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猫と暮らし、猫を創る。愛猫ミヤからの贈りもの

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初めまして、猫のクラフト作家の白井光可(しらいみつよ)といいます。

私の活動拠点は神奈川県相模原の真ん中に位置する工房で、2008年に同市内の自宅から作業場を今の工房に移し、地域に密着した作家活動をしております。

作品は主にワイヤーにガラスを合わせた実用的なオブジェとシルバーや真鍮等を使った彫金と鋳造のアクセサリーを制作しています。

その殆どが猫をモチーフとしています。

今でこそ空前の猫ブームになっていますが、はて、私はいつから猫を作っていたのでしょう…。

それはやはり猫が我が家にやって来て、一緒に暮らすようになったことがきっかけだと思います。

1997年の作品

私が子どものころ、周りで猫を飼っている人がほとんどいなく、猫といえば野良猫しか知りませんでした。なので猫のイメージは「サザエさんのタマ」、「もーれつア太郎のニャロメ」、「いなかっぺ大将のニャンコ先生」とアニメの中の猫(世代がバレバレ)。
それが、デザイン専門学校時代に出逢った漫画「ホワッツマイケル」が私の猫のイメージを変えたのです。

漫画には、猫が獲物を取り損ねた時にごまかす「猫踊り」やフレーメン反応(匂いに対して口をポカンと開ける現象)、臭いものを埋める仕草など、猫の習性が面白おかしく描かれていました。そんな猫のユニークさを「いつか直に見てみたい」と、どこかで思っていたのかもしれません。

それが結婚して半年経った5月のとある雨の夜。主人が家の近くの空き地に、紙袋に入れられて置き去りにされていた子猫を連れて帰ってきたのです。

それが我が家にとって初めての猫「ミヤ」です。

保護直後のミヤ

主人は子どものころから動物好きで、実家でもインコや犬は飼っていたのですが、猫は飼ったことがなく、さらに私は金魚以外の生きものを育てたことがありません。子猫を保護したものの、二人とも何もかもが初めてでした。
その日から育児書ならぬ猫の飼い方本を買い(当時はインターネットがまだ無い時代)、毎日子猫と格闘する日々でした。

当初メスではないかということで「ミヤ」と名付けたましたが、暫くして男の子だと分かりました。

少し経ったころ

何をしても可愛いかったです

ただ、すくすく育っていた反面、手を焼いていたのが噛み癖です。時々スイッチが入ったかのように癇癪(かんしゃく)を起こし、背後から不意に私の足にかぶりついて猫キックをするので、いつも足はキズだらけ。

子猫は生誕後、母親や兄弟からある時期までは社会性を学びながら大きくなっていくそうです。今にして思えば、産まれて間もなく捨てられたミヤに社会性を教える方法も分からなかった私たちは、ただ甘やかしていました。さらに当時私は広告の仕事をしていて、夜は二人とも遅く、都心の小さなアパートでしたので、昼間は小さな部屋で独りぼっち。
そんな環境がストレスになっていたのか、ミヤは凶暴性を持ち、いつも私の足だけ狙っていたのかもしれません。

その後主人の転職と同時に仕事を一旦辞めて、主人の地元の相模原に引っ越し、私もパートで広告の仕事を再開。時間に余裕もできて、趣味で作品を作るようになると同時に、猫を飼っている友人が増えていきました。そしていつしか猫をモチーフにした版画やイラスト、立体作品を手掛けるようになり、気付けば野外のクラフトイベントに参加したり公募に出品していました。

1997年エイミス犬・猫カレンダー公募で猫版8月に採用(木版)

まさか猫がこんなにブームになるとは当時は思いもよらず…。

その後、新しい子猫を迎えてミヤはいくらか落ち着いたものの、尿道結石と糖尿病を発症。毎日のインシュリン注射を打ちながらも最期はリンパ腫で10才で虹の橋を渡っていきました。

元気なころのミヤ。冒頭のイラストはこの写真から制作しました

ミヤの写真の横には初期のワイヤー作品の一輪挿しが飾ってあります。。。

ミヤがいなくなってしばらく塞ぎがちでしたが、猫の作品を作ることで癒されていたのかもしれません。その後、それまで勤めていた広告会社を辞め、翌年の2004年に猫のクラフト作家として活動を始めました。

今、私が猫のクラフト作家として活動できるのは猫たちのお陰。これまでの猫との関わりが今後の作品にたくさんの影響を与えてくれました。そしてやはり、きっかけを作ってくれたのはミヤ。今ある日々は、ミヤからの贈りものだと思っています。

最近の人気の招き猫の一輪挿しと愛猫ネル。

そんな話しをこれからもお伝えできたらと思っています。

 

著者:猫のクラフト作家 白井光可

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