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Interview with Liam Hodges

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2014SSコレクションでのデビューから、ロンドンのファッションシーンに欠かせないブランドとして注目を集め続けるLiam Hodges。特徴的なビッグシルエットに無二のグラフィックセンス、手のこんだパッチワークーーその独創性に共鳴するかのようにドレイクやFKAツイッグスらからも支持を受ける彼の最新の2018SSコレクションがLONDON FASHION WEEKにて発表された。キーワードは“NOISE”。彼がその言葉に込めた意味とは。そしてそのクリエイションの背景について話を聞いた。

——まず最初に言わせてください。あなたの服を去年ロンドンで着ていたら、「カッコいいね!どこで買ったの?」「欲しかったやつ!」など、たくさんの人からいきなり声をかけれてビックリしました(笑)。こんなに多くの人を惹き付けるあなたのデザインの魅力とは何だと思いますか?

Liam「あはは。僕にはわからないけど、多分形じゃないかな。プロポーションがドンと大きくて、すごくヘヴィーなところとか。あと、もしかしたらパッチワークとか、そういった構造かもね」

——確かにビッグシルエットはあなたの特徴ですよね。何がきっかけで大きなサイズの服を作ろうと思うように?

Liam「まず僕が大きいから(笑)。そして若い時、友達と一緒に住んでいたんだけど、彼らがよく僕の服を勝手に着ていて、僕よりも似合っていたんだよね(笑)」

——(笑)。グラフィックデザインのセンスも素晴らしいですが、どこからインスピレーションを得るのですか?

Liam 「どこからかグラフィックを見つけてそれの自分ヴァージョンを作る時もあるし、多くの場合は自分でグラフィックを作って、それをVHSといったローファイの機材のフィルターに通して、そのスクリーンショットを撮る。それによって、歪みが生まれるんだ。それをスクリーンプリントに持っていくと、さらに変化が生まれる。あのデザインになるまでに、様々なプロセスを経ているんだよ」

——ローファイというと、あなたは以前zineも作っていましたよね。その経験が現在の活動に何かしら影響を与えていると思いますか?

Liam「カット・アンド・ペイストっていうのは、僕のもの作りの方法の一つなんだと思う。ああいうローファイっぽい感じが好きなんだ。もしグラフィックをコンピューター・プログラムで作ったとしても、僕はそのスクリーンの写真を撮る。そうすることで、自然な何か、そして自分がコントロール出来ない要素が加わって、捻りが生まれるからね。ちょっとした歪みが好きなんだ。予測不可能なものがね」

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——洗練されすぎているものではなく、引っかかりがあるものが好きなんですね。

Liam「そう。予測出来ないものを受け入れるということも、違った意味でひとつの洗練だとも考えられるしね。僕は、完全に何かをコントロールするよりも、物事を自由に起こさせるほうが好きなんだ。何かをコントロールしてしまっては磨かれすぎてしまうし、クリーンになりすぎてしまう。自然に生まれたもの方が興奮するんだよ(笑)。何が起こるかを把握したくないんだ」

——あなたが好きな音楽、ヒップホップやパンクもまさにそのようなタイプですよね。

Liam「そうだね。最近ではUKのグライムがもっとパンクになってきていると思う。以前のヒップホップやパンクと同じエネルギーを持っていると思うんだ。パンクは音楽よりも、”そんなのイチイチ気にしてらんねえ!”っていう姿勢だから(笑)」

——フジロックのためにわざわざ日本に来たこともあるそうですね。なぜそこまで音楽に熱くなれるのでしょう?

Liam「エネルギーだよ。そう思わない? 出かけて、踊って、バンドやMCを見ることは、僕にとって理想の楽しみ方なんだ。そこからインスパイアされるしね」

——そんなに音楽が好きなのに、なぜ音楽ではなくファッションに進もうと?

Liam「簡単だよ。楽器が演奏できないからさ(笑)」

——ミュージシャンたちとの繋がりも強いですよね。彼らとの間に、なにか共感できるものがあるのでしょうか?

Liam「そう思うよ。同じエネルギーを持っているし、同じ考え方をしていると思う。それがあるから彼らは音楽にハマることが出来るし、僕はファッションに没頭できるんじゃないかな」

——ちなみにCassette Playaに出会ってからデザイナーを志すようになったというのは本当ですか?

