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乳児にはちみつを与えてはいけないのはなぜ? 離乳食で気をつけたい食品を小児科医 森戸やすみ先生に聞く

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はちみつ入りの離乳食を与えられた生後6カ月の乳児が死亡するという痛ましい事故のニュースが報じられました。はちみつを乳児に与えてはいけないのはなぜでしょうか?小児科医の森戸やすみ先生に伺いました。

Q. 赤ちゃんにはちみつを与えてはいけないのはなぜ?

A. 「乳児ボツリヌス症」を発症する危険があるからです。

はちみつには「ボツリヌス菌」という食中毒菌の芽胞が含まれていることがあり、1歳未満の乳児が摂取すると「乳児ボツリヌス症」を引き起こす可能性があります。

ボツリヌス菌は、低酸素状態に置かれると「芽胞」という殻を作り出して発芽し、強い毒素を出します。この芽胞は熱にとても強く、一般的な加熱調理をしただけで除去することはできません。

乳児ボツリヌス症にかかると、まず便秘から始まり、しだいに全身の筋力が低下し呼吸困難などを引き起こします。最悪の場合死に至ることもあります。

Q. 1歳以上の子には、はちみつを与えても大丈夫?

A. 一般的には問題ありません。

人の腸内には様々な細菌が生息していますが、1歳未満の子はまだ腸内の環境が整っていないため、ボツリヌス菌が増殖しやすいのです。1歳を過ぎた頃には腸内細菌叢ができあがって抵抗力が高まるので問題ありません。しかし、文献によっては2歳までは与えてはいけないと書いてあるものもあります。

Q. 乳児ボツリヌス症を引き起こす食品は他にもありますか?

A. あります。「天然のもの」=「安心安全」ではありません。

わずかですが黒糖やコーンシロップも、乳児ボツリヌス症の媒介物になったという報告があります。1歳未満には与えないほうが無難でしょう。ボツリヌス菌は土の中などに存在し、過去には自家製野菜スープや井戸水が感染源と推定された例もあります。ボツリヌス菌は低酸素状態を好むので、自家製の瓶詰めや古くなった缶詰も注意が必要です。原材料を充分洗浄し、冷蔵または冷凍で保存する、缶詰・瓶詰め・真空パックなどの保存食に異常な膨張や異臭があったら食べないという予防法があります。

(内閣府食品安全委員会 http://www.fsc.go.jp/sonota/factsheets/10botulism.pdf)

Q. 離乳食期に気をつけたほうがいい食品は、他にどんなものがありますか?

A. はちみつの他にも、離乳食に適さない食品はあります。

・牛乳 ミルクの代わりのようにたくさん飲むと、腸からの鉄分の吸入が阻害され「牛乳貧血」と呼ばれる鉄欠乏性貧血を引き起こします。調理に少量使う程度なら問題ありません。

(母子衛生研究会 https://www.mcfh.or.jp/jouhou/rinyushoku/jissen9_11.html )

・玄米 消化吸収が悪く、赤ちゃんの未発達な胃腸には負担が大きく、また無機砒素が含まれています。

・海藻類 咀嚼する力が弱いので、噛み切りにくいわかめなどは適しません。ひじきには無機砒素が多く含まれることもあり、多量に与えるのはやめましょう。

・生もの 細菌感染の恐れがあり、抵抗力が弱い乳児は食中毒になることもあります。

・喉に詰まりやすい食品 餅、プチトマト、うずらの卵、飴、ナッツ、こんにゃくなど、うまく噛めずに飲み込んでしまうと窒息の危険があります。小さく切る、ペースト状のものを使うなど工夫しましょう。

はちみつを筆頭に、離乳食に適さない食材はあるので注意して扱いましょう。ただ、アレルギーに関していうと、赤ちゃんに対して必要以上に食事に制限を加えるのはかえって良くありません。最近の研究では、早い時期から幅広くいろいろな食材を食べさせたほうがアレルギーを発症しにくいことがわかっています。

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