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フリーホラーゲーム『666laboratory』 少女のカウンセリングから、「あなた」が生き残るアドベンチャー

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ゲームは、どれほど自由度があっても、どうしても「受け身」にならざるを得ない部分がある。

ゲームを起動し、画面を表示させ、その「枠組み」にのっとってプレイする。「村人A」に自分から話しかけるところでさえ、「A」のセリフを与えられているという側面は否定できない。

通常、「会話」というのは、ゲームの基本を成す。もちろん音ゲーやパズルゲー、シューティングのように「会話がなくてもよい」ゲームはあるし、あるいは「ゆめにっき」のように会話を意図的に(そして徹底的に)廃したゲームも存在する。

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だが「会話」がゲームにおいて重要なのは変わらない。
物語を盛り上げ、情報を知り、親睦を深める。謎を解き、魔王を倒し、意中の彼女をゲットする。

『666laboratory』は、そんな「会話」をするゲームだ。

あなたは新米のカウンセラーである。「イオ」という名の少女の、担当を任された。

もちろん彼女は問題を持っている。カウンセラーにかかる人の、ほぼ全てがそうであるように。

ただ彼女は妙なのだ。「直接会うことが許されない」。彼女とのカウンセリングは、「デバイス」の電話機能を使って行なわれる。そしてデバイスには「ライブラリ」機能があり、あなたは会話に出てきた気になる「単語」を調べて、物語を進めていく。

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例えば「イオ」が、日曜にやっているテレビアニメのキャラクターが好きだと話す。あなたはそのアニメについて調べ、おもちゃを買ってあげるよう先輩に頼む。

あるいは、「イオ」の前の担当の話が出てくる。あなたはそのカウンセラーについて調べ、すでに彼女が「退職」していることを知る。

何も知らされていない「あなた」が少女について知り、謎を解き、選択をし、そして彼女の誕生日である七日目を迎える。このゲームに、その七日目より先はない。

登場人物を書いておこう。

主人公
「666laboratory」に赴任した新任のカウンセラー。カツラギいわく「腕はいい」らしい。

イオ
主人公が担当する少女。8歳。自分は「出来」が悪いと、気に病んでいる。アニメの「プリエル」が好き。

カツラギ
主人公の先輩。長めのぼさぼさ頭で、顔は隠れている。映画の「スーパーウォーズ」のファン。主人公より多くの情報を持っており、いろいろアドバイスをしてくれる。
 
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『666laboratory』のゲームシステムは、開始冒頭でのカツラギの説明にほぼ集約される。すなわち「デバイス」のデスクトップにある「通話アプリ」で「イオ」と話し、「ライブラリ」で「気になる言葉」を確認する。基本はこれだけであり、これ以外の要素は取り払われている。

しかし、注意しなければならないことが2つある。

イオに気に入られなければならない

ウソをついてはいけない(イオに「ウソをつかれた」と思われてはいけない)

このゲームはホラーアドベンチャーだが、更に細かく言えば「閉鎖空間からの脱出」である。

赴任した「あなた」は、決して無理に閉じ込められているわけではない。雇われの身ではあるが、「イオ」のように隔離されているわけではないようだ。

しかし、ゲームシステムとしては、ずっと「デバイス」の前に張りついているし、この機械を通じた動作しかできない。会話の相手も、「イオ」と「カツラギ」しかいない。

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