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Microsoft HoloLensが実現するMixed Realityの世界とは?─エバンジェリスト高橋忍氏が語る!

Mixed Realityはフィジカルとバーチャルの情報を重ね合わせたもの

Mixed Reality(ミックスドリアリティ/MR)は、Virtual Reality(バーチャルリアリティ/VR)やAugmented reality(AR)と何がどう違うのか。

まずはフィジカルリアリティ。これは現実世界のことで、実際に空間の中にオブジェクトがあり、私たちは自分たちの五感を通じて把握する。

Augmented reality(AR)とは、フィジカルリアリティにコンピューティングの情報を重ねて表示する。

Virtual Reality(VR)は、オブジェクトも空間もバーチャルであり、それをコンソール画面を媒介に五感を通じて提供することで、あたかもそこにモノがあるように感じさせるもの。

そしてMicrosoftがいうMRとは、その中間で、フィジカルとバーチャルの世界の情報を重ね合わせたものである。

こういうと「ARと何が違うのか」という話になる。たしかに人によってはARとMRは同じと表現する人もいる。

しかし、ARとMRは違う。それは現実世界との干渉の有無である。MRの場合は、例えばバーチャルなボールを現実世界の壁に向けて投げると、それが跳ね返ってくるというような動きになる。

つまり、バーチャルなオブジェクトをリアルなオブジェクト同様の感覚で扱えるようになるというわけだ。

HoloLensは自己完結型のホログラフィックコンピュータ

では、MRを実現するHoloLensとはどんなデバイスか。

HoloLensとはケーブルレスでスタンドアローンのホログラフィックコンピュータ。CPUやGPU、センサー類などが搭載されており自己完結型であるため、このデバイス一つで使える。

HoloLensを開発したのは、Xboxで使用されているKinectというセンサーデバイスの開発チームである。デバイスの両サイドにあるセンサーを使い、空間認識をする。

また正面にはジェスチャー用のカメラが搭載されている。

HoloLensの最大の特徴はハンズフリーで使えること。操作はジェスチャーもしくは音声で行う。またレンズはシースルーであるため、リアルな景色がちゃんと見えることだ。

したがって、現実の作業にコンピュータの情報を重ね合わせて表示することもできるというわけだ。

そして、そのような環境の認識やオブジェクトの生成などの処理を担当するのが、HPUというマイクロソフトが独自開発したチップセットである。

HoloLensのCPUは32ビット、メモリは64GBストレージ、RAMは2Gとそれほど高スペックというわけではない。しかしこのHPUによりパワフルな処理ができる。

またHoloLensにはスピーカーも搭載されており、バーチャルなラジオを前に置いたら、前からちゃんと聞こえ、ラジオを背に遠ざかると、ちゃんと後ろから音が鳴っているように聞こえるという。

HoloLensはWindows10が搭載されているため、Windows10のストアアプリを実行できる。YouTubeを閲覧したり、Edgeでネットサーフィンするのはもちろん、エクセルを空間上に表示させ、使うことだってできる。HoloLens専用のアプリケーションもすでに公開されており、ストアでダウンロードが可能だ。

HoloLens用のアプリはDirectX、もしくはUnityで開発できるが、特にオススメなのはUnityだ。

Unityでは仮想の空、仮想の地面、カメラを設定するが、HoloLens用の画面の場合は仮想の空を削除して、カメラの前に、一つキューブ(立方体)を作ってコンパイルして実行すれば、空間に立方体を表示できるというように、直感的な開発ができるからだ。

さまざまな作業のシーンでHoloLensが活用されている

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