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雨パレ&向井太一も出演したDATS初の自主企画ライブをモデルの武居詩織がレポート「ありそうでなかった共演者が集った特別な一夜」

雨パレ&向井太一も出演したDATS初の自主企画ライブをモデルの武居詩織がレポート「ありそうでなかった共演者が集った特別な一夜」

 5月28日、渋谷WWWにてDATS初の自主企画となる【POTAL vol.1】が開催された。公演にはDATSの他、向井太一、雨のパレードが出演。新鮮なサウンド感覚で新世代を担うべき3者の記念すべき共演ライブを、メンバーとも親交のあるモデルの武居詩織がレポート。

【POTAL vol.1】写真など(全12枚)

 西日に眩しく照らされる東京。
渋谷の街を抜け、WWWの階段を降りて地下に潜ると、オープン直後にもかかわらずたくさんの人で溢れかえった空間が広がっていた。

 外の熱気の余韻に温められながら始まりを待つ騒めきの中、さっと私達の目の前に夜のカーテンをひいた様に、会場の空気を一変させて向井太一くんの歌声が響き渡る。「STAY GOLD」にはじまり「SPEECHLES」、「SIN」と続き、彼の甘いようでうっすらと色気を含んだ声によって会場はすっかり夜の空気へと染められてゆく。「体柔らかくしていきましょう」と呼びかけてからの「TARKING ABOUT YOU」、「24」。優しく、それでいてまっすぐと力強い光のようにその声は会場を照らし出す。生音での「君にキスして」では一層深みのある色気を漂わせて私達を甘く酔わせていった。そのまま「YELLOW」、「GREAT YARD」からの「SLOWDOWN」へ。濃密ながら、あっという間に感じる時間だった。向井太一くんという人は、フレッシュで無邪気な少年の様でいて、ときに大人の色気さえ感じさせる独特な魅力があると私は感じた。気づけば自然と会場は彼の気配に満たされ、私達はその空間に溶け込まされていた気がする。

 甘美な夜の空気で満たされた空間に私達が酔いしれていると、二筋の光が差し込み、まるで車のヘッドライトに照らされたかの様に浮かび上がる4人のシルエット。同時に静かな音を響かせて登場した雨のパレードが、さらに夜を深めてゆく。「今日はいつもよりディープに」との言葉通り「free」、「stage」、「1969」、「breaking down」とだんだんと深みに触れる、その音は様々な情景を映し私達の心に入り込んでくる。客席で揺れる人々はまさに地面に跳ね返る雨粒の様だった。セットリストは「Count me out」、「Tokyo」、「Change your mind」と続き、ラストの「new place」まで仄かな余韻を残しながら様々な”雨模様”で魅せてゆく。霧雨の様な静かな優しさのある音もあれば、豪雨の様に強く心に届く音もある。情景の浮かぶ世界観をしっかりと音にのせ、会場の空気をより色濃く創り上げていった。実はこれまで、DATSとは関わりがなかったという雨のパレード。フクナガコウヘイくん(Vo.)がDATSメンバーとプライベートで仲良くなったことから、今回の出演が決まったのだとか。

 ありそうでなかったこの共演者達。
Sold Outしたのも頷ける、まさに特別な一夜だった。

 甘美な夜はさらに深まり、より色濃くなった空間にDATSのロゴが浮かび上がると、暗闇の中でパーカッションの音が響き渡り、そのリズムが私達の鼓動を次第に高揚させて、期待を確信へと変えてゆく。細胞の中に潜む原始的な衝動に駆き立てられるかの様に、言葉にしなくとも会場の空気が一段と色めきだっていくのがわかる。最初のドラムの一音が地を揺らし、ビリビリと私達の体全体に心地よい痺れを伴わせながら、まるでブラックホールの様に夜の暗さを飲み込んでゆく。フロアにいる私達は、一人残らず宇宙空間へと連れ出されてしまったようだった。異空間へと誘う映像が浮かび上がるステージで、楽しそうに揺れる4人。いつ見ても本当に楽しそうにライブをする人達だと思う。ライブ中ですらメンバーの仲の良さが滲み出ていて、観ているだけで「俺らと楽しもうぜ!」と言われているように感じる。自然と私達をも仲間に引き入れ、楽しい気分にさせてしまう力が彼らにはあると思う。「Amazon」、「Queen」と続き、6月7日発売のデビューアルバム「Application」を待ち遠しく感じさせる曲達が徐々に会場のボルテージを上げていく。そしてアルバムのリードトラックでもある「Mobile」。既にCDやMVでも馴染み深い曲ではあるが、ライブを重ねる毎に音圧を増していっているようで興味深い。こんなにも会場の空気を震わせ、たくさんの人々を揺らしている。しかも、彼らはまだ進化の途中なのだ。「Netflicks」、「Tinnder」と、DATSという宇宙空間への旅はダイナミックに移ろい続け、次第に空間全てを飲み込んでゆく。一音で空気を変え、あくまで現代的でありながら、どこか原始的な力強さを秘めている。自然と私達の体に染み渡ってゆく音なのだ。そして、ニューアルバムにおいてミックスエンジニアとラップを担当している荘士itが登場し、宇宙を旅していた船が基地へと到着したかの様に、少しほっとするような感覚で私達を迎え入れる。「渋谷WWW調子どうよ!DATSも調子どうっすか!」と盛り上げると、続く「Filter」ではラップが加わったことで2つになった声が、今までとはまた違った音の波を生み出し会場を再び揺らし始める。

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