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“これからも自由に歌おう! ”〈HOBO SPECIAL 2017〉リクオ × 仲井戸"CHABO"麗市 × 大槻ケンヂでチャック・ベリー、RC、筋少、JAGATARAまで飛び出した夢の一夜ーOTOTOYライヴレポ

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“これからも自由に歌おう! ”〈HOBO SPECIAL 2017〉リクオ × 仲井戸"CHABO"麗市 × 大槻ケンヂでチャック・ベリー、RC、筋少、JAGATARAまで飛び出した夢の一夜ーOTOTOYライヴレポ

2017年5月25 日(木)東京・下北沢GARDENにてリクオ主催のコラボレーションライヴイベント〈HOBO CONNECTION〉の千秋楽公演〈~HOBO SPECIAL~〉が行われた。

4月13日(木)下北沢GARDENを皮切りにスタート、10公演目として再びここ下北沢GARDENに戻ってきた今年の〈HOBO CONNECTION〉。リクオ with HOBO HOUSE BAND【寺岡信芳(ベース)小宮山純平(ドラム)宮下広輔(ペダルスティール)】はホスト・バンドとして京都では仲井戸 “CHABO”麗市、大槻ケンヂを、名古屋ではチャボと竹原ピストルを迎えてライヴを開催しており、この日は京都公演と同じメンバーでの2回目のライヴとなる。

開演前のBGMも楽しいこのイベント。「激しい雨」(忌野清志郎)、「泥んこ道をふたり」(Leyona & 東京スカパラダイスオーケストラ)「助けてフラワーマン」(トータス松本 & BLACK BOTTOM BRASS BAND)【※ともにボ・ガンボスのカバー】、「日曜日よりの使者」(THE HIGH-LOWS)など、らしさ溢れるものだった。

●リクオ with HOBOHOUSE BAND
まずはリクオ with HOBOHOUSE BANDによるライヴから。ドラムの軽快なリズムからベース、ペダルスティールが重なり、「さあ始めますか! 気兼ねなく、みんなで共謀しよう! 首謀者のリクオです」と世相を反映した皮肉とユーモアたっぷりのMCから「ランブリングマン」(2014年発売『HOBO HOUSE』収録)からスタートした。「カモン、リクオ!」と間奏では自らにソロを促して弾むように鍵盤に指を走らせるリクオ。今やライフワークとなった〈HOBO CONNECTION〉の楽しさが伝わってくる明るくほっこりしたオープニングだ。ミディアム・テンポの「希望のテンダネス」ではラップHIPHOPテイストも感じさせるボーカルを聴かせ、「グラデーションワールド」では疾走するディスコティックな演奏とリクオのボーカル、宮下のペダルスティールがシンセポップさながらのリフを繰り出して気分を高揚させた。

●大槻ケンヂ / リクオ with HOBOHOUSE BAND
「from 筋肉少女帯 大槻ケンヂ!」と呼び込まれて登場した大槻は「ホーボーコネクション! お招きありがとう! 」と第一声からカバー・ソングを収録したソロ・アルバム『ONLY YOU』からタイトル曲「ONLY YOU」(ばちかぶりのカバー)を歌唱。間奏では、「君が好きなんだ!」とリクオに向かって語りかける大槻に観客からドッと笑いが起きた。穏やかな笑顔を客席に振りまく大槻は筋肉少女帯とは違うソロ・アーティストとしての魅力を感じさせる。アコギを手にして「あのさぁ」を歌うと、自分はパンク、アングラ、ハードロック出身ということもあり、まわりにポップスやブルージーな音楽をやる人があまりいない、とこのイベントに新鮮さを感じていることを告白。リクオは大槻のソロ・アルバムやエッセイ、小説を読んでいたとのことで、同世代ということもあり会っていないのに友だちのように感じていたそうだ。

リクオがアマチュア時代に初めて共演したプロ・ミュージシャンだという西岡恭蔵の代表曲「プカプカ」を大槻とリクオのボーカルで(大槻が初めて共演したプロのミュージシャンはヒカシューの巻上公一かも? とのエピソードも)。気だるいサウンドがたまらなく気持ち良い。「ええかんじやんな~?」と満足げなリクオに、「あはははは!」と笑う大槻も特別なライヴが楽しそう。そんな楽しさが極まったのが次の曲。なんと「踊るダメ人間」をアコギを弾きながら歌う大槻。「50肩でない方はご協力頂きたい」との謙虚なお願いに一部のお客さんからはXポーズが飛び出したが、着席スタイルということもありジャンプもできないため、さすがに筋肉少女帯のライヴのようにはいかない。しかし「やるならやりましょうよ、ねえみなさん!」と大槻の必死の訴えにほだされて(?)徐々に客席に広がるXポーズ。「激しい曲にペダルスティールが“フィーン”って鳴るのがすごく良かった(笑)」とリクオ with HOBO HOUSE BANDの演奏を讃える大槻。筋肉少女帯人間椅子「地獄のアロハ」ではペダルスティールも導入されているが、今後、筋肉少女帯の激しい曲にもペダルスティールがフィーチャーされる可能性も?

