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猫の感染症予防について、獣医師がぶっちゃけます その①

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先日、東京・池袋の保護猫カフェ「ネコリパブリック東京 池袋店」さんにて、飼い主さん向けのセミナー講師として講演してきました。

題目は「病院では聞けない、猫の感染症と予防のホントのところ」。感染症予防について、日頃からかかりつけの動物病院に猫ちゃんを連れて行っている飼い主さんでさえも、よくわからないことが多いのではないでしょうか。「先生から言われるがままに予防してます」という方も少なくないはず。この予防は本当に必要なのか?他にもやっておいたほうがいいことがあるのでは?と、疑問は尽きないと思います。
私も、普段からできる限りお伝えするようにはしているのですが、日常の診療の中で全部説明するのは時間的にどうしても無理です。今回のセミナーでは2時間という時間を頂戴し、かなり詳しくお話ししましたが、それでもまだまだ話し足りないくらいです(笑)。
そこで、セミナーでお話ししたことの触り部分や、結局何が大事なの?という部分まで、数回に分けてお伝えしていこうと思います。

感染症、というとウイルスや細菌に感染して病気になることを思い浮かべると思います。もちろんそれも「感染症」です。それに加えて、猫ちゃん(わんちゃんもですが)が人間と大きく異なっているのは、「寄生虫感染症」もまだまだメジャーであるということ。

人間ですと、身近な人が寄生虫症に感染したという方は非常に少ないはず。何となく「過去のもの」「北海道とかの大自然の中にしかないもの」というイメージになっていませんか?しかし、猫ちゃんを襲う寄生虫はまだまだ身近にたくさんいます。

(※筆者、北海道は大好きです)

寄生虫は大きく分けて「外部寄生虫」と「内部寄生虫」の2通りに分類されます。名前からもイメージしやすいと思うのですが、外部寄生虫は体表面(皮膚)につく寄生虫、内部寄生虫は体内(腸など)に寄生する寄生虫です。

外部寄生虫の代表はノミ・ダニなど。昆虫やクモ類がほとんどです。意外と思われる方もいらっしゃるかと思いますが、ノミダニはれっきとした寄生虫なんですよ。しかも「人獣共通感染症」です。かつて外飼いが多かった時代、猫ちゃんにノミがついて、おうちの寝具などでノミが繁殖、飼い主さんも刺されてかゆい!なんて体験をされた方も少なくないはず。

未だに、ノミに刺されたという飼い主さんはちらほらいらっしゃいます。なんだか読んでいるだけで痒くなってきましたね。
内部寄生虫は、いわゆるサナダムシが有名な消化管内寄生虫、それから、心臓-肺動脈に寄生するフィラリアなど、ミミズのような見た目の「線虫」と呼ばれるものが代表的です。その他、細胞くらい小さなコクシジウムなどの原虫類がいます。

このように、寄生虫には本当にいろいろな種類がいて、大都会にも普通にいるものから、ちょっと郊外に行かないとほとんど目にしないものまで様々です。それに応じて予防薬も多種多様になってきています。

動物病院へ行くと「とりあえず全部予防できるもの」を勧められる場合があったり、または「ここまででいいだろう」と線引きが決められていたり、申し上げにくいのですが、獣医師の好みや習慣が大きく影響しています。

そこで、じゃあ実際はどこまでの予防が必要なのか?というところを次回からお話ししていきたいと思います。実際の虫の名前や予防薬の名前などが、どんどん登場する予定です。症例の写真を載せると非常にキモイことになってしまうので、ほとんどは猫ちゃんの癒し系写真にしておきますのでご安心ください(笑)。

 

著者:谷口史奈

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