Liam「そうだよ。彼女のもとで働いていたことがあったんだ。学生の時だったんだけど、彼女から受けた影響はすごく大きい。ファッションを始める前、僕は美術学校に通っていたんだけど、その時はファッションだけではなく色々なことをやっていたんだ。当時、僕はファッションに興味がなくて、ファッションといえばギラギラの時計とか、車とか、スーツとか、そういうイメージだった。でも、彼女がすごくエキサイティングなものを作っているのをみて、ファッションの面白さを理解することができたんだ」

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——遊び心があるという点があなたのデザインの特徴の一つだと思いますが、ユーモアや遊び心をキープするのは大変なことですよね。どのようにして維持しているのでしょう?

Liam「そういった要素があると、時に人が繋がりを感じにくくなってしまうこともあるし、あのエネルギーを維持し続けるのも容易ではない。自分が好きなことで、しかもそれが仕事となると僕は自分に鞭を打つことができるんだけど、デザインやクリエイティヴな面に関しては、自分自身を強制することができない時もある。そういう時は、スタジオを出て展示会に行ったり、友達と出かけたり、踊りに行ったりするんだ」

——なるほど。まさに遊び心の象徴というか、最新のAWのランウェイショーの最後の方で、モンスターみたいなものが出てきましたが、あれは何ですか?

Liam「ははは(笑)あれね。まだ名前は考えてないんだ」

——あれはあなたのオリジナルのモンスター?

Liam「そうだよ。模様を考えている時に描いたものからアイデアが生まれて。そのアイデアが膨らんでいって、あれになった。あれには今の世の中が反映されているんだ。テディベアは子供時代のシンボルで、あの叫んでいるような口は、マイクに向かって歌っているバンドや個人的な抗議を表している。ストレスがたまっていて、今回はどうやって食べていこうってもがいてたりする人とかね(笑)」

——ヘアメイクも個性的でしたね。あれもあなたがアイデアを出したんですか?

Liam「いくつかアイデアを考えていたんだ。ヘアに関してはTina Outenと一緒に、そしてメイクに関してはJenny Coombsと一緒に作業した。彼女たちとは、最初のシーズンからずっと一緒にやってきているんだけど、今回も彼女たちに僕のアイデアをいくつか見せた。90年代のバンドっぽい前髪のスタイルとかね。そこからまた話し合って、それをどう発展させてより面白くできるかを考えたんだ。で、あのテディベアの大きな口と前髪のアイデアをくっつけたんだよ(笑)」

——テディベアとバンドのアイデアはどちらが先だったんですか?

Liam「テディベアだよ」

——ということは、テディベアがショーの核だった?

Liam「ただ、テディベアが僕が表現したい姿勢を具体化していると思ったんだよね。人が何を考えているっていうのを僕なりに表現したんだ。現代の若い世代の考えをね」

——デザインをする時、若い世代のことを意識していますか?

Liam「しているよ。若い世代の中には、僕たちの世代も含まれている。世界を変え、進化させていく世代。だから、その世代に向けて何かを作るというのはとても大切なことだと思うんだ。その姿勢やスタンスを持つ事は、明るい未来にとっては重要だと思う」

——現代の若い世代を、あなたはどう見ていますか?

Liam「今、特にアメリカやヨーロッパでは僕たちの意思に反して様々な変化が起きていると思う。でも、僕たちはいずれそれをまた変化させることが出来ると思っているよ」

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——多くの若者がSNSに影響されていると思うのですが、それに関しては?

Liam「そうだね、SNSが変化を起こしていると思う。SNSがあれば、ニュースを知りたい時に新聞を読まなくてもいいし、政府からコントロールされた情報を得なくてもすむ。でも、僕は他からニュースを得ることって大切だと思うんだ。Facebookやインスタグラムからだけ情報を得ていては、自分が好きな情報しか目にしないことになる。他の意見を聞く機会を失ってしまうよね。だから、僕たちはコレクションでノイズについて話しているんだよ。皆、全てのノイズ、多くのアイデアに耳を傾ける必要がある。政治的になるなとかそういうことを言っているのではなくて、より多くのアイデアに触れた方が物事をちゃんと理解できるということを伝えているんだよ」

——全くもって同意です。若い世代から支持を得ているあなたがローファイを好み、ノイズに関して意思表示しているのはすごく重要だと思います。ブランドに核、伝えるものがあるということですから。