●仲井戸 “CHABO” 麗市/ リクオ with HOBOHOUSE BAND
「俺たちの憧れ、俺たちのチャボ!」とリクオに呼び込まれ盛大な拍手で迎えられながら、〈HOBO CONNECTION〉には欠かせないアーティスト、仲井戸 “CHABO” 麗市がステージへ。テレキャスを手にしたチャボは「大槻、元気いいな(笑)」と一言。1曲目は2015年にリリースした最新アルバム『CHABO』収録曲「オーイっ !」。老いをテーマにした曲をこんなにかっこいいブルージーなロックンロールにしてしまうのだから恐れ入る。「リクオのおかげで大槻ケンヂ君とも出会えました」とのMCに大拍手。続いてRCサクセション「君が僕を知ってる」へ。いつまでも聴き続けたい不滅の名曲だ。バンマスのリクオからのリクエストとしてもう一曲歌われたのはRCの「たとえばこんなラヴ・ソング」。ライヴでは弾き語りアレンジの印象が強いだけに、『PLEASE』収録のバンド・アレンジによる演奏は逆に新鮮だ。多くの観客がエンディングのコーラスの掛け合いに参加していた。リクオが下がり、宮下と共に昨年も歌われたニール・ヤングの「Harvest Moon」のカバーを披露。深くリバーブがかかったアコギ、ペダルスティールで会場が幻想的なムードに包まれたこの曲はなぜかRCの曲以上にチャボの歌い回しに清志郎っぽさを感じさせた。

そして、リクオと清志郎の共作「胸が痛いよ」をリクオがピアノで歌い上げ、チャボがアコギによるスライドでサポート。続いてバンドに戻り、豪快なサウンドでジミ・ヘンドリックスのカバー「Little Wing」へ。“空を切り裂いて舞い降りて 僕らを救ってくれよ いつかのあの歌のように”と、「ヒッピーに捧ぐ」を思わせる歌詞を含む、清志郎に捧げる日本語カバーとなっていた。リクオが作ったばかりの曲、という「永遠のロックンロール」を、ロックンロールへの想いが込められた歌詞とシンプルな演奏で歌うと続く「オマージュ – ブルーハーツが聴こえる」では激しいビートに乗せたマイナーメロディのメッセージソングで、会場にこの日一番の熱気を生み出した。すると今度はチャボが「俺たちはこの人がいたからここに立っているようなもの。チャック・ベリーに捧げるよ!」と日本語で「ロックンロール・ミュージック」のカバーをプレイ。ロックンロール・リフが炸裂すると、リクオはリトル・リチャードばりのピアノで応える。本物のロック・アーティストにとって、チャック・ベリーは共通言語。ましてRC時代にチャック・ベリーと共演してるチャボが今チャック・ベリーを演奏するのは必然だ。

●仲井戸 “CHABO” 麗市 / 大槻ケンヂ / リクオ with HOBOHOUSE BAND
大槻がステージに上がり、チャボとのツーショットが東京でも実現。大槻がチャボを初めて観たのは高校生の頃に観た「ヘンタイよいこバンド」。イベントは二部制だったが、あまりにすごい大人たちが出てきて怖くなって二部を観ずに帰った、と告白すると「いたいた、帰ったやつ! おまえか(笑)」とチャボ。さらに清志郎とは一度だけ会話を交わしたことがあり、清志郎やYOU、そしてジョニー大倉と一緒になったある収録現場で清志郎にひじでつつかれて「ジョニー大倉って怖いね」と話掛けられたのだという。とにかくジョニー大倉も忌野清志郎も大槻ケンヂも最高すぎるこのエピソードは大槻のエッセイ集「心の折れたエンジェル」に収録されているのでぜひご一読頂きたい。

