寝る時に装着するコンタクト?“オルソケラトロジー”で視力回復!
寝る前のアイケアが目に良いことはなんとなく想像できますが、就寝時専用のコンタクトレンズで「オルソケラトロジー」というものがあります。
あまり聞き慣れない「オルソケラトロジー」ですが、寝ている間にどのような効果があるのかとても気になりますよね。
今回は、寝る前のアイケアと「オルソケラトロジー」について、詳しく医師に解説していただきました。
寝てる間に目はどのように回復する?
起きて物を見ている間は、絶えずピント合わせを行わなければなりません。そのため、目を閉じて休むことにより目のピント調節を行う筋肉を休めることができます。
また、目を閉じることにより目に光が入らない状態は心身ともリラックスできます。
オルソケラトロジーとは
寝ている間に、中心部が平らになった高酸素透過性レンズを装用することによって、角膜の前面形状をやや平らに変化させ、近視を矯正するものです。
それにより、日中はレンズを装用せず裸眼で過ごすことができます。また装用をやめれば、眼を元の状態に戻すことができます。
オルソケラトロジーの使い方
就寝時にコンタクトを装着し、起床時にコンタクトを外します。回復した視力は一定期間維持され、日中は裸眼で過ごすことが出来ます。
注意点
・レンズは継続的に装用する必要があります。
・適切なレンズケアや定期検査を受ける必要があります。
・適切に装用しない場合、感染症などのリスクがあります。
・強度の近視・乱視の方や、他の眼疾患のある方には適応出来ない場合があります。
オルソケラトロジーの費用
健康保険適応外のため、検査・治療費は自費扱いとなり医療機関によって費用は異なります。
(例)
■ 初期費用:片眼数万円~(3カ月目の検診まで)
■ 治療開始3カ月経過後:1万円前後~(定額制)
寝る前の効果的なアイケア

遠くを見る
パソコンやスマホなど近くを見続けて緊張した目をリラックスできます。
目を温める
蒸しタオルなどで目を温めると血行が改善されます。また、涙に大切な油分を分泌するマイボーム腺のつまりも改善され、ドライアイにも効果的です。
つぼマッサージ
ツボを刺激することにより、眼精疲労に効果が期待出来ます。
■ 睛明(せいめい):鼻のつけ根のツボ
■ 攅竹(さんちく):眉の始まる場にあるツボ
■ 太陽(たいよう):こめかみのツボ
寝る前のスマホは控える
寝る直前までスマホなど使用すると、睡眠に影響がで出て疲労回復が遅れます。寝る前は照明も落とし明るい光を避けましょう。
最後に医師から一言
良質な睡眠は体の回復を早めます。そのため寝る間際までのスマホを控え、睡眠の質を悪くさせないようにしましょう。
また、光刺激を避けるほか、目を温める、遠方を見るなどで目の疲れもとりましょう。
オルソケラトロジーは 夜間、寝ている間にコンタクトレンズを装用しますので、きちんと眼科専門医の指導の下で使用し、目のトラブルを避けましょう。
【監修:医師 岡 あつ子】
プロフィール)
1992年国立大学医学部卒業後、大学病院、県立病院、一般病院、眼科クリニック等で勤務。眼科専門医。
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