言って、今や、専業主婦は贅沢品だ。

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もちろん、結婚市場にあって競争力の強い女性が、高年収であり、他の面でも魅力的な男性と結婚することに何ら問題はない。しかし、「普通の女性」にとって、相手の年収や専業主婦生活へのこだわりを理由に、世の半分以上の男性を切り捨ててしまうのは「もったいない!」のではないか。

専業主婦生活にこだわるばかりに、人物的に素晴らしい相手をみすみす見逃している可能性が大いにあるように思われる。

結婚の前提としての「専業主婦」に対するこだわりを捨てよう、というのが本稿の主旨だ。

男性側から見た「専業主婦」

では、女性の側で、専業主婦生活に対するこだわりを捨てたとしよう。しかし、独身男性の側では、少し大袈裟に書くと、「専業主婦の妻を養う経済力がない自分は、十分な甲斐性が無いので、結婚する資格がない」という感じの「気後れの心理を抱く」場合が少なくない。

人間のオスは、実は、自分に自信を持てない場合には、ひどく消極的で傷つきやすい生き物なのだ。例えば、自分が結婚したいと思った相手から、「甲斐性」を理由に拒否された場合に、ほとんど立ち直れないくらいに自尊心が傷つくかも知れない。そうした事態を怖れて、彼らは、結婚に対して積極的になれない。

かくして、こうした「普通の経済力と敏感な心」を持つ男性は、結婚市場に十分身を晒すことなく、月日を重ねて老いて行く。残念なことではないか。

もちろん、男性の側にも、自分自身に豊かな経済力があって、妻には専業主婦として自分を支えて欲しいと思っている人もいる。こうした人の中には、妻が外で働くと、世間から自分に甲斐性がないと思われるので嫌だと思うことさえある。あるいは、妻は夫のサポートに徹するのが良く、自分はそれに値する男なのだという自負を持っていたりもする(何れも、時代的には、「三周回遅れ」くらいの古い感覚だが)。

こうした、精神的に「不必要にマッチョ」な男性は、放って置いていいような気もするが、筆者としては、こうした男性達も含めて、「専業主婦はいいものだ」という幻想を捨てる方がいいとお勧めしたいと思っている。

なぜなら、「男の甲斐性」を一つの価値観として、これを守ることにこだわると、少なからぬ家計が相当に窮屈になるからだ。

筆者は、仕事柄、個人の家計を分析することがあるが、例えば夫が「年収600万円」の専業主婦家計の場合、子供2人を大学まで出すと、老後には十分なお金が残らないのではないかと計算されるケースが少なくない。毎月手取り収入の20%以上貯蓄し、妻が15年くらいパートで働き、さらに夫は70歳くらいまで稼がねばならない、といった計算になるケースが少なくない。これは、教育費の高騰の側に大きな問題があるが、妻が正社員として働き続ける家計なら、ずっと楽にできる。もちろん、共働きの子育てには、それなりの苦労があり、特に夫の側に自覚が必要だが、それでも「ダブル・インカム」を貫く意味はある。

男性の側でも、「甲斐性」にこだわった無駄な力みを捨てる方が、そもそも楽に生きられるのではないか。そして、結果的に幸せになる良縁に出会う可能性が拡大するように思われる。

お互いに仕事がある方が安心

専業主婦生活に対するこだわりを捨てて結婚するということになると、必然的に「共働き」の夫婦が出来上がりやすい。

共働きには、夫婦の一人一人にとっても、夫婦全体にとっても「安心」な側面がある。

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例えば、近年の職場では、リストラも転職も珍しくないが、共稼ぎの夫婦であれば、一方がリストラの対象になっても、家計の収入の全てが無くなるわけではないので、経済的にも精神的にも余裕を持って事態に対処できる。

仕事を辞めてしまってから、転職先を探すのは、再就職に向けたリスクが大きいので、配偶者の収入を頼ってさっさと離職するようなやり方は止めるべきだが、夫婦のどちらかが、成否の分からない転職や起業に賭けたいという場合もあろう。また、重い病気などの事態に備える意味でも、「共働き」は心強くもあり、また強力なリスク吸収装置でもあることを覚えておこう。

「仕事」を持つ人は魅力的だ

一般に「片働き」の夫婦の場合に働くのは夫の場合が多いので、夫の視点から考える事はそうアンフェアでもないと思うのだが、率直に言って、夫から見て、自分の仕事とそれに伴う人間関係のいわば、家庭とは「別の世界」を持っている妻は魅力的に見える。

これを嘘だと思う女性読者は、例えば、「お金は持っているが、仕事をしていない男性」がどれくらい魅力的に思えるかを自問してみるといい。「いい!」と思う人は少ないのではないか。

夫にとって、妻がもたらす自分が知らない世間の情報はしばしば新鮮だ。また、現実に仕事をして報酬を得ているということは、妻が世間から評価されているということでもある。妻が、家庭とは別の世界で評価される場を得ているという事実は、夫から見て妻の価値を高める心理的効果を持つ。

もちろん、夫が共働きで忙しい妻に、「構って貰えない」という不満を持つことも少なくない。しかし、「自分の仕事を持っている妻」が夫から見て魅力的に映っていることについて、妻及び妻予備軍の女性はもっと気づく方がいい。

もちろん、個々の家庭の状況によっては、「集中的に仕事に注力する夫 + 子供や家庭に注力する妻」といった一時代前に典型的だった組み合わせが分業として適切になる場合もあるだろう。そこは、好みも含めて、個々の夫婦の事情による。

しかし、結婚以前の段階で「専業主婦」にこだわることは、女性・男性共に止めた方がいい、というのが筆者の意見だ。

著者プロフィール

【新連載:山崎元の男と女の婚活経済学 4】「専業主婦」への幻想を捨て去れ!

山崎 元

(やまざき はじめ)

1958年、北海道生まれ。

東京大学経済学部卒業。現在、楽天証券経済研究所客員研究員。 現在は、コンサルタントとして資産運用分野を専門に手掛けるほか、経済解説や資産運用を中心に、メディア出演、執筆、講演、各種委員会委員等を務める。

山崎元の男と女の婚活経済学コラム | バックナンバー

1.「経済力」は、「結婚しない理由」にはならない

2. 結婚とは「恋愛のバブル」だ

3. モデルルームは若い夫婦の「大勝負」の場だ

4. 「専業主婦」への幻想を捨て去れ!

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