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のんさん“直線裁ち”に挑戦する!『暮しの手帖』トークイベント・レポート

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『暮しの⼿帖』87 号の発売を記念し、東京堂書店神⽥神保町本店にてトークイベントが開催され、女優のんさんと『暮しの手帖』編集長である澤田康彦氏が登壇しました。

 

『暮しの手帖』87 号(3⽉25⽇発売)ではのんさんが “直線裁ち”でつくる「春の はおりもの」制作に初挑戦。トークイベントでは“のんの愛する洋服つくり”をテーマに、はおりもの作りに奮闘した撮影秘話を交え、のんさんの魅力を澤田康彦編集長が掘り下げました。

 暮しの手帖 87号
Fujisan.co.jpより

 

同誌の巻頭頁に女優さんが登場することは珍しく、第40号(2009年)のジェーン・バーキンさん以来だそう。実際に撮影で作った“はおりもの”を着てのんさんが登場すると、客席からは「かわいい!」と歓声があがりトークイベントが始まりました。

 

 

のんさんと『暮しの手帖』の共通点

現在、暮しの手帖社では2018年に創刊70周年を迎えるあたり、忘れてはいけない「戦中・戦後の暮しの記録」を改めて広く一般から募集し、記録に残そうとしています。

 

「戦争中の暮しの記録」は、のんさんが声優をつとめた、大ヒットアニメーション映画『この世界の片隅で』に通じるところがあり、さらに、のんさんが役作りのために劇中に登場する“もんぺ”を実際に作ったというエピソードを聞きおよんだ澤田編集長が、今回の企画をお願いしたそうです。

 

漫画や劇中の資料のみで“すずさん流もんぺ作り”にチャレンジしたのんさんは、作ることですずさんに触れ、当時の生活のイメージを膨らませていったそうです。のんさんにとって“もんぺ”作りは、声を演じるすずさんを理解することであり、共感できる部分でもあります。

 

一方、着物をリメイクする“直線裁ち”は、朝の連続ドラマ小説『とと姉ちゃん』のモチーフでもあった大橋鎮子さんが制作とモデルを務めた『暮しの手帖』の代表的な企画。型紙いらずで誰でも簡単に洋服を作れるのが特徴です。“すずさんのもんぺ作り”と“直線裁ち”には、物資の乏しかった戦中・戦後の生活を少しでも豊かなものにしょうとする暮らしの知恵が息づいているのです。

 

 

撮影が楽しくて!時間を忘れて集中

普段から洋服作りを楽しむのんさんですが、プライベートでも良く訪れ、撮影時にもお邪魔した『ユザワヤ』の店主からは「とても奇抜な布地を選ばれる…」と言われたそうで、やはり今回、選んだ生地も不思議な柄。“はおりもの”を作るのには、少々難しい素材だったようです。

 

のんさんは「早朝から生地店に伺って色々さがして満場一致でこれになりました。でも、アイロンは低温でしなければならないし、背中の模様合わせも難しいしで扱いつらくて。デザイナーのmatohu(まとう)さんに頼りっきり。お陰で、たくさん勉強させてもらえて『暮しの手帖』の特集をやってよかったです」と、撮影後に洋服作りのスキルが各段にあがったことを報告。

 

『暮しの手帖』87号の誌面でも紹介されている「裁ちばさみに輪ゴムを巻くと、ハサミを落としたときに刃の部分が広がらない小技」や「アイロンがけを利用した美しい縫い方」など、matohu(まとう)さんから学ぶところが多かったようです。

 

澤田編集長が「深夜までかかりましたよね。僕らオジサンは疲れが見えてくるのですが、夜の9時10時をまわっても、のんさんだけはキラキラしていて」と振り返ると、のんさんは「楽しいことをしているときの集中力には自信があります。出来たときの喜びが楽しくて」と、目を輝かせて話しました。

 

