体験を伝える―『ガジェット通信』の考え方

面白いものを探しにいこう 本物を体験し体感しよう 会いたい人に会いに行こう 見たことのないものを見に行こう そしてそれをやわらかくみんなに伝えよう [→ガジェ通についてもっと詳しく] [→ガジェット通信フロアについて]

POLYSICS×ベボベ/THE BACK HORN/銀杏BOYZ 2マン渋谷クアトロ3daysも大盛況! ツアーファイナルはトイスの日にグループ魂/CHAIを迎えて開催

POLYSICS×ベボベ/THE BACK HORN/銀杏BOYZ 2マン渋谷クアトロ3daysも大盛況! ツアーファイナルはトイスの日にグループ魂/CHAIを迎えて開催

 POLYSICS(ポリシックス)の結成20周年を記念して6月から始まったツーマン・ツアー【POLYMPIC 2017】。Wiennersに始まり、キュウソネコカミ、岡崎体育、パスピエなど多彩なゲストを迎えて全国を回ってきた彼らが、いよいよ東京に戻って開催するのが、この渋谷クアトロ3daysである。

POLYSICS×ベボベ/THE BACK HORN/銀杏BOYZ ライブ写真

 初日はBase Ball Bear、二日目はTHE BACK HORN、三日目には銀杏BOYZがゲストに迎えられた。音楽性はそれぞれ違うし、またポリと似ているわけでもないのだが(そもそもポリにはシーンもフォロワーも皆無!)、小出祐介も山田将司も峯田和伸も、それぞれ自分の言葉でポリシックスへの愛情を表現していたのが興味深かった。孤高でありながら孤立しているわけじゃない、むしろ同業者がまず理解と敬意を示したくなるバンドなのだろう。

 そのポリは、三日間ともアルバム『Replay!』の収録曲をメインにステージに立った。ライブの代表曲を現在の3人体制でリアレンジ/再録音したベスト盤のような作品で、つまりライブで盛り上がらないわけがない鉄板曲がずらり。放っておいてもファンは狂喜乱舞するわけだが、その中でも細かくセットリストを変えていくところに彼らのこだわりがあった。

 たとえば初日はBase Ball Bearのポップさを意識したのか、「Baby BIAS」や「Code4」などわかりやすくてファニーな曲が多め。二日目はTHE BACK HORNの激しい熱量と呼応するように、高速でアグレッシヴな「Tei! Tei! Tei!」、低音域から攻めていく「DTMK未来」などを披露。さらに最終日は峯田和伸のアクの強さに対して、意味不明でカオス全開だがめちゃくちゃ面白くてインパクトがある曲、つまりバンドのキャラクターが明確に打ち出されたナンバーが多数。架空の競馬実況が突然入ってくる「ムチとホース」、ガレージとサーフとハードロックが謎のテンションで衝突する「MAD MAC」、タイトルも含めて“これぞポリ!”な名曲「カジャカジャグー」など、三日間それぞれスペシャルな聴きどころがあり、連日でも飽きることがまったくない。

 それでいてパターンが全然違うかといえばむしろ逆で、常にハイテンション、常にノンストップ、ゆったり聴かせたりリラックスさせる時間を一切与えない遣り口は三日間まったく一緒である。いや、三日間というか20年間ずっと一緒。これは本当に驚くべきことだが、20年前に作られた「Buggie Technica」やメジャー1stに収録された「URGE ON!!」なども古びたり色褪せることがなく、最初の音が鳴った瞬間からバンドも観客も清々しいほどのはちきれっぷりを見せるのだ。フロアには爆発的なモッシュピットが生まれ、激しい曲でなくても終始楽しげな手拍子やユーモアたっぷりの振り付けが溢れ返る。みんなで同じ振り付けをしてる、というよりも、ハヤシのテンションに引っ張られてみんな恥も外聞もなく自由にはっちゃけている、ワケがわからないほどクレイジーになってしまっている、という感じ。人生の為になるメッセージだとか日々の生活に寄り添った優しさなどは何もないが、だからこそ、毎度まっさらな100%の興奮というのは他のバンドではなかなか得難いものとなる。思わず笑いがこみ上げる。嬉しさ、楽しさ、気持ちよさ、格好よさ、意表を突かれる痛快さ。その全部が混ざり合った笑いだ。

 また、中盤にはアルバム『Replay!』には収録されなかった曲、あまりやらない旧譜ナンバーを特別にリプレイするコーナーが。初日は『ENO』に収録された変拍子の「WEAK POINT」。二日目はミニアルバム『MEGA OVER DRIVE』のカップリングとして作られた「Marshmallow Head」。三日目は「NEW WAVE JACKET」のカップリング曲「SPARK」と、それぞれ実にマニアック。個人的な推し曲は「Marshmallow Head」で、サイバー・ハードコアパンクというのか、ミニストリーみたいな重戦車級の勢いがあり、中盤には意味不明だがやたら笑えるギャップも用意され、また重戦車サウンドに戻って2分半でズバッと終わる潔さに改めてシビれた。普段のライブでもまた聴かせて欲しいとしみじみ思う。

 ギャグバンド以上にひねりの効いたユーモアを撒き散らしながら、ハードコアバンド並の強烈で強靭なサウンドを鳴らし、一時間でかけるとは思えない量の汗を流しながら連日笑顔でステージを去っていく3人。また最終日のアンコールでは「事務所も同じで、CDデビューも同じ」という盟友・峯田和伸が再び登場し、ハヤシのギターと共に銀杏BOYZの「あいどんわなだい」を披露するシーンも。貴重な共演に客席は異様な盛り上がりを見せていた。そのあと「これで POLYMPIC が終わっちゃうのは寂しいような……」とハヤシのMCがあったが、そこから続いたのは【POLYMPIC 2017】はまだまだ終わらないという嬉しいニュース。いわく、このツアーファイナルは今年の10月14日(トイスの日!)に渋谷TSUTAYA O-EASTでグループ魂とCHAIをゲストに迎えて行われること。さらには翌週の10月21日に大阪BIGCATで関西限定イベント【POLYONSEN】が行われ、今のところ夜の本気ダンスの出演が決まっていることも発表された。現在は新作に向けて制作が進んでいることも明かされていたので、20周年イヤーは後半さらに盛り上がっていきそうだ。

1 2次のページ
Billboard JAPANの記事一覧をみる
  • 誤字を発見した方はこちらからご連絡ください。
  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちらから
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。
GetNews girl / GetNews boy

オスカー2018年晴れ着撮影会