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【葉っぱは食う? 食わない?】満開の桜の下で桜餅を味わいたい【甘党無宿】

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ひさかたの光のどけき春の日に

しづ心なく花の散るらむ

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あぁ、失敬失敬。あまりの陽気にすっかり歌人気分になってしまった、甘味ユニット「甘党無宿」の住倉カオスです。まぁ他人の歌ですが。

いやぁしかし、花見シーズンとあっては、紀友則さんならずとも一首詠みたくなりますな。

しかし甘党無宿の信条は、もちろん花より団子!

そして、この季節に食べるべき菓子といえば、もちろん「桜餅」!!

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香りの良い桜の葉に包まれた、まるで花びらを思わせるお餅。その柔らかな肌にそっと歯を立てると優しい甘さのあんこが……。あぁ、こんなに季節を感じさせる愛らしい菓子が他にあるだろうか!?

和菓子のみならず、全スイーツの中でも突出した存在だと思いますがね。僕は。

そんな「桜餅」、甘党無宿オススメの品をご紹介しんぜよう!

「桜餅」が1種類ではないのは、なんとなく気づいているご仁もおられるのではないか?

そう。「桜餅」には関東風と関西風の2種類あるんですな。

「関東風」の桜餅

関東風は、小麦粉を使った生地を薄く焼いて、その薄皮であんを巻いたもの。ちょっとクレープぽいね。

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関西風は、関東以外の地域でよく見られる形で、道明寺粉を蒸した餅にあんが包まれたもの。つぶつぶした食感が特徴的なあれね。

この道明寺粉というのは、もち米を蒸して乾燥させて粗めに砕いたもの。道明寺という大阪の尼寺で最初に作られた保存食だったらしいですな。

ということで、まずは関東風のオススメはこちら「長命寺 桜もち 山本や」。

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なんと今年で創業300年! 1717年(享保2年)にお隣の「長命寺」の寺男だった初代の山本新六さんが、隅田川の土手の桜の葉をたるに塩漬けにし、「桜もち」を考案して、長命寺の門前で売り出したのが最初。

つまり関東風「桜もち」の元祖ってこと!

ちなみに1717年には時代劇で有名な大岡越前守忠相が町奉行に就任した年。もしかしたら大岡越前も吉宗公への土産に買ってたりして?

それから約100年後の1824年には38万5000個もの「桜もち」が売れたというから、江戸っ子に大ブームだったんですなぁ。

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それもそのはず。小麦粉の生地は熟練の職人によって薄く焼かれ、北海道の国産小豆だけを使ったこしあんを、品良く餅に収め、それを香り高い桜の葉が、乾燥を防ぐためしっかり包んでおります。

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ちなみにこの餅を包んだ桜の葉、諸兄は食うや否や?

拙者も昔は、食う、食わないで論争などしていたけど、お店の方に聞くと

「しっかり香りが移っているので、葉は取ってお召し上がりください」

とのこと。そっかぁ~! もったいないからちょいちょい食ってたわ~。

言われてみたら葉脈が、確かに食感を損ねてたかなぁ。

でも、何も言わないとかなりのお客さんが食べちゃうらしいです。

だよね~。なんか甘いお餅に、塩漬けの葉が合う感じがするんだよね(笑)。

もちろん食用の葉なので、食べても問題ないので安心してください。

それでは、教えていただいた通りに、丁寧に包まれた葉を剥いでいくと……。

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▲長命寺 桜もち(200円)

きれいな薄皮はあんが透けるよう。

口に入れると……。

ほんのりとした桜の葉の良い香りが鼻をくすぐり、薄皮には塩漬けのしょっぱさが移っており、中のあんの甘さを引き立ててくれる。

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上品なこしあんは、甘さ控えめでひんやりと口の中を涼しげに満たしてくれる。

