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20周年記念「スガフェス!」第1部、お互いに影響し合うスガシカオと桜井和寿が「ファスナー」披露

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20周年記念「スガフェス!」第1部、お互いに影響し合うスガシカオと桜井和寿が「ファスナー」披露

撮影:半田安政
今年2月にデビュー満20周年を迎えたスガ シカオが、周年イヤーを総括するイベント『SUGA SHIKAO 20th ANNIVERSARY「スガフェス!〜20年に一度のミラクルフェス〜」』を埼玉・さいたまスーパーアリーナにて開催。第1部に、怒髪天、THE BACK HORN、UNISON SQUARE GARDEN、ふなっしー、RADIO FISH、稲川淳二、Mr.Childrenが出演した。

「スガフェス!」、トップバッターはスガシカオと同世代のロックバンド、怒髪天が登場だ。ボーカルの増子直純とスガは1966年の丙午年生まれのアーティストが集結するイベント「ROOTS 66-Naughty 50-」で共演している間柄である。同じ年ながらキャリアの長い増子を、スガはリスペクトを込めて“さん付け”で呼ぶ。自らのサウンドをJAPANESE R&E(リズム&演歌)と称する怒髪天と、スガとはジャンル的に遠そうな気もするが、そこはお互い“ぶっ飛んだファンク魂”でつながっているのかもしれない。1曲目は、時代とシンクロ感の強い「セイノワ」によって8ビートで駆け抜けていく。「今日は長いぞ! ちゃんと準備運動しろよ!」と、増子が叫ぶ。楽しげな雰囲気そのままに、大人賛歌なパーティー・チューン「オトナノススメ」へなだれ込む。「はいこんにちは! 怒髪天です。すごいねぇ、まだ1時だよ。普通ね、今ぐらいに起きるでしょ(苦笑)。スガ君、デビュー20周年おめでとうございます!(「スガフェス!」の)出演アーティストの名前が発表されていくうちに、だんだん俺ら顔が青ざめていきましたから。ヒット曲が無いの俺らと稲川淳二さんだけだぞ(笑)」。

中盤、武道館公演を控えた先輩バンドThe ピーズの応援にと、まさかのカバー曲「グライダー」を挟み、5月24日発売の怒髪天らしさ満載な新曲ビールソング「赤ら月」、勢い止まらぬままにロックアンセム「酒燃料爆進曲」をシャウト。ラストは、名曲「夜空ノムコウ」を、怒髪天メンバー全員が赤いハッピを着てカラオケ・スタイルで歌唱。途中、ホンモノのスガシカオがステージに登場してズッコケるメンバー、ドリフかっ(苦笑)。「ただいま、さいたまスーパーアリーナにて、スガシカオとカラオケしています!」と、増子。オープニングからまさかのユーモラスな展開ながら、熱い友情を垣間見れた瞬間だった。

ここ数年は「スガ シカオ with 菅波栄純(THE BACK HORN)」名義で数々の夏フェスに出演してきたから、きっとファンにもお馴染みな名前のはず。この日2組目の登場はTHE BACK HORN。情熱をまっすぐに燃やすナンバーを歌い続けてきたロックバンドだ。来年に結成20周年を迎える彼らは、スガ シカオの現在のレーベルメイトでもある。山田将司(Vo)、菅波栄純(Gt)、岡峰光舟(Ba)、松田晋二(Dr)の4人がステージに登場。まずは「罠」から「刃」へと全力のパフォーマンスでお客さんを熱くすると、続いては宇多田ヒカルと共同プロデュースした新曲「あなたが待ってる」を披露。

さらには「あの方を招いて一緒にやりたいと思います」と山田が告げ、スガ シカオを呼び込む。エレキギターに革ジャンのロック・ミュージシャンな出で立ちのスガが中央に陣取り、5人でスケールの大きなバラードの「With You」を歌い上げた。「自分はスガさんに育てられました」(菅波栄純)