Liam「そうだね。僕がただ”あの政治家はキライ”というだけでは、誰の得にもならない。僕はただ、人々に何か疑問をもたせるような小さなきっかけを与えられたらいいなと思っているんだ。ミュージシャンが曲を作って、僕がそれにインスパイアされるのと同じようにね」

——コレクションについてもう少しだけ聞かせてください。あのコレクションはファンタジーというか、ゲームの世界と現実のミックスのような気がしたのですが。

Liam「ゲームのキャラっぽいよね。洋服は楽しくなくちゃ。まずそれがあって、その上でストーリーを語り、皆を興奮させる。服なんて、ただの服なんだからさ(笑)」

——コレクションを終えたばかりですが、心境は?

Liam「すごくいい気分だよ。これからパリに行くんだ。どうなっていくかが見ものだね。コレクションは、自分がやってきたことの進化を表現できていると思う。今、世界に羽を広げようとしているし、新しい製品と共にブランドは成長の時を迎えている。新しいものを使ってストーリーを展開できるし、それをブランドと共に発展させていけるのが楽しみだよ」

——そういえば、今回のコレクションはいつよもり若干細めでしたよね?

Liam「そうそう。あれは一緒に仕事をしているスタイリストのハリーの手柄でもあるんだ。彼は本当に洋服を理解していて、その服にとって最適のフィーリングを生み出すことが出来る。ただ大きいだけの服じゃなくて、それ以上のものを生み出してくれるんだ。世の中にある全ての服が大きいわけではないしね。すごく楽しかったよ」

——ビッグシルエットが流行りすぎましたしね。トレンドに反したものを作りたいという気持ちもありますか?

Liam「トレンドのことは気にしていない。自分の活動にトレンドは重要で関連性の強いものだということはわかっているけど、僕はその外の世界で活動していきたいんだ。トレンドを把握していたり、その自分のヴァージョンを作ることはいいことかもしれない。でも、より多くの製品を売るためにトレンドを利用するのは、僕のやり方じゃないんだ。顧客も頭がいいから、僕がそんなことをしているのを見たら、ブランドから興味が薄れるはずだよ」

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interview & edit Ryoko Kuwahara

Liam Hodges
http://www.liamhodges.co.uk

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I have your clothes. I bought it last summer, and so many people asked me “Wow, it’s so cool. Where did you get it?” How do you think your design attract people?

– I don’t know but I guess it’s the shape. Proportions are very big and then quite heavy. And maybe the construction like patchworks.

What made you decide to start making big clothes?

– Basically when I was younger, when I was still living with my friends, they used to steal my clothes. And my clothes looked better on them. They didn’t look good on me (laughs)

I think that your taste in graphic design is amazing. Where do you get inspirations from?

– Sometimes we find graphics and make our version of it, or we also make our graphics and then we put them into like a lo-fi filter. and we play it back like VHS, do a screen shot of that. So it kinda distorts it. And then if you bring it to screen print, it changes that more. So there’re a lot of processes to get to that point.

You used to make zines before. Do you think that’s affecting on your design in any way?

– I think it’s just the way I make stuff is sort of cut and paste. I like sort of like lo-fi aspect stuff. Even if I make graphics on computer program, I take a picture of the screen. So it can be destroyed by natural environment or something that I’m not in control of. I like that sort of little bit of distortion. Something unknown.

So you like stuff not too sophisticated or polished?

– Yeah. I think embracing unknown is sophisticated in different sense. I like letting things happen rather than controlling absolutely everything. If you control everything, it would be very polished and very clean. It’s just not exciting for me (laughs). I don’t want to know what’s gonna happen.

Do you think the music you like, hip hop or punk music, has anything to do that idea?

– Yeah. I think like UK grime music, that is more punk nowadays. It’s got the same energy. Punk is more like the attitude of not giving a fuck (laughs).

I heard you came all the way to Japan for Fuji Rock. Why do you think you get attracted to music so much?

– Just that energy isn’t it? Going out, dancing, going to see bands and MCs. That’s my ideal fun. That’s what inspires me.

Why did you decide to go into fashion, not music?

– I like music but I can’t play instruments (laughs).

You have strong connection with musicians, but is there anything in common between you guys or ideas you guys can share?

– Yeah I think that’s it. We have the same energy and same ideas and that’s what makes us get into music and clothes.

I think playfulness is one of the features of your design. How do you keep putting that playful element in your work?

