体験を伝える―『ガジェット通信』の考え方

面白いものを探しにいこう 本物を体験し体感しよう 会いたい人に会いに行こう 見たことのないものを見に行こう そしてそれをやわらかくみんなに伝えよう [→ガジェ通についてもっと詳しく] [→ガジェット通信フロアについて]

認知症で 「同じ事を繰り返し言う人」 に対しての 「4つの対応」 のはなし

認知症の方が同じ事を何度も繰り返し言う場合の、4つの対処法を我が家の実例を交えてご紹介します。

1.認知症の知識がない、わたしの甥っ子(10歳)の対処法

認知症を理解していない甥っ子は、母(71歳)が同じ話を何回もすると、

「おばあちゃん、また同じ事言ってる!」「さっきもそれ言ったよ!」

と言います。どの本にも書いている事ですが、新しい記憶を留める事はできなくても、感情だけはしっかり残るのが認知症の特徴です。なので母は、甥っ子がいない時にこういいます。

「同じことばっかり!って注意されて、なんか好きじゃない!」

会話の内容は忘れていますが、注意された、不快な気持ちになったことはしっかり記憶に残ってます。子供を例に出しましたが、認知症の人と初めて話したら、大人でも甥っ子と同じ対応をしてしまいます。これは最もやってはいけない対処法です。

2.認知症の本に書いてある模範的な対処法

模範的な対処法はズバリ、「何度同じ事を言われても、毎回初めて言われたかのように対応する」、「毎回にこやかに聞いてあげる」です。こう書いてある本は、本当に多いです。

実際にわたし、これやりました!

やってみた結果ですが・・・ホント疲れます。1回や2回であれば、模範的に対応できます。しかし、母のように1日20回を軽く超えてくる人の場合、次第にイライラしてきてにこやかに聞けません。全く実践向きではなかったのです。

どうしよう?と思っていた時に、面白い対処法を見つけたのです。

3.同じ事を繰り返し言う人に対しての対処法の結論

松本診療所院長の松本一生先生の言葉で救われたんです。

家族が認知症の人が何十回も同じことを聞いてきて、理解できなくなってきても、毎回にこやかに対応できるでしょうか。
 私がかつて行った臨床観察からは、どんなに熟練した「聞き手」であっても、同じことを ”5回以上” 聞かれると過剰なストレスになって、ケアする家族の心が疲弊してしまうことがわかりました。「たったの5回で?」と思う方も多いでしょう。ケアする日々の中では、何十回も同じことを聞き返されながら耐えている家族もいるのですから。”

引用元:http://www.caresapo.jp/kaigo/dementia/pd4fc80000000kcb.html

わたしは同じ話は5回まで聞くようにして、そのあとで指摘するようにしています。1日5回でも、1週間続けば35回です。日々の蓄積は、じわじわと介護者にストレスとなって襲ってきます。

でも目安があるだけで、だいぶ違いませんか?とりあえず5回は我慢しよう、それ以上超えたら本人に伝えようという目安がとても大切です。ただし、6回目に本人に伝えたところで、認知症の症状が改善されるわけではありません。

5回までは毎回初めてのように、にこやかに対応する。5回以上言われたら介護者はストレスが溜まるので、話題を変えたり、自分の部屋に帰ったりして同じ話題を断ち切るというのが、認知症の人の感情も保てて、介護者のストレスが溜まらないという最もいい対処法です。最後に、全く別アプローチの4つ目の対処法をご紹介します。

4.徹底して認知症の人と向き合うという対処法

ある施設では、「あなたは認知症なのよ」ということを隠さずに正直に何度も伝えるんだそうです。最初はその事実を認めたがらないし、抵抗してケンカも絶えないのにいつのまにか事実を認めて、さらに認知症の症状が改善するという珍しい例です。

なぜこんな事で症状が改善するのか不思議で先生に聞くと、徹底的に認知症の人と向き合った結果という答えでした。シンプルな答えなんですけど、これはものすごく根性がいるし難しいです。わたしは、5回方式とこの徹底方式をミックスして介護しています。

1 2次のページ
認知症ONLINEの記事一覧をみる
  • 誤字を発見した方はこちらからご連絡ください。
  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちらから
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。