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野毛に国産酒専門のバーがあった! 「びじゃぽん」で知るメイド・イン・ジャパンの味【横浜】

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やってきました、横浜・野毛(のげ)

最寄りはJR桜木町駅、または京浜急行線の日ノ出町駅。アクセスがいいとは決して言えませんが、酒場を愛する人が毎夜集ってくるエリアです。

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食と酒に関する、ありとあらゆるお店があります。その数、約600。

居酒屋さんはもとより、焼鳥、イタリアン、ビストロといった一般的な飲食店は言うに及ばず。

ワイン、日本酒、クラフトビール、ホッピーなどそれぞれの専門店もあり、ジャズ喫茶もあれば郷土料理のお店もあり、「ママさん手づくりの中華つまみが異常にうまいスナック」やら「24時頃からオープンする異様に料理レベルの高いレストラン」などもあって

……はい、とにかくもうカオス!

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▲1枚目の風景の夜バージョン。野毛の飲食街はすぐそばに大岡川という川が流れています。正直そんなにきれいな川ではありませんが(笑)、情緒があるんですよ。やっぱり

申し遅れました、今回のレポーターは野毛歴17年のライター、白央篤司(はくおうあつし)です。

17年通っても飽きるどころか、行くたびにひかれるばかり。以前は渋谷に住んでいて通いやすかったんですが、埼玉に越した今も月2ぐらいで訪れています。

前置きが長くなりましたが、今回はそんな野毛のお店から一軒のバーをご紹介します。

その名も「びじゃぽん」。

日本の酒に特化したバーなんですよ。

「日本の酒って……日本酒とか焼酎?」

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はい、それもあります。まあともかく、入ってみましょう!

海外で再発見した日本の酒

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「びじゃぽん」は店主の高橋勝(たかはしまさる)さんが、おひとりで営むバー。

あ、そうだ。最初に書いておきますがこちら、禁煙です

「バーはタバコがちょっと……」というかたも最近は多いので、初めにお知らせしておきますね。

※店外に喫煙スペースあり

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ふらふら歩いていて、なんとなーく入ったお店でした。まずは1杯頼もうと思い、黒板メニューを見てみると……

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お、ビールはCOEDOだ。埼玉県川越市のクラフトビール、2種あるのがうれしいね。

あれ、シードルもある(リンゴからつくられるスパークリングワイン)。

岩手、群馬、愛知……全部、日本産だ。ワインが「和飲」って書いてあるぞ。

すべて……日本ワインだ! ロゼまである凝りよう。

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日本酒もあるのかー。「水尾」がバーで飲めるなんてうれしいなあ……。

焼酎にリキュールもすべて日本産

高橋さん、カウンターの向こうに並ぶお酒もぜんぶ……?

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はい、日本産のウィスキーですよ日本人がつくる酒だけでバーを開きたい……という思いが、ずっとあったんです。話せば長くなるんですが……(笑)。

一杯やりながら聞いていますので、ぜひぜひお店の成り立ち、教えてください。

20歳のころ、バックパッカーで世界を旅していました。スペインを訪れたときのことです。ラマンチャ地方の、あるワイナリーに行く機会があったんですよ。ブドウづくりのことや味わいなど、いろいろ質問していたら逆に尋ねられました。「ところで、日本のワインってどうなってるんだ?」って。当時は日本ワインのことは何にも知らず、まったく答えられなくて。恥ずかしかったですね。向こうにしてみたら「どうして自分の国のことを知らないの?」って感じでしょうし、実際笑われました。これじゃいけないと思い、帰国して日本のワイナリー巡りをするようになったんです。

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そして高橋さんは21歳で飲食の道へ。

ホテルのバーテンダーやワイン関連の仕事に就き、28歳でソムリエの資格を取得。仕事のかたわら国内のワイナリーや酒蔵、ウィスキー醸造所を巡り、さまざまな日本の「酒」を飲み、試し続けました。

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「こんなにもいろいろと、おいしい酒があるのか」!

驚きの連続でした。2005年ごろ「ゴールデンホース秩父 シングルモルト12年」(上の写真)という酒と出合ったときは、特にその味わいに感激したんです。「日本人がつくる酒のお店をやりたい、“和酒”のバーをやりたい」という思いが、強くなっていきました。

そして、2010年5月に満を持してのオープン。

「びじゃぽん」というユニークな店名は、スペイン語で「村」を意味する「Villa」と、日本を意味する「Japon」がかけられています。

“同郷の酒”に出会えるかも

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「美 + Japon」っていう意味も込めているんです。ウィスキーは国内すべての蒸留所を取りそろえました。日本ワインは約100本、焼酎や日本酒も固定せず、時期に応じていろいろなものを紹介しています。ラムやウォッカ、ジンも国産のものがありますよ。テキーラは外国産ですが、現地で日本人がつくっているものなんです(上の写真いちばん左のもの)。日本人の手によるさまざまなおいしい酒に、このお店で出合ってもらえたらうれしいです。

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▲「びじゃぽん」のイメージマーク。お店の住所である横浜市中区の地形をもじったデザインになっています。「Mas que un Bar」とは、お客さんにとって「バー以上の場所であってほしい」という店主の願いをこめたスペイン語だそう