– It’s sometime hard to accessible and to keep that energy. But when you do something you love, and it comes to the business, I can force myself to do stuff. But it comes to design, creative side, I can’t force myself sometimes. So I just leave the studio and go to an exhibition, go out with my friends, go dance or whatever.

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At the end of your show the other day, I saw something like a monster. What was it?

– Haha. Yeah. We haven’t named them yet.

Was that your idea?

– Yeah. It was kind of a drawing I did for a print. And this idea kept growing up. It’s representing today. Teddy bear is a symbol of childhood, and then this sort of screeming mouth is like a band on a microphone or personal protest. Like someone stressed and trying to work out how to get food this time (laughs).

The hair and makeup on the stage was really unique as well. Was that your idea too?

– We used the built-up several references. For the hair, we worked with Tina Outen, and for the makeup, we worked with Jenny Coombs. We’ve been working with them since the first season. Always. We sit down, I show them some of my ideas, hair styles I like. Fringes like the 90′s boy band kind of style. And then we discuss how we can improve that and make it more fun. And we got teddy bear’s big mouth and that fringe together (laughs).

Which idea came up first? Teddy bear or band?

– Teddy bear.

So was the teddy bear the main theme of the show?

– I just thought teddy bear embodies the attitude of it. That is just like my idea how people feel. How the young generation feel today.

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Are you conscious about the young generation when you design clothes?

– Yeah. When I say young generation, people like my age included. We’re gonna change the world and improve it. So I think that’s really important to make stuff for them and for myself. It’s important to have that attitude and stance for the brighter future.

How do you analyze young generation nowadays?

– There’re a lot changes going on. In especially America and Europe. Those are changing against our will. But I think we can change it eventually.

A lot of young kids are involved in social network and have been influenced big scale. How are you involved in social network you think?

– That’s what’s changing everything. You don’t need to read newspapers and government controlled things to get news and what’s going on. But I think news is still important because if you see only Facebook and instagram, you get only what you like. You don’t get to see or hear other opinions. That’s why we talk about the noise in this collection. You need to pay attention to all of the noise really. Lots of ideas. I don’t want people to run away from political, but I think people understand more when they get a lot of ideas.

I totally agree. I think it’s very interesting that you have the support of the young generation, but you use lo-fi stuff and presenting those noises. I think it’s important.

– Thank you.

I think that’s why I get attracted to your design. It’s not only interesting, but also there’s some strong ideas.

– Yeah. If I say “I don’t like this politician” that’s not beneficial for anyone. I just want to give them a little thing to make them question. That’s the same say musicians make songs and those inspire me.

Let me ask you about the collection a little bit more. I thought the collection was kinda mixture of fantasy, like world of game and reality and it was really interesting.

– I think clothes need to be fun. They also need to tell stories and show people excitement. It’s just clothes (laughs).

You just finished the collection. How do you feel now?

– Really good. I’m going to Paris to do some whole sale and everything now. I’m really happy. Let’s see how it goes. I think it was progression of what I’ve been doing. We kinda set out our group to the world. It’s about growing with new product. We’ve got the new ways to tell the story and develop it along with the brand.

There were some tighter and thinner designs as well on this collection.

– Yeah. That’s the part of the stylist I work with, Harry. He can really work with clothes and make them correct feel. More than just big clothes. Not all clothes are big right? That’s was quite fun.

Big clothes have been a trend maybe too long. But you don’t want to care about trend do you?

– No. I think it’s important and relevant to what I do but I wanna exist outside of that. It’s good to be aware of it but and maybe play my version of it. But I just don’t use it for the sake of trying to sell more. When people see me doing that. well, customers are clever. They wouldn’t like my design.

Is that true you met Cassette Playa and that made you want to become a designer?

– Yeah. I used to work for her. When I was a student, I was working with her. She’s a really bing influence on me. Before I started fashion, I was going to art college and doing a bit of everything. For me at the time, I wasn’t interested in fashion because I thought it was about gold watches, cars and suits or stuff like that. But she was making really exciting stuff and I understood.

I think that in London, designers like you or Cassette Playa come out every a couple of years. Do you know why?

– There are so many designers here. and more and more all the time. So many students. But for a lot of designers I think it’s about trying to move the brand bigger than London. They’re living on a airplane flying around the world. But for me, for now, I’m trying to build that in London and Japan because they understand it quite well.

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