ガジェット通信 GetNews

見たことのないものを見に行こう

国会原発事故調査委員会に参考人として招致された東京電力フェロー(副社長待遇)の武黒一郎氏が退任します

DATE: BY:
  • ガジェット通信 GetNewsを≫

国会原発事故調査委員会に参考人として招致された東京電力フェロー(副社長待遇)の武黒一郎氏が退任します

3月28日に開催された国会原発事故調査委員会に参考人として招致された東京電力フェロー(副社長待遇)の武黒一郎氏が、3月31日付で退任されるそうです。以下黒川委員長のコメントです。

平成24年3月28日
東京電力福島原子力発電所事故調査委員会 第8回委員会黒川清委員長 コメント

  本日の第8回委員会では、武黒一郎氏と広瀬研吉氏に対する参考人質疑を行い、東京電力ならびに原子力規制機関の原子力安全に対する取り組みと事故当時の対応について聴取した。
武黒氏は東京電力の原子力部門における、元責任者であり、事故当時同社のフェローとして官邸につめていた。
  広瀬氏は、原子力安全委員会事務局長と原子力安全・保安院長の双方を唯一歴任し、事故直後に原子力規制関係の著書を発行する等、原子力規制の専門家であり、また事故後昨年3月下旬から内閣府本府参与(原子力安全委員会担当)として事故処理に対応した。
本日の参考人聴取では、次のような点が浮き彫りになった。 
1.東京電力の当事者としての意識・能力の欠如
  改めて東京電力は事故防止および被害最小化の一義的責任を負っているにもかかわらず、これまで原発事故を防ぐための自助努力に厳しさ、そして国民目線での対応の努力が足りなかったことが判明した。また、原子力安全にかかわる事業者がやるべきことについて必ずしも明確には認識していないことも判明した。深層防護について「五層のうち三層までに注力してきた」と述べたが、それ以上については必ずしも自らの責任範囲ではないと考えているように見えた。
  事故当時、東京電力は武黒フェローを官邸に送ったものの、本人は現場の情報を官邸に伝えることではなく、官邸の意向を現場に伝えていたように思えた。東京電力は、事故の隠ぺいを重ねる等、事故防止のための努力を怠り、自らの原子力事業者の責務として安全向上に向けた不断の努力を尽くすことを怠ってきたことは明らかだ。
2.原子力安全規制機関の安全に対する無責任体制
  原子力安全・保安院といった原子力安全規制機関が、過去に住民や国民の安全を第一に考えず、自らの責務を果たしてこなかったことも明らかになった。バックチェックなど重要な安全策を事業者任せにすることにし、IAEAなど外部の警告に耳を貸さず、安全文化を重視しなかった責任は重い。原子力安全委員会と原子力安全・保安院のダブルチェック機能が働いていないということもわかった。
  これは広瀬氏個人だけの責任ではなく、保安院という行政組織として政府の責任は重い。
  このように、当事者としての意識・能力のない事業者と無責任な規制側双方の結果として、原子力安全の備えが不十分なまま事故当日を迎え、悲劇が生まれてしまった。その不十分な状態ははたして事故後一年経って変わったのかどうか、本日の質疑を見ても疑問に思わざるを得ない。
  私は、原子力の安全に責任を持つというのはどういうことなのか、当事者にその理解と覚悟があるのかどうか、核エネルギーをマネージするとはどういうことなのか、一万年先の人類に責任を持つとはどういうことなのか、という視座をもって、調査に臨みたい。 国会、政府は、事故の再発防止の観点からも、国民の疑問に十分にこたえるオープンな議論をお願いしたい。
われわれ国会事故調は、政府から独立して、独自に調査を行い、6月の最終報告書提出に向けて引き続き努力して参りたい。
以上

東京プレスクラブの記事一覧をみる ▶

記者:

東京プレスクラブについて: 「オープン&シェア」を合言葉に、現在話題となっている出来事の取材やネットでのオープンな資料・素材公開をおこなっているブログメディアです。特定の記者やジャーナリストだけではなく「新しいテクノロジーを使って誰でも参加できる情報共有の場をつくる」ことを目標に、共有すべき資料は迅速に共有し拡散することで皆さんのお役に立つことを目指しています。 東京プレスクラブに掲載された情報は転載・引用・転送・共有・拡散、すべて自由です。もちろん、ブログ、ニュースサイト、新聞、雑誌、テレビ、ラジオ等々のメディアでの利用も自由です。

ウェブサイト: http://tokyopressclub.com

  • 誤字を発見した方はこちらからご連絡ください。
  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちらから
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。