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酒という分野での日本人の成果を一度に楽しめるバー、「びじゃぽん」。訪ねてみれば、意外な“同郷の酒”に出合えるかもしれませんよ。

上の写真は、取材日にあった日本ワインの一例です。日本ワインとは、国産のブドウでつくられるワインのこと。ここ数年で新たなワイナリーも続々とオープン、さらに注目を集めていますね。

さて、せっかく来たんだし軽く飲んでいきますか。このお店はね、つまみがまたうまいんですよ。

定番のポテサラはお忘れなく

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去年の夏におとずれたときの一杯目。COEDOビールのヴァイツェン生に、自家製レモネードを加えてつくられる「ラドラー」をいただきました。

爽やかで飲みやすくて、バツグンだったなあ。こういうのが楽しめるのは、バーの醍醐味(だいごみ)のひとつですね。

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ワインをちょっとひっかけたくて来てみれば、この日のリストには新潟「ルサンクワイナリー」の白が。

2015年に新潟市・角田浜に誕生したばかりのワイナリー。すっきり辛口、酸味がほどよく飲みやすい。 食欲が誘われますな。

高橋さん、ポテサラくださーい!

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いつも頼んでしまう「びじゃぽんのポテトサラダ」(500円)。

カリカリのフライドオニオンがたっぷりで、とても香ばしいんです。けっこうボリュームもありますよ。

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「うずらの卵 3種3様」(350円)もメニューにあれば、ゼヒ。味つけ卵、ピクルス、燻製とそれぞれ調理されたうずらの卵、小粒ながら酒が進みます。

高橋さんは燻製もお得意で、ピーナッツや梅干しなんかもスモークしています。

アテの楽しみがあるバー

さて、ここらでもうちょっと強めのお酒、いきますか。

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ある日の日本酒メニューには、高知の「文佳人」リズールが。

これ、好きなんだなあ。香り高くて、なんともきれいな味わい。

透明感があるのに「味の芯」はしっかりしていて、これ一杯でも満足感があるし、つまみと合わせる食中酒としても活躍してくれる。

マスターの日本酒選び、ツボなのです。

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好きなお店でほろ酔いになりつつ、メニューを眺める……これぞ至福の時間。

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「釜揚げしらすとディルのカナッペ」(400円)は個人的に大好きな一品。しらすは神奈川の名産でもありますね、ディルというハーブによく合うのはこちらで知りました。レモンが全体をさっぱりまとめます。

黒板に書いてあれば、ぜひ!

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「青のりとらっきょう酢のタルタルディップ」(550円)も忘れがたいメニュー。なかなかこういう組み合わせ、思いつきません。

アテの楽しみがあるバーはいいですね。

そうそう、高橋さんは県内で畑を借りて野菜づくりもされています。収穫した野菜がおつまみに使われることもあるんですよ。今回は紹介できなくて、残念!

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常連さんに人気なのが「かまぼこピザ」(550円)、薄く切ったかまぼこを敷いて、玉ネギの甘みをきかせたトマトソースとチーズで焼いたもの。小腹がすいたときにちょうどいい感じの量なんです。うーむ、こんがりチーズで酒がまた進んでしまう。

マスター、芋焼酎飲みたいっす。あたりの柔らかな、飲みやすいのあります?

そうですねえ。じゃあ、こちらはどうでしょうか?

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と、出してくれたのがこの「かいこうず」。おお、なんとふくよかでマイルドな! 好みだなあ。

バーテンダーさんに簡単に伝えた好みをドンピシャで拾ってもらえるのは、本当にうれしい瞬間ですね。

鹿児島産の「栗黄金」というサツマイモでつくられるこの焼酎、あの大関株式会社の製品。知らなかったな、今度探してみよう。

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ちなみに、取材日のおつまみリストがこちら。

「今宵のおつまみ」じゃなく、「今酔の乙旨味」とあらわすのがびじゃぽん流。シメにマスターの味噌汁を一度飲んでみたいと思いつつ、まだまだシメる気になれません。

さあ、今夜も野毛ではしご酒だ!

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高橋さん、ごちそうさまでした。また遊びにきます!

こちらこそありがとうございました。飲みすぎないでくださいねー(笑)。

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春めいてきて、夜の川風も気持ちいいですな。

「野毛、行ってみようかな」と思った方、デビューに「びじゃぽん」おすすめですよ!

それでは二軒目行ってきます。また良いお店を見つけたら、レポートしますね。

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お店情報

びじゃぽん

住所:神奈川県横浜市中区宮川町2-28 前田ビル1F

電話番号:045-243-2121

営業時間:月曜日~土曜曜日 19:00~翌2:00、祝日 19:00~24:00

定休日:日曜日

※禁煙(店外に喫煙スペースあり)、ノーチャージ、カウンター8席、3名用テーブル1席

※この記事は2017年3月の情報です。

※金額はすべて税込みです。

執筆・撮影:白央篤司

白央篤司

フードライター。食と健康、郷土料理をメインテーマに執筆をつづける。著書に「にっぽんのおにぎり」「にっぽんのおやつ」(理論社)「ジャパめし。」(集英社)がある。2016年10月下旬に最新刊「にっぽんのおかず」(理論社)が発売に。 facebook:atsushi.hakuo ブログ:独酌日記

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