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認知症介護が上手くいくアンガーマネジメント|イラッとしたら6秒待とう

【アイキャッチ】認知症介護がうまくいくアンガーマネジメント

認知症介護に伴うとても身近な感情、怒り。短い時間に同じことを何度も聞かれたり、入浴して欲しいのに断られたり。認知症の症状がさせていることだと頭では理解していても、ついイライラしてしまうこともあるのではないでしょうか。そうして溜まった怒りの感情が積み重なると、やがて介護うつや高齢者虐待に繋がります。

今、こうした怒りの感情と上手に付き合う「アンガーマネジメント」が、介護現場で熱い注目を浴びています。アンガーマネジメントを身につけることで、イライラをコントロールでき、介護がスムーズに進むのだとか。今回は、看護師で精神科病棟での勤務経験を持つ、日本アンガーマネジメント協会の田辺有理子さんに、「怒り」の感情との上手なつきあい方を伺いました!

今回お話を伺った方

田辺 有理子様プロフィール写真
●田辺 有理子(たなべ ゆりこ)さん
看護師として病院勤務を経て、現在は横浜市立大学 医学部看護学科にて講師として看護師の養成、教育に携わる。一般社団法人日本アンガーマネジメント協会にて、アンガーマネジメントの考え方やテクニックを世の中に広める講師活動も行う。

一般社団法人日本アンガーマネジメント協会 公式サイト

怒りは、ストレスが溢れた結果の「二次感情」

――認知症の介護と切っても切り離せない「怒り」の気持ち、上手く付き合うにはどうすればいいのでしょうか。

(以下、田辺さん)
まずは、怒りの感情が沸き起こる仕組みをご説明しますね。怒りは、その背景にストレスや様々な感情が溢れたときに引き起こされる二次感情といわれています。

怒りが発生するメカニズム

上の図にあるコップの中は、心の状態を表しています。不安、つらい、苦しい、疲れた、悲しい…等、負の感情が貯まっていますね。コップの大きさは、そうした感情の許容量を表します。そこから溢れたものが、「怒り」の形に変換されて、溢れるのです。

――確かに、心に余裕がない状態だと、些細なことでもカッとなりやすいですね。

介護の場面だと、連続夜勤で寝不足だったり、職場の人間関係が上手くいっていない状態の時に、イライラしやすくなりますね。例えば、夕食を食べた後に「ご飯はまだ?」と何度も聞かれた場合。冷静な状態なら、穏やかに対応出来るのに、ストレスがあるとつい、「さっき食べたでしょ!」とついきつく言ってしまうかもしれません。こうしたケースは、介護現場ではよく見られます。たまには思い切りリフレッシュして、心のコップにたまった感情をリセットしたり、心のコップを大きくしておくことが大切です。

「怒り」を上手に逃す3つのテクニック

――それでもつい、イラッとしてしまった時は、どうすればいいのでしょうか。

アンガ―マネジメントは、怒りの感情自体は否定していません。日常のストレスをゼロにするのは、実際にはなかなか難しいことですし、怒りは人として自然な感情です。肝心なのは、カチン!ときた時に「反射的な行動をとらない」ことです。認知症の人に対して自分の感情にまかせた言葉をぶつけてしまうと、症状が悪化しますよね。アンガーマネジメントでは、冷静さを取り戻すための3つのテクニックを推奨しています。

具体的には、「衝動のコントロール」「思考のコントロール」「行動のコントロール」の3つです。それぞれご説明しますね。

アンガーマネジメント3つのテクニック

①6秒の「間」をつくる、衝動のコントロール

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