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全世界で戦える日本発CGアニメーション作品とは、エミー賞受賞CGプロダクションのポリゴン・ピクチュアズが描く劇場アニメ『BLAME! ブラム』

『スター・ウォーズ:クローン・ウォーズ』、『トランスフォーマー プライム』、『Lost in Oz: Extended Adventure』で、デイタイム・エミー賞を4度受賞した日本のCGプロダクション、ポリゴン・ピクチュアズ。『シドニアの騎士』や『亜人』を手掛け、日本的アニメをNetflixで全世界に向けて発信する。ポリゴン・ピクチュアズの最新作は映画『BLAME!』。日本では劇場公開、そしてNetflixにて2017年5月20日より世界同時配信されている。日本の劇場公開においては、「体感できる映画」として4種類の音響フォーマットが話題。5.1ch、7.1ch、低音を強化した7.1ch爆音ミックス、日本のアニメとしては初のドルビー・アトモスが準備され、オーディエンスは、聞き比べのために映画館を「ハシゴ」する現象も起きている。

入門編と位置づけ。映画版『BLAME!』

『BLAME!』 The Movie Trailer 1

映画版『BLAME!』は、弐瓶勉のカルト的な人気を誇るコミック原作とする。そのアート集のような構成から一転して、映画版はコミックの世界観をベースにしつつも、より多くの人が共感できるストーリーとなっており『BLAME!』入門編と言える。

「分からない人には分からなくて良い芸術性の高いアート映画にしてしまうと、原作ファンから視聴者を広げられない。今回はNetflixでの世界配信も決まっていたので、商業的な点だけでなく、制作者としても映画を1人でも多くの人に観てもらうことを考えました。弐瓶先生も『原作を読んでいなくても、分かりやすい内容にしよう』と賛同してくださり、総監修としてストーリー構築やデザイン設定をしてくださいました」(守屋秀樹氏/エグゼグティブ・プロデューサー&ポリゴン・ピクチュアズ取締役)。

守屋氏率いる『BLAME!』チームが目指したのは、『マッドマックス』や『スター・ウォーズ』のシリーズのように、間口は広いが深堀も出来るようなエンターテインメント。原作ファンに響くセリフやシーンも散りばめられ、深く世界に入っているトリガーも埋め込まれている。

2Dアニメ超の3DCGが生み出す日本的アニメの表現力は、ポリゴン・ピクチュアズが世界市場で競争力として使う大きな武器。3DCG界とセルアニメ界で研鑽を積んだスタッフにより「説得力のある細やかな設定の上で展開される、誰もが共感できる王道のストーリー」を目指す。本作で監督を務める、瀬下寛之氏は元スクウェアで『ファイナルファンタジー』などのゲームの設定やデザイン制作に深く携わってきた3DCG界のトップランナー。「瀬下さんがポリゴン・ピクチュアズにジョインした時に連れてき来たのが元スタジオ・ジブリの田中直哉氏(PD/『もののけ姫』の美術監督)、そして同じく元スタジオ・ジブリの片塰満則氏(DOP/『千と千尋の神隠し』のデジタル作画監督)。彼らの知識量は半端ないし、世界観設定やデザインのモチーフに対するこだわりがもの凄い。この3人が集まって試行錯誤することで、知識に裏付けされたアニメでの世界設定が更にきめ細やかになっていく。それは、映像に説得力を持たせます。また瀬下さんは、原作を大切にしつつも、ギリシャ神話などを参考にした王道のストーリーを考えるのが得意なんです」(守屋氏)。

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