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SOIL&"PIMP"SESSIONS充電完了、活動再開ライブ「PUMP IT UP」をリポート

SOIL&"PIMP"SESSIONS充電完了、活動再開ライブ「PUMP IT UP」をリポート

SOIL&”PIMP”SESSIONSが4月14日に東京・恵比寿 LIQUIDROOMで行ったワンマンライブ「PUMP IT UP」のライブリポートを行う。このライブは、オリジナルメンバーである元晴(SAX)のバンド脱退を機に〝充電期間″に入ることを発表し、休止状態にあったソイルの活動再開を祝したライブである。

「もっと声くれよ! 俺たちは今、帰ってきたぞ! 踊る準備はできてるか!」万感の想いとともに突き上げる社長(Agitator)の拳と叫びに応えるように、ソールドアウト満場のLIQUIDROOMのフロアは序盤から割れんばかりの大歓声に包まれていく――。

昨年10月の元晴(Sax)の脱退以降、半年間に及ぶ「充電期間」を経て、稀代の爆音ジャズ軍団=SOIL&”PIMP”SESSIONSがいよいよ活動再開!ということで、この日を待ち続けたオーディエンスの熱気が開演前から会場狭しとあふれ返っていたが、それ以上にライブを待ち詫びていたのが新体制SOILの5人。観る者すべての期待感を丸ごと歓喜の頂へと導いていくような圧巻のアクトを、再始動一発目から見せてくれた。

開演直前、ステージ前の紗幕に映し出されたのは、リアルタイムの楽屋でスタンバイする白コスチューム姿の5人。「新曲やりますよ!」と宣言するタブゾンビ(Tp)の言葉に、フロアが熱く沸き返る。
社長がiPad、タブゾンビ:キーボード、丈青(Pf):ギター音色のショルダーキーボード、秋田ゴールドマン(B):シンセベース、という変則編成でインダストリアル・ジャズ的な質感のオープニングナンバーを展開した後、通常の楽器編成に戻った5人は、未発表の新曲を立て続けに3曲披露。
丈青のピアノとみどりん(Dr)のリズムがクール&ミステリアスに絡み合う新曲1. 。テクノ・フュージョン的な音像の中でタブゾンビがロボットダンスを繰り広げた新曲2. 。タブゾンビのトランペットが悠久の風景を描き出す珠玉のジャズ・バラードの新曲3. ……といった三曲三様の楽曲から滲む、SOILの「今」の音楽的な探究心と冒険心が、ステージとフロアの一体感を刻一刻と強めていく。

ここで社長&タブゾンビが一時退場。丈青/秋田/みどりんのピアノトリオ=「J.A.M」編成で“Quiet Fire”、さらに新曲“Dancer on the black keys”を演奏すると、入れ替わりでタブゾンビがMCで登場。
「半年間、いろいろありましたよ? バンドっていうのは難しいっすね。バンドっていうのはラーメンに似てるね。すべての具材がハーモニーを奏でて、それがラーメン!」と持論を語りつつ、途中で「トークに困った時のために」と手にしていた鳥笛を吹いて社長のヘルプを求めて場内爆笑――といった微笑ましい場面もまた、この日のLIQUIDROOMの祝祭感をいやが上にも煽り立てていた。

再び開演SEが鳴り渡り、衣装チェンジした5人が登場、いざ後半へ……というところで、「僕らが少しでもみなさんを楽しませるために、その変わらない気持ちを持ち続けるために、僕らは変わりました。より高みを、みなさんに見せたいと思います!」という社長の決意表明とともにステージに迎え入れたのは、当代きってのテナーサックス名手=Mountain Mocha Kilimanjaro・栗原健。
タブゾンビ&栗原健のホーンサウンドが奏でる勇壮なメロディが、躍動感あふれるグルーヴと渾然一体となって、熱風のような開放感と多幸感を生み出していく。

そのまま“閃く刃”“POP KORN”とキラーチューンを畳み掛けると、高らかなコール&レスポンスとシンガロングがフロア一面に広がっていく。
「サウンド・オブ・ミュージック」でお馴染みのスタンダードナンバー“My Favorite Things”ではタブゾンビ&栗原の華麗なソロの応酬が見られたり、6人でのフォーメーションがSOILの新たな戦闘態勢として血肉化されつつあることが十分に窺える。

社長とみどりんによるEDMセッションなど、意欲的なトライアルも多数盛り込まれていた今回のアクト。本編ラストは“SAHARA”から“Fantastic Planet”へ流れ込んで、会場一丸の大合唱とハンドウェーブを巻き起こしてみせる。♪ラララ〜ラララ〜 のメロディに合わせて、タブゾンビが♪君の笑顔〜また見れて嬉しい〜 と歌う姿が、「充電完了」を迎えたこの日の充実感を何より雄弁に物語っていた。

メンバーが退場しても止まない観客のシンガロングを受けて、ほどなくステージに登場した5人+栗原がアンコールで再び“Fantastic Planet”でひと煽りしたところで、みどりん以外のメンバーのみならず栗原までサンプラー機材を手にしたサイバー編成で“SATSURIKUニューウェイブ”炸裂! タブゾンビが感激のあまりフロアに飛び込んでいくと、会場の熱量はなおも天井知らずに高まっていく。

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