完成した“はおりもの”を着てスチール撮影をした話題になり「ファッションの撮影は得意ですか」と尋ねられると、のんさんは「はい!楽しかったです。撮影の後にパン屋さんに寄ってパンを買いました!」と不思議な答え…。澤田編集長が「すいません、お弁当ださなくて」と謝ると「違うんです。『暮しの手帖』の撮影が楽しすぎて、普段、あまり独りでお店に寄ったりしないのですが、つい気分がよくて!」と話し、客席は笑いにつつまれました。

 

 

のんさん流、創作あーちすと、とは

のんさんは、女優として活躍する以外に先頃発売された『創作あーちすとNON』(太⽥出版)で、アクションペインティングやオリジナルドレスの制作を披露しています。

 

「絵を描いたり洋服を作ったり、そういう活動をたくさんやりたいなと思って。“アーティスト”だと違うかな?と感じて“ひらがな”のあーちすとにしてみました。あんまりスゴそうじゃない感じで、自由奔放にやりたいですね」とネーミングの意図を明かしました。

 

※作った順番に紹介するのんさん。バイアステープを使うのに苦労した点や、オードリー・ヘップバーンに憧れて作ったワンピースなどを紹介。

 

ソーイングや洋服作り以外の趣味を尋ねられると「絵を描いたりギターをひいたりですね。最近はパンクロックが好きです。あんまり知識がないので知っているコードも少なくて…“粗削り”な感じ」という答えに「ああ…」と、なぜか納得する様子の澤田編集長。(その理由は『暮しの手帖』87号にて?!)

 

目標はコメディエンヌな吉永さゆり?

イベントではのんさんのパーソナルな部分にも話しがおよび、兵庫県出身ののんさんに、「自分を関西人やな、と思うことはありますか」という質問には「笑える方向にもってゆくことかな。でも、あんまりそういうイメージがないのかギャグを言っても通じないんです。“のんプログレム”とか言っても、わざわざ説明しないと分かってもらえなくて…」と吐露する場面も。

 

「そもそもコメディエンヌみたいなところありますよね。すずさんのキャラそのものみたいな。憧れの女優さんはいらっしゃいますか?」という質問には、「吉永さゆりさん。ゆるぎないところが憧れます。年を重ねても、あんなふうに透明感を維持されているのが凄い」と話しました。

 

『暮しの手帖』で次回、取り組むとしたら?

また、得意なことや苦手なことについて尋ねられると「しゃべるのが苦手で。今までは、正しい答えを導きださなきゃと思って“長考”に入ることが多かったのですが、最近は、かならずしも正しくなくてもいいかぁって」と答えるのんさんに「それはダメでしょう(笑)」と、尽かさず澤田編集長から突っ込みも。

 

さらに、のんさんが「人に媚びることができない」と、打ち明けると澤田編集長が「今度、コツを教えます。媚びることにつては僕の右に出る人はいません。今度『暮しの手帖』で特集しましょうか?」と漫才のようなやりとりが続きます。

 

※「媚びたぁーい」と、あっけらかんと言うのんさん。そんなところが透明感のある“のんさん”でいられるヒミツでしょうか?

 

「媚び方の特集」は冗談としても、もし次回『暮しの手帖』で挑戦するとすれば「インドの“カンタ”刺繍の望月さん(同87号 P63~P69で特集)に縫い方を教わりたい。途中でよれたりせずに美しく縫えるようになりたいですね」と答え、実際にすずさんが生きていれば望月さん(91歳)くらいかも? とキラキラと目を輝かせました。

 

「こんなお客さまと近くでお話すことはなくて貴重な体験でした。あまりしゃべることを求められないし…苦手で」と、のんさん。「そんなことなかったですよ。たくさんお話しいただきました。あとは、暮らしの手帖をじっくり読んでいただいて……」と澤田編集長が締めると、客席からは、え~と悲鳴。

 

 

時間いっぱいまでトークに華が咲き、のんさんとの楽しい一時は終わりをつげました。

のんさん、澤田編集長。次回は、ぜひ「カンタ刺繍」の企画を楽しみに待っています!

 

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