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中古マンションの売出価格をどうやって決める?売出時と成約時の価格変化から分析してみた

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中古マンションの売出価格をどうやって決める?売出時と成約時の価格変化から分析してみた

東京カンテイが発表した、2016年の中古マンションの価格乖離(かいり)率を見ると、売却期間や専有面積、最寄駅からの時間によって、乖離率には違いがあることが分かる。マンションを売る際の売出価格を、どう決めるのがよいのか? 首都圏の価格乖離率を参考に考えてみよう。【今週の住活トピック】

「中古マンションの売出事例と取引事例の価格乖離率 2016」を発表/東京カンテイ

※首都圏版および概要版より

「売却に時間がかかるほど、価格乖離率は下がる」が原則

東京カンテイの「価格乖離率」とは、中古マンションの売出価格と実際に成約した取引価格の差額との比率を示したもの。2016年の首都圏の価格乖離率は-6.46%なので、売出価格から平均で6.46%下がって成約したことになる。

さて、マンションを売るときには、不動産会社の査定価格を参考にして、売主が売出価格を決める。売主側は高く売りたい、買主側は安く買いたいと思うものなので、売買交渉によって成立する取引価格は、売出価格から下がるのが一般的だ。

不動産会社が提示する査定価格は、不動産会社との媒介契約の有効期間が3カ月というのが一般的なことから、3カ月以内の成約を想定した価格で査定するといわれている。売主は、査定価格で売り出してもいいし、査定価格より高い額で売り出してもいいのだが、いくらに設定するかは慎重に考えたい。

売出価格をあまり高く設定すると、なかなか買い手が見つからず、じりじりと価格を下げざるをえないこともあるからだ。

東京カンテイが分析した、首都圏の直近10年間(2007年~2016年)での価格乖離率を売却期間ごとに見ると(画像1)、「1カ月以内」という極めて短期間で成約した場合が、全体の39.6%と最も多く、価格乖離率は-3%に収まっている。以降、売却期間が長くなるに連れて価格乖離率は下がっていき、売却期間が「5カ月」になると乖離率は-10%を超える。

また、媒介契約の有効期間である「1カ月以内」~「3カ月」に成約したシェアは全体の67.3%を占め、平均の価格乖離率は-4.21%だったことから、3カ月以内に成約することを目指して、売出価格を設定するのがよいと言えるだろう。【画像1】首都圏 売却期間別 中古マンションの価格乖離率(東京カンテイプレスリリース「中古マンションの価格乖離率(首都圏)を基に編集部で作成)

【画像1】首都圏 売却期間別 中古マンションの価格乖離率(東京カンテイプレスリリース「中古マンションの価格乖離率(首都圏)を基に編集部で作成)

「最寄駅からの所要時間」や「専有面積」などの特性を踏まえて、売出価格の設定を

では、査定価格で売り出せばよいのだろうか?

査定価格は市場相場から見て「多くの人が納得しやすい価格」といえるが、査定価格で売り出してすぐに成約してしまい、もっと高く売り出せばよかったと思う場合もあるだろう。その額で買うという人が1人いれば売買が成立するので、自分が売ろうとしているマンションの特性も理解して、強気の価格設定ができるかどうか、しっかり判断するようにしたい。

東京カンテイの分析によると、築年数別よりも価格乖離率に影響があったのが「最寄駅からの所要時間」だ。「徒歩3分以内」「徒歩6分以内」では首都圏平均よりも価格乖離率の差は小さく、売却期間は短くなり、「徒歩10分以内」「徒歩15分以内」ではおおむね首都圏平均と同程度の水準だが、それを超えると徐々に拡大していく。したがって、査定価格にも反映される要因ではあるが、徒歩6分以内なら売出価格を強気に設定できる可能性もあるわけだ。

また、「専有面積」による影響も見逃せない。「40m2台」から「70m2台」という、一般的に需要のある広さのものは、首都圏平均より価格乖離率が小さく、売却期間も短い。しかし、「30m2台」や「80m2台」以上になると価格乖離率が下がってしまい、専有面積が広くなるほど、売却期間が長くなる傾向が見られる(画像2)。カップルやファミリーが好む住宅地であれば、一般的に需要のある広さのほうが買い手は見つかりやすいと言えるだろう。【画像2】首都圏 専有面積帯別 価格乖離率および売却期間(東京カンテイプレスリリース「中古マンションの価格乖離率(首都圏)を基に編集部で作成)

【画像2】首都圏 専有面積帯別 価格乖離率および売却期間(東京カンテイプレスリリース「中古マンションの価格乖離率(首都圏)を基に編集部で作成)

ただし、マンションの立地条件によって需要は変わる。例えば、大学に近い立地なら30m2台に需要があったり、広い公園に近いファミリータイプなら最寄駅から少し遠くても需要があったりするので、自分が売ろうとしているマンションの特性を理解して、市場相場を意識した売出価格を設定することが大切だ。

マンション市場の動向も大きな判断材料に

首都圏以外のエリア別の価格乖離率を見ると、マンション市場の動向による違いも見えてくる。

東京カンテイの分析によると、例えば近畿圏では、新築マンションの価格高騰で中古マンションの割安感が強まったことなどから、2015年・2016年は価格乖離率が縮小して-6%程度を推移しているが、新築の価格高騰で消費者の市場離れも生じて売却期間は長期化している。また中部圏では、一戸建て志向がもともと強いこともあって、マンションの価格上昇に伴い、価格乖離率も売却期間も悪化している。

このように、自分のマンションの周辺の市場動向、例えば新築マンションの有無や価格、購入層の変化、一戸建てとの競合なども頭に入れて、自分のマンションのポジショニングを客観的に判断する相場感覚も不可欠だ。

こうした分析から分かるように、できるだけ短期間で中古マンションを売るには、最寄駅からの所要時間、専有面積、マンション市場の動向などを参考に、相場に合った売出価格を決めることがカギになる。もちろん、これらをすべて自分で分析し、判断することは難しいだろう。そこで、重要になるのがパートナーとなる不動産会社選びだ。

査定価格の妥当性や高めに設定できる可能性などを相談し、具体的な数字や事例を挙げて回答をしてくれるパートナーを選び、そのアドバイスを基に売出価格を決めるのが良いだろう。
元画像url http://suumo.jp/journal/wp/wp-content/uploads/2017/05/133311_main.jpg
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