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猫のトイレで山の再生と村興し−和歌山・龍神村の川口建設を訪ねて

その村の名前は龍神村(りゅうじんむら)。和歌山県の山間部にある小さな集落です。5月のある日、僕はある方にお会いするため、八王子の自宅からその場所へ、新幹線と電車と車を乗り継いで向かいました。

その方とは、川口建設の川口明久社長。過疎化が進む地元龍神村の村興しとして、龍神村産ヒノキの間伐材で猫用トイレチップ「森のねこトイレ」を開発した人です。試行錯誤の末完成した「森のねこトイレ」は、ヒノキの香りが芳しい消臭効果抜群のトイレチップになりました。ご自身でも保護猫や保護犬と暮らし、山の生き物たちのレスキューもされるという川口社長。そして、猫の支援になるようにと、保護猫カフェなどの猫の保護施設には特別価格でこのトイレチップを卸しているとか。

そんな素敵なトイレチップならぜひうちの店舗でも取り扱いたい!そして川口社長にもお会いしてみたい!西日本方面への出張のに合わせ、龍神村に訪ねてみることにしました。

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東京八王子から約4時間。新幹線と電車を乗り継ぎ、人生初めての和歌山駅に到着。そこから、レンタカーを借りてさらに2時間。山と川と神秘的なダム湖を越え、山のてっぺんを目指し車を走らせました。熊野古道の入口が途中にあり、山奥なのに海外の方が歩いていて、何とも不思議な光景でした。

さらにもっと山奥へ進み、すれ違う車も少なく、心細くなったあたりで川口建設に到着!しかし、地図が示している場所には「温泉・民宿」との表示が。「あらっ間違えた?」と焦りましたが、奥にある建物の看板に大きく「川口建設」の名前がありました。合ってる…良かった!(後で判明するのですが、温泉宿「がまの湯 田舎宿川口」も川口社長の経営だそう。温泉好きが喜びそうなロケーションと極上の泉質です)

建物の扉を開け「すみませ〜ん」と声をかけてみると…「あ〜良くきてくれました〜」と、笑顔100点満点の川口社長が迎えてくださいました。建設会社の社長さんとのことなので、マッチョで筋肉ムキムキのこんがり肌をイメージしていたのですが、川口社長は正反対の、優しさあふれるニコニコ社長でした(ホントはムキムキだったらごめんなさい・笑)。

事務所に通され椅子に座っていると、ささっと白黒にゃんこが登場!猫社員のアトムくんです。なんとも人懐っこいにゃんこ。体をスリスリされながら、途中猛ダッシュで事務所を駆け回る姿を眺めつつ、川口社長との対話は始まりました。

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建設会社が猫砂を製品化して販売するというのはとても不思議です。
そもそも何がきっかけだったのでしょうか。

「龍神村は、人口4千人弱の小さな村で、建設会社を支えているのはダムや道路などの公共工事なんです。そこにたくさんの建設会社が参入して競争が起き、次々会社が倒産する様子を見てきました。同じくして少子高齢化が進み、子どもは村でも数えるほどしかいない。担い手不足もあり、宝の山は荒れ放題。山の木を間伐していないがために、豊富だった木の実も少なくなり、動物たちは麓に降りて来るようになったんです」。

夜になると鹿の目がキラッと光って、獣がいる雰囲気を味わえるとのこと。でも、麓に降りてきた動物は、田畑の作物を食料にするから害獣扱いになってしまいました。人がしてきてことがもたらした結果なのに…。そんな状況を何とかしたい、再び山を豊かにできないか?新たな試みで先に繋がるビジネスにできないか?と考え、「森のねこトイレ」に行き着いたのだとそうです。

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