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フランク三浦の社長が「F.ミュラーに勝訴は当然」の根拠

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「こちらが既に商標登録していたものを、後から無効だといわれたのだから、それは納得いきませんでした」

 そう憤るのは、株式会社ディンクスの下部良貴社長だ。同社が製造する腕時計のブランド名「フランク三浦」が、スイスの高級腕時計「フランクミュラー」を連想させるとして、“フランク三浦の商標は有効か”が争われていた裁判で、3月2日に最高裁判決が下された。結果はフランク三浦の勝訴。下部氏が続ける。

「フランク三浦は、2012年に商標を取っており、当初は向こうから特にクレームもありませんでした。ところが、徐々にフランク三浦が人気を集め出すと、『その商標権は無効だ』とフランクミュラーが特許庁に訴えたのです。特許庁は訴えを認め、一昨年の9月に商標権が取り消されてしまった。一度認めた商標をなぜ今さら、ということで翌10月に裁判を起こし、今回の勝訴に至りました」

 素人考えでは“本家”フランクミュラーありきのパロディなのだから、意外にも思えるが……。

 商標権や著作権など、知的財産分野に詳しい弁護士・唐津真美氏はこう解説する。

「商標とは、『その商品がどの会社のものか認識させる』ための概念です。今回の判決は、1個100万円以上するフランクミュラーと、数千円程度のフランク三浦が、実際に混同される可能性は低い、という判断でした」

 となると、今回の判決を機に同じような“パロディブランド”であるサマンサタバサならぬ、「サマンサ田端」やUNIQLOならぬ「IBUQLO」など、紛らわしい商品が大手を振って出回ることになるのだろうか。

「今回争われたのは商標権で、あくまで『名前が紛らわしいかどうか』が論点です。『デザインが似ているか』という著作権の問題は今回争われていない。両者が“デザイン”を巡って再び争う可能性もある」(同前)

 これに対し、下部氏は、

「フランク三浦のような樽型のデザインは、古くからある。決してフランクミュラーだけの特徴ではありませんよ。フランク三浦は、あくまでオリジナル商品だと考えています」

 と徹底抗戦の構え。三浦側の思わぬ強気にミュラー側はどう応じるか。

※週刊ポスト2017年3月24・31日号

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