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企業の社内イベントが再び注目を浴びるワケ

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企業の社内イベントが再び注目を浴びるワケ

「新たな行事を始めた」「行事を復活させた」企業が増えている

「来月の創立記念日には、全社員参加の運動会をしたいと思います!」
このようにみなさんの会社の社長が言われたら、皆さんはどう感じますか。
実は近年、社内イベントが注目を浴びていることをご存知でしょうか。

産労総合研究所が発表している「2014年社内イベント・社員旅行等に関する調査」によると、過去10年間で社内イベントについて見直した企業のうち、「新たな行事をはじめた」と答えた企業は約半数、「行事を復活させた」と答えた企業は約3割(複数回答)という結果が出ています。
また、別の調査では今年の新社会人のうち半数以上が「休日の社内イベント」があれば参加したいと回答しているという結果もでています(マイナビ学生の窓口「新社会人白書2017」より)。

社内イベントと一口に行っても多岐にわたります。
一例を挙げると、納会や入社式と言った業務に関連するイベントもあれば、レクレーション行事としてお花見やバーベキュー大会、社員旅行、ボーリング大会、ゴルフコンペ、夏祭り等。
なぜいま、社内イベントが注目を浴びるのでしょうか。

注目される理由① 多様な人材が働くようになったから

いま私たちの身の回りを見渡してみると、外国籍の方が増えました。
2016年10月時点における外国人労働者は108万人。
この1年だけで17万人増えています(厚生労働省「『外国人雇用状況』の届出状況」より)。
また、一昔前は「正社員」として決められた時間に働くこと主流だった職場も、育児や介護をしながら働くことのできる「短時間正社員」や「フレックスタイム制」といった選択肢が増えました。
さらに、定年年齢は60歳から65歳、70歳と引き上げ、定年後も希望すれば年齢に関係なく働けるという企業も増えています。
つまり、一言で言うと「色々な人材が働いている」のです。

年齢、育ってきた環境、価値観が全く違う人が職場に集まり、協力しながら働くというのは言うのは簡単ですが、実際は難しい面がたくさんあります。
また、短時間勤務であれば「普段顔を合わせない従業員」もいます。
このように、多様化している今だからこそ、仕事から一歩離れてイベントを開催するということが非常に有効だといえます。
例えば、社内イベントにお子さんを連れて参加すると、仕事中には見せない「親の顔」が見られます。
また、後日「子どもが熱を出して休まなければならない」と言った時にも、お子さんの顔を知っているだけで、少し優しい気持ちで受け入れられるということもあるのではないでしょうか。

注目される理由② 生産性が求められるようになってきたから

1年前に比べて、非常に意識が高くなってきているのが「労働時間」。
大手広告代理店の過労死のニュースも相まって、「長時間労働を是正する」ことが叫ばれています。
さらに、労働時間を削減するとともに政府が推し進めているのが「生産性の向上」です。
つまり、限られた時間、限られた人員で、成果を上げる方法にシフトをしていきましょうという動きです。
労働時間削減、生産性の向上は、一見良いように感じます。
しかし、それだけを追求すればどのような職場になるでしょうか。
無駄口は叩かない、優先するのは人の気持ちではなく効率化…そんな風土が蔓延してしまっては、結局その職場を支える「人間関係」が崩れてしまい、企業として立ちいかなくなる可能性すらあります。

そこで、大きな威力を発揮するのが「社内イベント」です。
1924年、アメリカで行われた「ホーソン実験」をご存知でしょうか。
この実験では、生産能率は作業条件によって決められるのではなく、従業員の感情や意識によって決定されること、また、従業員の感情や意識は、職場で自然発生的に形成される非公式組織(=インフォーマル・グループ)の行動規律に大きく影響を受けることが証明されています。

もちろん、現代においては様々な産業があります。
しかし根底にあるのは「人が仕事をする」ということ。
そこにある感情を無視しては、生産性は決して高まりません。
だからこそ、社内イベントを通して従業員の方が自主的に考えたり、普段会話しない人との会話が生まれる、そのような機会が貴重なのではないでしょうか。

一方通行の社内イベントではなく参画型で計画を

このように社内イベントが注目される要因を見てきましたが、一つ忘れてはならないポイントがあります。
それは、「会社(トップ、あるいは人事担当者)が勝手に決めて実行する」のは意味がないということ。
当然、会社は費用負担をするでしょうし最終的な決裁権は会社にあるでしょう。
しかし、「社内イベント」は交流の場でもあるとともに、人材育成の場であることも事実。
せっかくの機会を「参加するよう押し付けられた」と感じさせるのではなく「自分達で作る楽しみ」を見出せるような機会にできるよう、進められてはいかがでしょうか。

(神野 沙樹/社会保険労務士)

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