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「デザインしたいものはいくらでもある。アイデアは尽きません」着物デザイナー・木越まりさん

趣通信スタッフのちあきです。

皆さんが着る着物、誰がどんな想いを込めて作っているのか気になりませんか?

私は着物に興味を持ち始めた当時、最初に知りたいと思ったのが着物の作り方。あれこれ調べていたところ偶然知ったのが、着物デザイナーの木越まりさんが開催する着物のデザイン講座でした。

そのようなきっかけから木越さんのアトリエでお手伝いするようになって1年。今回は木越さんに、どうして着物のデザインを仕事にしようと考えたのか、着物デザイナーとはどんな仕事なのかなどを改めてお聞きしました。皆さんに着物の作り手の生の声と想いをお届けしたいと思います。

 

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着物デザイナー

木越まり

武蔵野美術大学テキスタイルコースを卒業後、アパレルメーカーヨーガンレールにテキスタイルデザイナーとして入社。その後、呉服業界へ転身し、撫松庵(新装大橋)、銀座もとじ、くるりにてデザインを担当。 撫松庵では浴衣、小紋、振袖などの着物だけでなく小物全般のデザインも担当。七五三の着物はパッケージにまでこだわり多彩な色使いで人気となる。 くるりでは多数のオリジナル商品を開発。デザインだけでなく、製造管理、値段設定など一貫した商品開発を行う。

2012年 木越まりデザインを設立

幅広い素材と技術の知識をベースとした着物デザインが最大の武器。 既成概念にとらわれない自由な感性のデザインが特徴で、幅広いニーズの商品開発に対応。特に、クラシカルな柄を現代の街に合う色彩感覚で表現する事が得意。2016年4月にはオリジナル着物ブランド「加花 KAHANA」を立ち上げる。

 

もともとは洋服のテキスタイルデザイナー。でも子供の頃から着物も好きでした

ちあき
木越さんはどんなきっかけで着物に興味を持ったんですか?

 

木越
母が着物が好きで。私も子供の頃から行事やお祝いごとのたびに着物を着せてもらって、日本髪を結ってお洒落するのが大好きでした。そういうこともあって布の美しさや面白さに興味を持ち、テキスタイルデザイナーになりました。最初は洋服のテキスタイルデザインをしていたんです。

 

ちあき
着物業界ではなかったんですね!どうして着物デザイナーに転身されたんですか?

 

木越
デザイナーとしてもっと広く活動したくて。当時はまだまだ洋服の世界で女性が活躍するのは難しくて、昔から好きだった着物の世界で挑戦しようと思いました。そこで、オリジナル商品を作ったり斬新な着物作りをしたりして注目されていた撫松庵でデザイナーになったんです。撫松庵は高校生の時に着物を買ってもらった思い出深いブランドでした。

 

個々の商品デザインのみでなく、トータルのブランド作りを学ぶ

ちあき
伝統的な呉服業界では、お客さんからの注文に基づいて、絵師さん、染め屋さん・・・と職人さんが分業で製作し、問屋さんが同じ商品を複数の呉服屋さんに卸売りするのが主流でしたよね。自社でオリジナル商品を作り販売するのは新しい形だったのではないでしょうか。

 

木越
そう、当時の着物業界では、撫松庵が始めた「ブランド」という概念自体が新しかったんです。ブランドを持つとは、全体のテーマや計画を定め、それらに基づいて個々のもの作りを行うスタイル。顧客の注文を元に着物一枚一枚の絵や色を決めたり、テーマがあったとしても個々の商品ごとに設定したりしていた従来の着物の世界には無かった方法でした。

 

私もそんな撫松庵で、今のお仕事の基礎となる着物のブランド作りを行うことができました。テキスタイルデザインだけでなく、そもそも一年を通しどんなテーマを打ち出していくか、そのためにいつどんな着物を出すか、どんな小物をどの着物と一緒に提案するかなどを企画したんです。

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