「一緒にやるようになって、バンドに還元するものが増えたよね」(山田将司)こんな風に彼らは語っていた。スガも「栄純とはいつも夏に会ってるから汗臭いよね?」なんて言って笑っていた。ラスト「コバルトブルー」まで全5曲。いわば「夏フェスの盟友」である彼らならではの、熱いパフォーマンスを見せてくれた。

共通の知り合いを通じてスガと知りあったという3ピース・ロック・バンドUNISON SQUARE GARDEN。今年のビバラ2日目 Star Stageにて初の大トリをやり遂げた彼らの真骨頂といえば「桜のあと(all quartets lead to the?)」「オリオンをなぞる」「オトノバ中間試験」などで聴ける、テクニカルなアンサンブルだ。さらに、注目すべきは「天国と地獄」での畳み掛けるアグレッシヴなプレイだろう。本作はシングル曲では無いが、ある種、今回のようなアウェー環境でも、演奏力がなせるスキルの高さで、初見も多かろうオーディエンスの心を鷲掴みしていた。

「普段は、UNISON SQUARE GARDENのステージでゲストを迎えることはないんですけど、今日は4人でやります。」と、斎藤宏介(Vo&G)がスガを呼び入れた。「UNISON SQUARE GARDENは、演奏能力が高すぎるんです。リハを見るまで生演奏してるとは思ってなかった(苦笑)」とスガが笑い。斎藤は「ユニゾンの曲をやると頼んでから、週に1回は(スガから)ネガティヴなメールが来て(苦笑)。」と笑い返す。「では、「“スガー”ソングと“シカー”ステップ」を!」と、タイトルを即興的に改変!?しながら4人ヴァージョンで、アリーナ全体が揺れるキラーチューンを奏でた。

不意に会場が暗転し、突如QUEENの名曲「We Will Rock You」が響き渡る。「何事か?」とざわめくオーディエンスの中、ふなっしーが後方から登場。移動型のステージに乗り、続いて「ふな ふな ふなっしー♪」を歌いながらフロアを行脚してまわる。「ヒャッハー!」とハイテンションなジャンプを見せるふなっしーに、観客も大喜びだ。

「基本、スガフェスの出演者はガチ友なんですけど、実はふなっしーだけ会ったことなくて。会いたかったの」と、ステージ脇に来たふなっしーに合流して出演の理由を語るスガ シカオ。「ふなっしーは梨汁“かけすぎ”ちゃうんで、スガさんにもやってもらっていいですか?」と、一緒に「梨汁ブシャー!」のポーズを決めて喝采を呼んだ。

さらに続いての登場は、オリエンタルラジオ率いるダンス&ボーカルユニットRADIO FISHだ。「黄金時代」「ULTRA TIGER」と一糸乱れぬダンスでオーディエンスを盛り上げると、“SHAMAN”の藤森慎吾と“御神体”の中田敦彦は「すごいね!」とフロアを見渡す。「僕が高校時代からスガさんの大ファンで、お仕事も一緒にさせていただいたこともあって。実はプライベートでもお世話になっていたんです」と中田が出演の経緯を語る。いろんな相談に乗ってもらっていたこともあったのだとか。

さらに彼らとRADIO FISHの縁はそれだけでなく、”SKILL-MASTER”のShow-heyがかつて「コノユビトマレ」のMVにダンサーとして出演していたこともあったそうだ。新曲「進化論」のファンクなノリでオーディエンスを魅了すると、ラストは「PERFECT HUMAN」。ド派手なレーザーと共にがっちり盛り上げてくれた。実力派のバンドやアーティストだけでなく、型破りなエンターテイナーが続くカオスな時間も、スガフェスの魅力なのかも。

まさかの「スガフェス!」に降臨した稲川淳二。そもそも、スガシカオの「クライマックス」(2004年)のミュージック・ビデオに出演し、ラジオ番組でも共演経験のあるという関係性。2人は古くからの友人なのだそう。もちろん稲川淳二は歌わずに、“怪談”をさいたまスーパーアリーナのフロア中に轟かせた。お題は「脂ぎった顔」。照明もシンクロする広大で真っ黒な巨大空間に、淡々とした語り口で“怪談”が繰り広げられていく。