いやぁ、まるで桜満開の隅田川の土手を歩いているようだなぁ……。

うまい!! 江戸の香りがしますなぁ。

ぜひ皆さんも「長命寺 桜もち 山本や」で春を味わってほしいです。

ただし、これからの桜の季節は、大変な混雑が予想されるそう。

予約注文で売り切れる可能性もあるので、お出かけの際はまず電話して確認したほうがよさそうです。

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「関西風」の桜餅

さて、続きましては関西風。

こちら神保町に佇む老舗の和菓子屋店「神田駿河台下 御菓子処 さゝま」

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茶道をやっている方にはおなじみの銘店だとのことで、そのお菓子の数々は色とりどりで美しいものばかり。

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生菓子と干菓子は毎月変わっていき

「いやぁ日本って四季があるんだなぁ……」

と季節の移ろいを自然と感じることしきり。

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通年のお菓子としては、名物の「松葉最中」があるけれど、こちらは僕も出版社勤務時代、ここぞというお土産に使わせていただきました(遠い目……)。

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しかし、そんな中でも「桜餅」は特に季節を感じさせ、昭和6年にこちらを創業した初代のご当主も大好きだった一品とのこと。

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▲桜餅(340円)

この「桜餅」、毎年立春(2月4日頃)に店頭に並び、桜の花が咲く頃(4月第1週頃)には提供が終わってしまうのだそう。なんとも切ない話だが、季節を大事にする「さゝま」ならではないか。

散っていく桜の花びらとともに、去っていく春の季節を惜しむ心。

まさに「しづ心なく花の散るらむ」……。いやぁ情緒ありますなぁ。

ほんのりと桜色をしたもちは、中のあんをうっすらと写し、艶々と輝いております。

破けないようにゆっくりと葉を剥ぐと、ふわっと桜の葉の香りがなんとも心地よい。

一口含むと、つぶつぶとしたもち米の食感が面白く、ほんのりとした甘みが舌の上に転がる。

「さゝま」は、道明寺粉独特の干し臭さを出さないよう、もち米から独自の製法で手間をかけて生地を作っている。そのため桜の香りが口いっぱいに広がってなんとも春っぽい。

餅をかみ切ると、こしあんの甘みがじわっと溶けていく。

上品な甘さなのに、それでいて濃厚で、おいしさの余韻がとても長い……。

なんたる口福!

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桜の花の満開の下で食べるというよりは、茶会の席で抹茶をいただきながら。借景の桜を遠くに眺めていただいている感じかなぁ~。

なんともぜいたくな味わいです。

今しかいただけないこのお味。ぜひ花が散らぬ間に!

ちなみに「桜餅」が終わると柏餅が始まるのだそう。こちらも楽しみですなぁ。

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以上、甘党無宿がオススメする季節のお味、「桜餅」。

葉は取って食べましょう(お茶漬けに利用する人もいるらしいね)。

それでは!

お店情報

長命寺 桜もち 山本や

住所:東京都墨田区向島5丁目1-14

電話番号:03-3622-3266

営業時間:8:30~18:00(商品がなくなり次第終了)

定休日:月曜日

*4月はお電話のうえお越しください。

ウェブサイト:http://www.sakura-mochi.com/

www.hotpepper.jp

神田駿河台下 御菓子処 さゝま

住所:東京都千代田区神田神保町1丁目23

電話番号:03-3294-0978

営業時間:9:30~18:00

定休日:日曜日・祝日

www.sasama.co.jp

※この記事は2017年3月の情報です。

※金額はすべて税込みです。

書いた人:住倉カオス

住倉カオス

漢の甘味ユニット【甘党無宿】局長。血糖値高めながら、日夜陶酔の甘さを求め吹きすさぶ街を彷徨う。狼のように大胆に、時に子猫の下のように繊細に喰らう菓子はエスニックから和菓子まで。特にカステラや羊羹のような四角い和菓子に目がない。普段はカメラマン・超常現象研究家を生業にしている。バカがつくほどの愛犬家。

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