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96猫 “本物”を求めて…『クズの本懐』主題歌に挑んだ! 「みんなに会いたい」友情が生んだ2年ぶりワンマンに贈る“ありがとう”

96猫 “本物”を求めて…『クズの本懐』主題歌に挑んだ! 「みんなに会いたい」友情が生んだ2年ぶりワンマンに贈る“ありがとう”

 96猫が、3月31日 Zeppダイバーシティ東京にてワンライブツアー【96猫 LIVE TOUR “ちょこっと96猫お邪魔します!~2.5D~”】東京公演を開催。今回2年ぶりの開催となった本ライブ“チョコクロ”は、唯一無二の彼女の生歌唱に興奮し、ファンとの温かな友情に涙する、そんな心躍る公演となった。

【96猫 LIVE TOUR】東京公演ライブ写真(全12枚)

幼女、少年~イケボ、色っぽい歌唱まで! 人気“歌い手”96猫の生ライブ開幕

 オープニング主題歌を担当したフジテレビ“ノイタミナ”アニメ『クズの本懐』も最終話を迎えた3月31日(=30日木曜深夜)。小雨降る都内の会場、関西弁のMCと、七色にも変化する歌声を放つ一人の歌い手がステージに立っていた。彼女はニコニコ動画の“歌ってみた”で一躍名を上げ、2016年にメジャーデビュー。今年3月リリースのメジャー1stシングル「嘘の火花」はTVアニメ『クズの本懐』のオープニングテーマに起用され、アーティストとしての活躍の場を着実に広げている。

 96猫(くろねこ)は、10代、20代のYouTube、ニコ動ユーザーなら知らぬ者はいないだろう歌い手の一人。幼女、少年~イケボ、色っぽい歌唱まで率なくこなし、無機質なボーカロイド(打ち込みボーカル。通称、ボカロ)のオリジナル楽曲へ彩を与える彼女の歌唱、表現に対しては、動画再生回数からも明らかだが、絶大な支持が寄せられている。またボカロ曲には、言葉数の多い歌詞で早口歌唱を要する楽曲や、ストーリー調で複数のキャラクターが混在するため何役もの声色を要する楽曲など、“歌い手”にはあらゆる歌唱スキルが求められる。その第一線で活躍する96猫の生ライブとあって、この日も会場いっぱいに駆けつけたファンの声援が響く中、ライブは幕を開ける。

96猫 「放送じゃないんだから!」まさに2.5Dライブ! “本物”を求め進化する彼女の歌

 96猫の場内アナウンス、アニメーションVTRから始まったライブ冒頭、メジャーデビュー作の楽曲や「虎視眈々」で、生バンドのロックサウンドを率いるほどパワフルな歌唱を届け、女性ファンの黄色い歓声を集める。そして「やあ、やあ、はろ~!」和やかな挨拶と、“手になにつけてるの?”観衆からのコメントに返事を返すニコ生配信のような空気感を漂わせ、無理やり「盛り上がってるかーい!!」とロックバンド風MCを挟むお茶目な姿もみせていく。歌い手の盟友 ろんとデュエットした「ブラックペッパー」を今宵はファンと歌い、「吉原ラメント」「rain stops good-bye」といったボカロ曲、鬼束ちひろ「月光」カバーも披露。そして、いまやネット世代の国民的楽曲「千本桜」で“国歌斉唱”レベルの大合唱を生みだして、前半戦を締めくくった。

 幕間には「96猫VSスタッフ ボーリング対決」のVTRも。ガーター連発で敗北した96猫は、罰ゲーム「練りワサビ水」を飲むハメに…。と笑いの起こる場内に、白い衣装に着替えた96猫が「嘘の火花」で、ここまでの力強さを抑えたボーカルワークをみせる。“恋”をすることに悩み苦しみながらも“本物”を求める『クズの本懐』の主人公たちの“裸の感情”が綴られたこの曲だが、96猫はオリジナリティを持たせつつ、声を作りすぎないように……「歌い方に迷った」と、彼女も“本物”を求め何度も録り直したことを明かす。「自分ってどんなんだっけ?」瞑想することもあったが、支えてくれるファンの言葉のおかげで迷わずに歌える。その想いは、実際にリスナーを前にして歌われた「嘘の火花」を介し、しっかりと各々の胸に響いていった。

 「寝たら怒るからね!」と冗談をいれつつバラード曲を立て続けるのだが、ここでは今回のタイアップを通しての成長、生ライブの音圧ゆえか、楽曲の表現に生身の96猫の“こころ”が乗り、伝わってくる。多義な日本語のフレーズは彼女の歌唱パフォーマンスによって、一義となって共有される。その心地よさに、思わず眠くなって……は居られず、その後もイラストレーター ふすい氏とマウスコンピューターの協力のもと“死別”をテーマに創り上げられた「独り言」のミュージックビデオへ見入り、聴き入ってしまうのであった。

 「放送じゃないんだから! これライブだから!」飛び交う観衆のコメントにツッコミを入れ、ライブも終盤へ突入。人気ボカロ曲で構成されたラストスパート、「こちら、幸福安心委員会です。」で、幸福なのは“義務なんです”、幸せなのは“義務ですよ”の大きなコール&レスポンスを生み、本編は終了した。

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