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電子行政・子育て応援・公園情報・給食事故防止…地域の課題をテクノロジーで解決する活動紹介─CIVIC TECH FORUM 2017

生活と距離と人と時間と電子行政が田舎で必要なわけ

最初に登壇したのは行政アーティスト/ハウモリ Feat.CfSの山形拓哉さん。LTのタイトルは「生活と距離と人と時間と電子行政が田舎で必要なわけ」。

「電子行政なんて都会の話、田舎にそぐわない」。これは間違いである。例えば北海道森町。この町の場所は札幌から南に4時間程度。東京からもわずか4時間半程度。函館へは南に1時間程度で着く。

だが森町濁川地区の公共交通機関は、8時間に1本のバスのみ。環境も厳しい。つまり公共機関での移動はほぼ無理なので、住民は一人1台車を持っている。

こんな状況で行政は何もやっていないのか。森町と千代田区を比較してみる。人口は約3倍差(森町1万7004人に対し千代田区5万6873人)、歳出予算は5倍(森町90億円、千代田区480億円)の差がある。

しかし対住民コストは差が少ない。森町に対応人数は78人。人口比からしても田舎の行政は頑張っている。ここで大切なのは、行政運営はどちらも同じぐらいかかっているということ。管理道路は2倍の差がある。

田舎は不便なままかというと、それは違う。今や買い物はネットでできる。つまりネットは道路(移動手段)である。実生活ではネットという道路の活用が進んでいるのに、行政は物理道路を使っている。

であれば、物理にこだわる必要はない。電子化すれば効率化と利便性が明らかに増す。行政もネット化が必要。だから電子行政は都会の話ではなく、田舎にこそ電子行政が必要なのだ。

子育て応援アプリ「のとノットアローン」

続いて登壇したのは、のとノットアローン・エリアマネージャーの山上幸美さん。子育て応援アプリ「のとノットアローン」の紹介を行った。

開発のきっかけは2015年9月6日アーバンデータチャレンジ2015 in 能登に参加したこと。子育てママ3人と金沢からきたエンジニアの男性がチームになった。輪島ではつながれる場所をアナログでつくっていたが、つながれない人がいた。

そんな孤立しているお母さんにネットワークでつながってもらいたいという話をしたところ、エンジニアの方がまとめてくれた。このような地域的な悩みを解決するために、4人で相談して作ったのが「のとノットアローン」である。

子育て応援情報を集約するWebアプリの開発に取りかかることに。輪島市、珠洲市、能登町、穴水町、金沢市が子育てに関するデータを提供してくれる。

4月にリリースしたが、新聞に載ったり、テレビで放映されたりと、メディアでも注目され、今では多くのママたちが活用してくれている。「これがないと子育てをどうしたらいいかわからない」という声も聞かれるほどだ。

エリアマネージャーとしては、各地の子育て支援センターに出かけて、紹介している。今では月300人のユニークユーザー。毎月の更新のお知らせをするFacebookページのフォロワーが250人(1月末現在)。16年4月から17年1月までの間で登録されたイベントデータ661件。地図位置データ350件以上となっている。

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