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カマシ・ワシントン最新インタビュー~組曲『ハーモニー・オブ・ディファレンス』のコンセプトを語る

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カマシ・ワシントン最新インタビュー~組曲『ハーモニー・オブ・ディファレンス』のコンセプトを語る

 米ニューヨークのホイットニー美術館が隔年に開催している【ホイットニー・バイエニアル】。1932年から始まり今年で78回目を迎えたこの展覧会は、毎回アメリカ現代美術のトレンドを明瞭に示すものとして注目を集めている。

 2017年3月17日から6月11日まで開催中の今年の【ホイットニー・バイエニアル】の為に、米ロサンゼルス出身のジャズ・サックス奏者、カマシ・ワシントンが『ハーモニー・オブ・ディファレンス』と題された6つのパートからなる組曲を制作した。

 楽曲に視覚的な要素を結びつけ、ジャズの歴史から貪欲に徴用する『ハーモニー・オブ・ディファレンス』は、5つの異なる楽曲とそれらを全て融合させた壮大で希望にあふれた第6楽章「Truth」(トゥルース)で構成されている。ザ・エックス・エックス、サンファ、FKAツイッグスらが所属するロンドンのレーベル<ヤング・タークス>と契約を結んだカマシは、『ハーモニー・オブ・ディファレンス』のEPを今年の夏の終わり頃にリリースする予定で、それに先立ち「Truth」を先行リリースした。

 『ハーモニー・オブ・ディファレンス』では、本人が「類似性と差異のバランスを取りつつ、異なるメロディーの間でハーモニーを創作するアート」と定義する「対位法(カウンターポイント)」という音楽の技法の哲学的可能性を模索している。ケンドリック・ラマーとのコラボレーションでも注目を集めた彼が米ビルボードとのインタビューに応じ、『ハーモニー・オブ・ディファレンス』のテーマでもあるダイヴァーシティ(多様性)が持つ力や、新しいレーベルと契約した経緯などについて語った。

◎『ハーモニー・オブ・ディファレンス』はインクルーシヴィティ(協調性)、人々を結びつけることがテーマでしたが、これは今必要とされている政治的声明だと思いました。
そうだね、それはすごく大切だと考えている。今はトランプのような奴らが国民に対して、多様性を受け入れるのではなく、他者を排除させようとしているのが現実だけど、アメリカはそもそもそんな国じゃないんだ。僕はロサンゼルスで生まれ育ってるんだけど、LAはとても多様性がある場所で、僕は常にそれは恵みだと感じていて、解決しなければならない問題だなんて思ったことはなかった。だからこの作品を作ったんだ。多様であること、それぞれが違うこと、世界中から様々な人々が一箇所に集まって一つになっていることが、この国を素晴らしいものにしている。だからそういう考え方を人々に思い出してもらいたかった。様々な人がいることをただ受け入れるのではなく、それを祝うこと。僕たちのあらゆる違いや、僕たちが繋がることがこの国の美しさなんだってことを。

◎『ハーモニー・オブ・ディファレンス』はEPとして6月に<ヤング・タークス>からリリースされます。何故そのレーベルを選んだのですか?
『ザ・エピック』のツアーの最中に<ヤング・タークス>の設立者たちと出会って、彼らが出していた音楽の多様性や、本人たちの人柄に惹かれたんだ。何度か再会するうちに気づいたら友達になってたんだよ。『ハーモニー・オブ・ディファレンス』の作業をしている時、(監督の)AGに紹介してくれて、プロジェクトの映像面の完成にも貢献してくれた。だから作品をリリースすると決まった時、彼らのレーベルから出すのが一番しっくりきたんだ。今回のプロジェクト以前から彼らはとても協力的で、僕らがやろうとしていることに賛成してくれていた。僕は前から自分の音楽は、それを信じてくれている人たちと繋がるべきだと思っていて、彼らはすごく信じてくれていたから理にかなってた。

◎今後どのような予定がありますか?
制作中のアルバムが70%くらい完成していて、結構楽しみなんだ。そして常に他のアーティストともコラボしているから他にもクールなアイデアが色々浮かんでる。まあ色々とクールなものを準備中としか今は言えないな。

◎この音楽をライブで披露するつもりはありますか?
もちろん『ハーモニー・オブ・ディファレンス』をライブで演奏する計画はあるし、アルバムの通りの器楽編成法でやるつもりだ。でもツアーとして多くの場所で演奏できるような別の方法も模索中なんだ。あの作品にはすごく多くの人が参加してるからね(笑)。移動できるように簡略化もするけれど、合唱団や他の全てを使ったフル・バージョンも披露しようと思ってるよ。

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