大槻のボーカルでJAGATARAの「もうがまんできない」。大槻がカバーしているとはいえ、こういう曲を意外なメンツで聴けるのが醍醐味だ。チャボのワウと宮下のペダルスティールが絡み、延々と大槻とリクオが“心のもちようさ”と繰り返す。チャボが弾くギターはタメの効いたこの曲にじつにハマっていた。続いておもむろにリクオが歌い出したのは「明日なき世界」。リクオに続き大槻がボーカルを取る。チャボのギターは『COVERS』や『コブラの悩み』で聴けるリフを織り交ぜつつも、カッティングを中心にしたバッキング。筋肉少女帯では曲を締める役割を担っていないという大槻がチャボに促されてぎこちなく曲を締め、そのアクションにも観客は大喜び。

「今日はこんなに盛り上がってくれてありがとう! OKチャボ!」リクオの煽りからチャボがイントロを奏でた「雨あがりの夜空に」はチャボからリクオへとマイクリレー。間奏のフレーズを大槻にピタリと寄り添って弾くチャボ。改めて観るとRCサクセションのギタリストと筋肉少女帯のボーカリストが共演しているという信じられない光景だ。3番は大槻が歌い、ラストはチャボが歌う。座っていた観客はいつの間にか全員総立ちに。曲のラストを大槻がビシッと締めたものだから、思わず客席からは「おぉっ!」とどよめきが起きていた。

●アンコール
「一公演一公演が一期一会」だったというリクオ。「これからも好きなことを気兼ねなく好き放題歌っていきたいね! これからも何回も“共謀しあって”最高の夜を過ごしましょう」

〈HOBO CONNECTION〉のテーマソングともいえる「アイノウタ」で立ち上がりオフマイクで観客と大合唱。イベントを象徴する名シーンだ。大槻が加わり歌われたのは遠藤賢司の「不滅の男」。本当に色んなアーティストの曲が飛び出すライヴだ。そしてエンディングは全員でRCサクセション「いい事ばかりはありゃしない」。“昔に比べりゃ~”を大槻が単独で歌った。毎年様々なアーティストたちと歌ってきたこの曲。最後は“金が欲しくて働いてる眠るだけ”とチャボと大槻、リクオの声が重なり、今年の〈HOBO CONNECTION〉は幕を閉じた。

「最高の夜をありがとう!」と観客に向かって感謝を伝えたリクオ。それを言いたいのはこちらの方です! 洋邦問わず、自由に歌いたいことを歌い続けてきたロックの偉人にリスペクトを捧げ、これからも好きなことが歌える世の中であるために声を出し続けようというミュージシャンシップを感じさせた、特別な一夜だった。

取材・文:岡本貴之
PHOTO:三浦 麻旅子

〈~HOBO SPECIAL~〉
2017年5月25 日(木)東京・下北沢GARDEN
出演:リクオ with HOBO HOUSE BAND[寺岡信芳(ベース)小宮山純平(ドラム)宮下広輔(ペダルスティール) / 仲井戸”CHABO”麗市/大槻ケンヂ
★セットリスト★
1. ランブリングマン…リクオ withHOBO HOUSE BAND(以下HHB)
2. 僕らのパレード…リクオ with HHB
3. 希望のテンダネス…リクオ withHHB
4. グラデーションワールド…リクオ with HHB
5. ONLY YOU…大槻ケンヂ(Vo)リクオ with HHB
6. あのさぁ…大槻ケンヂ(Vo)リクオwith HHB
7. プカプカ…大槻ケンヂ(Vo)リクオwith HHB
8. 踊るダメ人間…大槻ケンヂ(Vo)リクオ with HHB
9. オーイっ! …仲井戸 “CHABO” 麗市(Vo)リクオ with HHB
10. 君が僕を知ってる…仲井戸 “CHABO” 麗市(Vo)リクオ with HHB
11. たとえばこんなラヴ・ソング…仲井戸”CHABO” 麗市(Vo)リクオ with HHB
12. Harvest Moon…仲井戸 “CHABO” 麗市(Vo)宮下広輔
13. 胸が痛いよ…仲井戸 “CHABO” 麗市、リクオ(Vo)
14. Little Wing…仲井戸 “CHABO” 麗市(Vo)リクオ with HHB
15. 永遠のロックンロール…仲井戸”CHABO” 麗市、リクオ(Vo)with HHB
16. オマージュ – ブルーハーツが聴こえる…仲井戸 “CHABO” 麗市、リクオ(Vo)with HHB
17. ロックンロール・ミュージック…仲井戸 “CHABO” 麗市(Vo)リクオ with HHB
18. もうがまんできない…全員(大槻ケンヂ(Vo))
19. 明日なき世界…全員(大槻ケンヂ&リクオ(Vo))
20. 雨上がりの夜空に…全員
EN1. アイノウタ…仲井戸 “CHABO” 麗市、リクオwith HHB
EN2. 不滅の男…全員
EN3. いい事ばかりはありゃしない…全員

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