体験を伝える―『ガジェット通信』の考え方

面白いものを探しにいこう 本物を体験し体感しよう 会いたい人に会いに行こう 見たことのないものを見に行こう そしてそれをやわらかくみんなに伝えよう [→ガジェ通についてもっと詳しく] [→ガジェット通信フロアについて]

「生まれつきの障害で、治るものではありません」 発達障害を告知されたショックから受け入れるまで by なないお

f:id:akasuguedi:20170510092257j:plain

検診で相談しても問題ないといわれたのに、どうにもならない子育てに行き詰まり、追い詰められ、娘を追い詰め、一緒に消えてしまいたいと思いつめた日々。

巡回の保健師さんに紹介してもらい、ようやく専門のお医者さんに繋がることができました。 前回のエピソード:しつけが悪いと責められ、娘を責め続けた2年間、それは精神的虐待でした by なないお

診察で今までの生育歴や現在の状況、発達検査を経ていよいよ結果が言い渡されました。

ADHD(注意欠陥多動性障害)、アスペルガー症候群、広汎性発達障害。 この3つの診断名が娘に付きました。

(現在の診断基準ではアスペルガー症候群も広汎性発達障害も自閉症スペクトラム障害と言われています。)

前々から娘のADHDを疑っていた私。やっぱりそうだったのか・・これでやっと道が見つかるかもしれない、という気持ちがわいてきました。

それと同時に「アスペルガー症候群」と「広汎性発達障害」というなんかニュースで聞いたことあるかな?という程度の診断名がついてきました。なにそれ?

「アスペルガー症候群と広汎性発達障害ってなんですか?」

「んー、自閉症の仲間のようなものです。」

自閉症?!こんなによく笑いしゃべり活発な子が自閉症ですって??信じられない!

当時自閉症のことはほぼなにも知らず、寡黙でパニックを起こす人というイメージしかありませんでした。娘にその診断がついたことがただ驚きでした。

「治りますか?」

「生まれつきの障害なので治るというものではないんですよ。でも対応がうまくいけばできるようになることもたくさんあります。」

治らない。娘は一生障害を抱えて生きるのか。

ショックで涙が止まりませんでした。

元々娘のADHDを疑ってはいたもののほとんど知識はなかったので、専門のお医者さんに繋がれば治療法があって治せるものだろうとどこかで思っていました。

おまけに自閉症の診断までついてきて頭の中は大混乱。

その時に療育を勧められ手続きをお願いしたはずなのですが、ショックでほとんど記憶に残っていません。

帰宅してからも娘が治らない障害を抱えていることがショックで泣いてばかりいました。不安からネットでアスペルガー症候群、広汎性発達障害、ADHDと片っ端から調べまくりました。

我が子に障害があると知って、はいそうですかと受け止められる親はなかなかいません。そんなはずはない、この子は「普通」だ、大丈夫。そう思いたい気持ちとの戦いです。障害だと認めてしまえばこの子の一生はどうなるのか、差別を受けるのではないか、見た目は普通なのだからこのまま黙っていれば普通に育つのではないか、様々な想いがめぐります。中には事実を受け入れるまで何年もかかってしまう方も珍しくはありません。

家庭で育てている間は特に問題もなく、幼稚園や保育園など集団に入ってからや、小学校で学習が始まってから困りごとが見えてきて、園や学校から受診を勧められるケースもあります。そうなると受け入れるのは並大抵ではないと思います。そんなはずはないと受診すら拒否される保護者の方もよくいらっしゃいます。

私の場合は、もともと家で育てている間にどうしようもなく行き詰っていたので、これでやっと育て方の道が開ける、助けてもらえるかもしれないという安堵が半分ありました。そのおかげか私が能天気なのか、3日ほど泣いて暮らしたあとに立ち直ってしまいました。

泣いていたって目の前の娘はなにも変わらないのですから。

ただ娘が発達障害であるという事実を私が知ったに過ぎません。

診断がつこうがつくまいが娘は娘

発達障害であると診断されたとたんに娘が発達障害になるわけではありません。

元々、生まれた時から娘はこの状態であり、発達障害という診断がついたことで、娘のことがわかるかもしれないきっかけを掴めたのです。

ならば、そのきっかけを元にして、前に進むしかない。

ずっとどうしていいかわからず苦しんで来たのです。「診断」は娘を育てるための大きなヒントになるはず。

そう開き直った私は関連の書籍を読み、ネットで情報を集め、ツイッターで同じ発達障害児を持つ先輩方とつながりたくさんのことを教えていただきました。

1 2次のページ
赤すぐnet みんなの体験記の記事一覧をみる
  • 誤字を発見した方はこちらからご連絡ください。
  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちらから
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。