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認知症のお年寄りを笑わせるちょっとしたコツ

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【アイキャッチ】認知症高齢者を笑顔にするコツ

こんにちは。クラウンアンバサダーの金本麻理子です。年を重ね、認知症を持つお年寄りの中には、話す回数が減って表情の変化が乏しいお方が多くいます。そうした方々を笑顔にするには、何が必要なのでしょうか。今日はクラウンとして活動してきた経験をもとに、お年寄りに笑ってもらうためのコツを解説します。

相手を笑わせよう、と気負うと逆効果

クラウンと言うと、「相手を笑わせる人」とか「オモシロおかしい人」というのを想像される方も多いかと思います。私がクラウンの活動を始めた頃は「なんとか相手を笑わせよう」と無理やりおかしく振る舞おうとして上手くいかなかったことがありました。身体が固まって言葉がでず、まわりから「目が笑っていない・・」と指摘されたこともあります。

それが今では、自然な笑顔がでてきて、触れ合うお年寄りといつも一緒に笑いあえるようになりました。次の2つのことを意識して変えたのです。
出会った人と友達になりたいと思うようにしたこと
相手の方との出会いを大切にしたいと思うようにしたこと

私達のクラウンの訪問はほとんどが初対面です。そして、お一人お一人に関れる時間は限られています。限られた時間の中でいかに相手に自分のことが安心できる人とわかってもらえるか、そしてより良い時間にしてもらえるか、少しでも今よりも良い状態になってもらえるのかを考えて関らせて頂いています。

認知症あるなしは関係ない。その人自身に目を向ける

心を開いてもらうために、私たちが実際に現場でやっていることがあります。
まず、相手の方に関心をもつことです。それも、認知症であるとか、どんな症状があってなにができていない、ということにフォーカスしません。
お名前はなんというのだろう
どんなことが好きなんだろう
何をしている時がうれしいんだろう
心地よいと感じるのはどんな時だろう
何を支えに過ごされているのだろう
この部屋から何が見えどんな音が聞こえるのだろう

等々、相手の世界を一緒に感じようとしたり、相手の方の人生に興味や関心を寄せていくのです。こちらが相手の方に関心を寄せると、相手の方にも気持ちが伝わります。

だから自然に相手の方もリラックスし、安心して自分のこと、過去の良かったこと、お仕事をしていた時のこと、充実していた時のことなどを話してくれるのです。そして、気付いたら一緒に笑い合っていたということになるのです。ケアリングクラウン 赤い鼻をつけて笑顔になるお年寄り

「なにがお好きなんですか?」の一言からはじめよう

自分の世界を一緒に感じてくれる人がいる。
自分のことに関心を寄せてくれる人がいる。
それは、誰にとっても幸せなことです。

あまり話すことがなくなり、笑うこともほとんど見られないと思う高齢者の方でもきっと好きなことや感じていることがあるはずです。そして、そんな自分に興味をもってくれる人がいることがどれだけ生きていく上で励みとなっているか そこを信じて私達クラウンは訪問しつづけていきます。

ほんの一言「なにがお好きなんですか?」と笑顔でたずねてみることからはじめてみませんか?

撮影:近藤浩紀

この記事を書いた人

金本麻理子

東京都港区生まれ。幼稚園教諭、在宅訪問介護士を経て現在はケアリングコーチとして医療・福祉従事者、教育者を中心にサポートしている。その他、美容専門学校、医大生、NPO団体、医療・福祉従事者向けの「ケアリングクラウンの観点から考えるコミュニケーション」の講演会、ワークショップなどを開催。子育て中のお母さんたちへのグループコーチングのファシリテーターも行っている。
2003年11月アメリカ映画「パッチ・アダムス」のモデルとなったDrパッチに逢ったことが転機となり、彼と共にロシア、中国、チベット、イタリア、エクアドル、アメリカなどの施設や病院などをクラウンとして訪問し、日本でもケアリングクラウンの活動を広めている。現在Clown one Japan というケアリングクラウングループの代表を務め、全国の高齢者施設、病院、児童養護施設、被災地などを訪問している。◆ブログ「パッチ・アダムスからもらったギフト you are great!」◆Clown one Japan Facebookページ

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