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私はブスで非モテの喪女ですし。でも、結婚したい。

女子校のいいところは、いろいろなタイプの女子と仲良くなれることです。

モデル、秀才、ギャル、オタク、体育会系、文学少女、恋愛のめりこみ女、妄想女子、さまざまなタイプの子と話をして一緒に過ごした経験があるので、だいたいどんなタイプの女性とも話はできるのですが、いまも昔もすこし身構えてしまうのが「自虐する女性」。

「私、ブス喪女ですし」「女じゃないですし」

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彼女たちは明るくこんなふうに言ってきます。

「私、喪女なんですよー(笑)」

「彼氏、できなさそうでしょ? 当たり〜」

「私、心がおっさんだから! だから全然モテないから!」

「『女に見えない』ってよくまわりの人から言われるんですよね〜」

「まあ、こんなブス、誰も抱きたいと思わないですよね。私が男だったらまじないです」

努めて明るく、まわりを盛り上げるように、「ねえ! 笑って!」というような高めの声音で、彼女たちは自分を卑下します。

笑ってほしいが肯定されると傷つく

そして多くの人はテンプレ回答を返します。

「えーそんなことないよー」

「そうは見えないよー」

「えーそうなのー?」

これらの言葉は「あたりさわりなく相手を不快にさせないようにしつつ、やりすごしたい」の言い換えです。

おうおうにして自虐タイプは、「否定されたいわけじゃないんですよー本当にそう思ってるんですって!」などと言って、「私のことなんて気遣わなくていいんですよ」ポーズをとります。

しかし、実際にまわりから「あははーそうかもねー」「そのとおりだねー」と自虐を肯定されたら、「ですよねー」と笑いながらも傷つき、立ち直りに時間がかかるもの。

どうせ私は非モテですし。でも、結婚したい。

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そもそも、これだけ会話で口にするということは、普段からとても気にしているということです。

人に自分のコンプレックスをずばっと指摘されたり、口には出されずとも心のなかで思われることを恐れるあまり、彼女たちは「先制攻撃だ!」と言わんばかりに自虐します。

彼女たちは自分のことを「ブス」「喪女」「非モテ」「男性ニーズがない」と評します。

しかし、その裏には「本当は恋愛結婚したい」「愛されたい」という悲鳴が隠れていることがしばしばあります。

時折、彼女たちは「こんな自分でも結婚したいと思うことがある」「愛し愛される関係を築きたい」とこぼします。

「でもそれは無理だから、せめてまわりから惨めだと思われないように、自分から言うことで、まわりに気を使わせないようにしている」

「自分から言うことで、そんなに気にしてないから憐れまないでくれと宣言したいのかも」

「人と目が合うと『あ、やばいまた嫌われるかも』『こいつ勘違いしてると思われるかも』とパニックになって、自分からコンプレックスをばーっとしゃべってしまう」

話を聞いてみると、彼女たちは希望を持ちたいのだけど、希望が長年叶わなかったために失望し、とても傷つきやすいことがうかがえます。彼女たちはたび重なる失望や心ない発言によって、少しの傷でも大ダメージを負うようになってしまっています。

自虐は攻撃ですが「自分による自分への攻撃」なので中身が予測可能であり、ダメージ具合もわかります。

他者からの予測不可能な攻撃によって背後から打たれて大ダメージを食らうよりも、自分で自分をちょっとだけ傷つけてそれ以上の攻撃をブロックできる自虐のほうが楽なのだということが見えてきます。

ニッチ市場向きなことと卑屈であることを切り分けろ

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彼女たちがこれ以上は傷つきたくないのはよーくわかるし、そのために自虐がそれなりに有効なのも想像がつきます。

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