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BLUE ENCOUNT、全国ツアーファイナル開催「“終わりを壊す旅”をずっと続けてきた」

BLUE ENCOUNT、全国ツアーファイナル開催「“終わりを壊す旅”をずっと続けてきた」

BLUE ENCOUNTの全国ツアー「BLUE ENCOUNT TOUR 2017 break “THE END”」ファイナルが5月7日、福岡国際センターで開催された。

ニューアルバム「THE END」のリリースを受けて行われた全国ツアー、「BLUE ENCOUNT TOUR 2017 break “THE END”」も、この福岡国際センター公演でファイナルである。

ライヴはアルバム「THE END」の1曲目、かつタイトルチューンである「THE END」からスタートした。“終わらせて初めて 動き出す鼓動がある/立ち上がれ そのすべてに始まりを告げろ”とヴォーカル・田邊は唄う。

ニューアルバムとその全国ツアーを彼らは何故、一見後ろ向きにしか思えぬ「THE END」と名付け、さらに「THE END」という曲をアルバム1曲目にしたのか、同様にライヴ1曲目をスタートさせるのかが伝わってくる。

ちょっとひねくれていてネガティブ、でも、本当は真っすぐで前向きな思いに溢れている。会場を埋めた熱いファンたちの思い、そしてバンドの、そして自分自身のテンションを静かに、しかし確実に高ぶらせていく。

そして2曲目は「HEART」。ライヴもアルバム通りの曲順で雪崩れ込み、バンドと観客のテンションは一気に爆発する。その底抜けな爆発の中で“自分の鼓動を聞くのさえ辛いんだ”と田邊は唄うのだ。

さっき唄った「THE END」とは打って変わったようなことを言う、田邊の心の混沌をそのまま叩きつけたような曲だ。それもまた観客を熱くさせ、心を打つのだ。矛盾と混沌に満ちた喜怒哀楽、さまざまな思いすべてが本当の思いなのだ、ということ。そしてそれはそのまま「THE END」というアルバムの持つ多彩さへとつながっている。

それはこのツアーにおいて、ライヴ中盤の流れの華やかさとしても現れていた。「TA.WA.KE」「スクールクラップ」といった悪ガキ感満載のビートパンク・チューンで会場をやんちゃにかきまわす一方で、「涙」というラブソング、「city」というラップチューンで泣かせる(さらには4月にリリースされたニューシングルのバラード「さよなら」でダメ押しだ)。

そしてそんな両極端を、彼らはスタイリッシュな全英語詞の極上パワーポップ・チューン「LOVE」でサラリと滑らかにつないでしまう。序盤と終盤の盛り上がりはもちろん、こうしてライヴ中盤においても隙のない盛り上がりをもたらすことができるのが、「THE END」というアルバムの魅力であり、今のブルエンのライヴの最大の強みとなっているのだ。

そんな強さに、ツアーファイナルらしい完成度と、地元・九州の会場という「ホーム・アドバンテージ」がこの日のライヴに加わっていた。

田邊は序盤のMCから「このツアー、最速で愛を感じる、ありがとう。地元って強えな…ただいま帰ってまいりました!」と感情を高ぶらせっぱなしだった。彼らの故郷である熊本を含め、九州における初の大規模会場でのワンマンということもあり、多くの観客が詰めかけていた。

昨年ブルエンは熊本でツアーファイナル&ワンマンライヴを既に行っているが、さすがに地元中の地元で初めてのワンマンということで緊張感に満ちていたものだった。今回の福岡公演はそれを経て、また別の「地元らしさ」、肩の力を抜いた、自由な遊び心が感じられた。

終盤の「LIVER」では、田邊が福岡ソフトバンクホークスのユニフォームを着て登場、サインボールを観客に打ち込み&投げ込みというファンサービス。そして九州・福岡でのライヴらしく「いざゆけ若鷹軍団」を観客とともに大合唱。田邊曰く「セ・リーグはカープ(昨年、広島東洋カープの本拠地・マツダスタジアムで田邉は国歌斉唱を担当した)、パ・リーグはホークス!」と言って会場全体からの大拍手を受けていた。さらにアンコールではギター・江口も背番号3・松田選手のユニフォームを着て登場し喝采を浴びていた。

そうした地元愛に満ちた自由な空気の中で、メンバーそれぞれのキャラクターが今まで以上に際立っていた。辻村の漢気溢れるベースと観客の煽りは凄みを増す一方で愛嬌もたっぷりで、福岡ライヴの雰囲気に馴染みつつ「ヨコハマの愛すべきアンちゃん」らしさがしっかり出ていた。

江口は、長身のロック・ギタリストとしてのカッコ良さとともに、「LOVE」ではステージのヘリに腰掛けニコニコとギターを弾く姿などには今まで以上の親しみやすさを感じさせる。そしてドラム・高村だ。メンバー全員が「このツアーで一番人気はよっちゃん(高村)になったんじゃないか」とMCで言うほどに高村はライヴでもパフォーマンスでも元気いっぱい。基本的には誠実なキャラクターだが、どこかに必ず愛すべきズッコケ感を伴っているところなど、まさにブルエンそのものである。

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