新型PSPにゲームショップ店長が激怒「私達お店はもういらないって事?」

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毎年開催されている、アメリカ・ロサンゼルスで開催中の玩具イベント『エレクトロニック・エンターテインメント・エキスポ』(略してE3)。今年も6月2日から開催されており、次々と新作ゲームが発表されている今回の『E3』会場は、21世紀始まって以来の大盛況となっている。

そんななかで注目を集めた発表が、ダウンロード専用ゲーム機となる『PSP go』だ。従来の『PSP』は光ディスクによるソフトウェアを必要としていたが、この『PSP go』は完全にダウンロード専用機となっており、インターネット経由で代金を支払い、ゲームソフトを入手するものと思われる。

ダウンロード専用機と聞いて、黙っちゃいられないのがゲームショップだ。当然のことながら、ゲームショップはゲームソフトのパッケージを売って利益をあげ、お店を経営している。ダウンロード専用機である『PSP Go』は、ストレートに考えるのであればゲームソフトのパッケージは必要なく、すべて自宅のパソコン経由やPS3経由でゲームソフトをデータとして入手できるものと考えられる

実際に、ゲームショップからは怒りの声があがっており、東京都江戸川区にあるゲームショップ『GAMESマーヤ』の店長は自身のブログにて、「ダウンロード専用機『PSP go』だなんて、私達流通 “お店” はもういらないって事? 必要とされていないの?」と、怒り心頭のようす。

GAMESマーヤ』の店長はほかにも「ビジネスパートナーとしてもっと流通を上手く使うやり方はないのでしょうか? これでは専門店が少なくなっていく現状に益々歯止めがきかなくなります。このままではと不安ばかりが頭に浮かび 私自身のモチベーションも大きくダウン。将来を見据えるなら、そろそろ潮時! 前向きに “撤退” を考えなきゃならない時期なのでしょうか?」とコメントしており、お店の経営に関して非常に不安を抱える状態になったことを告白している。

『PSP go』を発表したソニー・コンピューター・エンタテインメントからはまだ詳細な展開方法は発表されていないが、確かに流通という点でフォローする体制を考えていないとするならば、ゲームショップにとって酷な話である。逆にいえば、流通やゲームショップのことを考えているならば、ゲームショップで客がダウンロードサービスを利用できるなどの配慮を考えているかもしれない。

かつて任天堂は、ファミリーコンピューター専用ディスクシステムのゲームソフトをゲームショップに持っていけば、500円で新しいゲームに書き換えしてくれるというサービスを行っていた(ディスクライター)。それに似たシステムで、家にインターネット環境がない人や、あまり詳しくない人たちなどがゲームショップに『PSP go』を持って行き、ゲームソフトのダウンロードを代行してやってくれるという販売方法も考えられる。

『PSP go』は新たな可能性や時代に合わせ、ニーズに応えるべく登場した次世代ゲーム機だ。それにゲーム業界全体がついていけるかどうか。今後はその点もキーポイントとなってくるに違いない(このニュースの詳細記事はこちら)。

イラスト: まそ先生

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