あ、これは思ったより怖いや……。途中、ビクッと大きな反応をしてしまいました(泣)。いやはや、スガさん、フェスで“怪談”って冗談が過ぎますって(筆者は怖いのめっちゃ苦手……)! あ、いや、これこそがファンクなアプローチの真髄=自由の象徴なのかもしれない、……なんて。“怪談”後、フロアにはホラーなシーンでおなじみのマイク・オールドフィールドの「チューブラー・ベルズ」が物悲しく鳴り響いていた。

以前、スガシカオは「俺にとってMr.Childrenというバンドからの影響は特別なのです」とコメントしていた。「スガフェス!」を開催するにあたり、真っ先に出演依頼の手紙を書いたのは桜井和寿だったそうだ。1曲目「fanfare」は、映画『ONE PIECE FILM STRONG WORLD』の主題歌。そして、お互いに影響し合うスガと桜井=2人のクリエイティヴな関係がキーワードとして表現されているナンバーが2曲目「擬態」だ。比喩表現のオンパレードとなる楽曲。自分では無い誰かになりきると解釈のできる作品。数多くの名作を生み出し続けている桜井の楽曲制作の秘密が込められている楽曲かもしれない。そして、桜井が擬態化するがごとく「スガシカオになりきるためにサングラスをしてきた!」と語り、国民的大ヒット曲「Tomorrow never knows」「跳べ」「終わりなき旅」など、フェスならではのスペシャルな選曲が繰り広げられていく。

ラスト「ファスナー」前に、桜井はスガについて「それはそれはね、僕は影響を受けているんですよ。(今日は)最もこの人の匂いがプンプン臭ってくる曲をやりたいと思います。お招きします。僕に多大なる影響を与えてくれたシンガー・ソングライター、スガシカオ!」とバンドに招き入れた。「ファスナー」を聴けば、歌詞の世界観はもちろん、コードやメロディーのシンクロ具合から2人の関係性が読み解けるかもしれない。スガは演奏後、「わぁ、嬉しい! ミスチルの演奏で歌った。ありがと〜。」と、最高の感謝を述べていた。周りを見渡せば、客席での至福な笑顔が眩しい。アーティストもオーディエンスも、奇跡の瞬間を楽しんだスペシャルなステージとなった。

撮影:西槇太一(怒髪天、UNISON SQUARE GARDEN、稲川淳二、Mr.Children)、半田安政(THE BACK HORN、ふなっしー、RADIO FISH)

第1部セットリスト
怒髪天
M1 セイノワ
M2 オトナノススメ
M3 グライダー(Theピーズ カバー)
M4 赤ら月
M5 酒燃料爆進曲
M6 夜空ノムコウ〈with スガ シカオ〉

THE BACK HORN
M1 罠
M2 刃
M3 あなたが待ってる
M4 With You〈with スガ シカオ〉
M5 コバルトブルー

UNISON SQUARE GARDEN
M1 桜のあと(all quartets lead to the?)
M2 オリオンをなぞる
M3 オトノバ中間試験
M4 天国と地獄
M5 シュガーソングとビターステップ〈with スガ シカオ〉

ふなっしー
M1 ふな ふな ふなっしー♪〜ふなっしー公式テーマソング〜

RADIO FISH
M1 黄金時代
M2 ULTRA TIGER
M3 進化論
M4 PERFECT HUMAN

稲川淳二
M1 オープニングトーク
M2 脂ぎった顔
M3 エンディングトーク

Mr.Children
M1 fanfare
M2 擬態
M3 Tomorrow never knows
M4 跳べ
M5 終わりなき旅
M6 ファスナー〈with スガ シカオ〉

▼20周年記念「スガフェス!」第2部
最後は出演者が全員集合で大団円「今日のライブは恩返しの第一歩」

撮影:西槇太一

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