体験を伝える―『ガジェット通信』の考え方

面白いものを探しにいこう 本物を体験し体感しよう 会いたい人に会いに行こう 見たことのないものを見に行こう そしてそれをやわらかくみんなに伝えよう [→ガジェ通についてもっと詳しく] [→ガジェット通信フロアについて]

ninja beats、転機のWWWワンマンは超満員、ウクレレとヒューマンビートボックスは可能性を追求し続けるーーOTOTOTYライヴレポ

ninja beats、転機のWWWワンマンは超満員、ウクレレとヒューマンビートボックスは可能性を追求し続けるーーOTOTOTYライヴレポ

2017年3月16日の夜、〈sibuya WWW〉に新たな歴史が刻まれた。そのステージにいたのはninja beatsという、遊び心に溢れる二人組の若き音楽家ユニットだった。

ninja beatsは、ウクレレ奏者のSHINとヒューマン・ビート・ボクサーYUYAによるツーピース・音楽ユニット。2014年結成以降、インディーズ・バンド世界大会「EMERGENZA Music Festival 2015」優勝や「Y7 Summit(先進国首脳会議G7 Youth)」ゲスト演奏など、レーベル未所属ながらそうそうたるキャリアを積んできた。今回、5月に初の全国流通盤『RINNÉ” E.P.』をリリースするに先立ち、3月17日(木)に〈sibuya WWW〉でプレリリース・パーティを開催した。

ーー

《LIVE REPORT : ninja beats》

19時開演。オープニング・アクトのEidyとcook look happening!による演奏が進み、ninja beatsの時間が近づくにつれて会場は熱を帯びていった。チケットはソールド・アウトしフロア圧縮のアナウンスが入るなど、ワンマン・ライヴ開始前から会場は超満員。満を持して開催されるninja beatsの大舞台を心待ちにしていたファンがこの日、渋谷に集まった。

会場が暗転すると、オーディエンスの歓声とともに煌びやかなウクレレのカッティング音が鳴り響く。本公演の表題曲であり、ダブステップ調の重厚なベース音とウクレレのキャッチーなリフが耳に残る「RINNÉ」の演奏が始まった。オーディエンスの期待と興奮を内に溜めさせる静かな幕開けとなった。

MCなどを挟まず、軽快な2曲目「Get Up」の演奏を始めるとninja beatsは弾けるようにステージを舞う。「Make Some Noise!!」とSHINが煽るとオーディエンスもそれに応えるようにスクリーム。会場は瞬く間にダンス・フロアと化した。

VJも加えたクールなステージ・パフォーマンスとは打って変わって、MCではYUYAが「DJとかもやってるYUYAです〜! みんな大好き〜!」とおどけた様子を見せ、会場から笑いを誘った。

しかし、やはりパフォーマー。挨拶のMCを終えると目つきを変え、会場限定で販売された『RINNÉ” E.P.』先行版に収録されている「Overdub」を披露。ウクレレがまるで二胡のような音を鳴らす不思議なこの曲は、『ninja beats』の名の通り、東洋・和を想起させるサウンドとなっている。

その後も、オールド・スクールなヒップホップのビートの上に情緒的な旋律とフューチャーベースのようなボイス・サンプリングが重なり、 bonobo ライクな一面もある楽曲「bpm」などを演奏すると、サブメンバーである津軽三味線奏者 澤田響紀が登場。

「僕の大学の先輩であり、三味線の先生もやっている澤田響紀!」とSHINが紹介すると、澤田は「もうぶっ飛ばすつもりでいきます。」と意気込んだ。先述のドイツで開かれた世界最大級のインディーズ・バンド・コンテスト〈EMERGENZA Music Festival 2015〉での優勝曲「Japonism」を披露。疾走感のあるビート、ループマシンを多用し重なっていくウクレレの軽快なカッティングやメロディ、そして津軽三味線の強拍を打つ撥弦音がオーディエンスのボルテージをさらに高めていった。

怒涛の勢いで演奏を進めると、ウクレレのSHINは2017年秋に〈青山 月見ル君想フ〉にてワンマンライヴ〈Kaguya〉を行うことを発表。「今日を境に急拡大していきいます。このライヴは、生まれ変わるためのライヴです!」と脱皮を宣言し、これからの飛躍を誓うと、ラスト・ソング「Hanabi」を披露。「多くの大事な場面で必ず最後に演奏してきました。”花火”も”ライヴ”も、花開く一瞬のために多くの準備をする。きっと同じように世の中には大切な”一瞬”がたくさんある。人はみんなしんどいことや苦しいこともあるかもしれないけれど、それはきっと何かの”準備”なのかもしれない。その先にある”一瞬”を信じて変化を恐れず全力でぶつかってほしい! そんな気持ちを込めた曲です。」と熱意と愛のこもった演奏にオーディエンスが魅了されるまま、ninja beatsの大舞台は幕を閉じた。

ーー

《総括》

ninja beatsのパフォーマンスは一見するとDJであるが、紛れもなくLIVEだ。彼らはDTMミュージシャンではなく、れっきとしたレコーディング・ミュージシャンであり、現代、機械を使って打ち込む音こそ身体で鳴らし、人間の身体的な可能性を追求し、観るものを驚かせている。

1 2次のページ
エンタメ
OTOTOYの記事一覧をみる
  • 誤字を発見した方はこちらからご連絡ください。
  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちらから
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。