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“八王子ラーメン”ってナンだ!? ラーオタに教えたい老舗「でんでん」の正統派しょうゆ味

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地元の数だけご当地ラーメンあり。みなさんは、東京の西の果て・八王子に独自のラーメン文化があることをご存じでしょうか。

そう、ラーメン好きなら知っておくべき「八王子ラーメン」であります。ほら、ウェブ上にはこんなサイトまで。

八王子にもさまざまなラーメン店がありますが、ここで言う「八王子ラーメン」にはちょっとした特徴があります。それは…… スープはゲンコツをベースに、お店によって鶏ガラなどを加える澄んだものに醤油だれを合わせた、一見あっさりした醤油味。だが、表面に油(背脂のようなものではなく液状の油)がコーティングされ、見た目よりパンチが強い。 麺は中細のストレート麺。 具はチャーシュー・メンマ・海苔など比較的シンプル。

そしてこれが重要なのですが…… 薬味として、長ネギではなく刻んだ生タマネギが乗っている!

生タマネギというと辛くてどうかと思われる向きもあるでしょうが、ところがどっこい。前述の油が絶妙にタマネギの辛みを緩和して、いい塩梅のアクセントとなるのです。

と、いうわけで、今回はそんな正調「八王子ラーメン」のお店のひとつ「でんでん」をご紹介したいと思います。

激戦区の穴場「でんでん」

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JR八王子駅南口を出た子安町。この界隈は行列の絶えない人気店を含む、「八王子ラーメン」の激戦区であります。ですが、今回ワタシがご紹介したいのは、駅からほんの少しだけ離れた場所にある(といっても徒歩10分以内ですが)お店。屋号は「でんでん」と言います。

のれんをくぐると、迎えてくれるのは笑顔が素敵な女将さん。この女将さんがまたとても人がよくて、その気さくさと心配りにひかれて来る常連客も多いのです。ただ、今回の取材のためにお写真をとお願いしたときはしきりに照れていらっしゃいました。

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恥ずかしがり屋だけどラーメンについて語ると本気になる女将の秋山さん。

八王子ラーメンを作ってもらう

では、さっそくラーメンをつくっていただきましょう。

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多くのラーメン店では大型の寸胴でたくさんの麺をゆで、それを専用の深いザルで湯切りしますが、中華鍋で少量ずつ麺をゆで、すくいザルで湯切りするのが八王子流。

「こうやって、箸で麺を泳がせるのが大事なんですよ」と女将さん。

麺をゆでながら、手際よくスープの準備。丼に秘伝のタレと油を注ぎ、ダシを加えます。

タレの配合は秘密です(笑)。でも継ぎ足し継ぎ足ししたものを寝かせて熟成させています。タレもそうですけど、油も何種類かをブレンドして、それにネギやニンニクの香りを移して手をかけてるんですよ。(女将さん)

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長年継ぎ足した秘伝のタレ。

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スープのレシピももちろん秘密。さまざまな試行錯誤の末に編み出したものだとか。

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ここでゆで上がった麺を、スープに投入。女将さんはすくいザルに受けた麺を湯上げして菜箸でトントントーンと丼に入れる華麗なステップで麺を湯切りし、

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さらにその麺を美しく整えます。

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そこに具をあしらいます。ほろほろと柔らかいチャーシューは、炙ることでジューシーさを強調。ファイヤー!

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そして、「八王子ラーメン」のアイデンティティーである刻みタマネギも添えます。

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さらに一本一本手で割いてから独自の味付けをしたメンマ、スープと相性抜群の針しょうがを加え、「でんでん」のラーメンが完成しました。

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▲ラーメン(並 550円、大盛り 650円、特盛り 750円)

小麦粉の風味が強く感じられる麺。一見素朴ながら油のパンチが効いたスープと、それにベストマッチする生タマネギ。

これぞ「八王子ラーメン」だ!

ルーツは駅前の子安町にあり!

取材中、めったにお店に現れないご主人が登場。実はこの方が「でんでん」の味を決めるキーパーソン。残念ながらご本人の写真はNGでしたが、女将さんと合わせて「八王子ラーメン」の成り立ちを聞くことができました。

うちはもともと電器店だったんですけど、量販店の台頭なんかで苦しくなったんでね、なにかやろうと思ってラーメン店を始めたんです。「でんでん」という屋号はその名残ですね。(女将さん)

私はあくまで裏方ですから(笑)。おいしいラーメンを求めて食べ歩きすることもありますが、基本的には本業をやりつつお店を支えています。(ご主人)

おふたりは口を揃えて「八王子ラーメン」のルーツを語ってくれました。

この子安町に、あるお店がラーメン店を開店。それがきっかけで、子安町に同じような「刻みタマネギを乗せた醤油ラーメン」を継承したお店が増え、それが定番化。

その地域では「八王子ラーメン」という呼称はなく、むしろ「ラーメンというのはこういうもの」として普通に受け止められていた。だが数十年前のラーメンブームで「発見」され、町おこしの意味も含めて「八王子ラーメン」というカテゴリーが生まれた、というわけです。

あのお店もそのお店も、聞いてみたら子安町にある同じ中学の出身者がやっているって聞いて、ああやっぱり「八王子ラーメン」の発祥地は子安町だと思いましたよ。(ご主人)

「八王子ラーメン」の発祥地、それは子安町。JR八王子駅の南口ですよ。それも、駅のすぐそばじゃなくて少し路地を冒険してください。

お手製カレーも見逃せない

正統派「八王子ラーメン」とやさしい女将さんのお店「でんでん」。ですがもうひとつ特記しておきたいことがあります。それは……

ラーメン&カレーセット!

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▲ラーメンとカレーのセット(900円)

ラーメンとカレーというコンビネーションに首をかしげる人もいるでしょうが、これがまた絶品なのですよ。

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カレーは一見ふつうのカレーですが、さにあらず。カレーソースにはラーメンのダシ(鰹節は入れる前のもの)を使い、さらにスパイスはその都度ミルでひき、肉にももみ込んでいるというのです。確かに、食べてみればスパイスの香りが口にほどけます。このセットで900円ですよ、あなた。どんだけ採算度外視しているんですか!

炒飯とかのご飯ものを求めるお客さんもいたんですが、ひとりで切り盛りするには難しくて、それでカレーを出すようにしました。(女将さん)

心遣いやサービスも味のひとつ

また、「八王子ラーメン」には珍しい「塩ラーメン」などのメニューもあります。これがまた塩のブレンドにこだわったいい味!

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▲塩ラーメン大盛り(650円)

ごめんなさい、あんまりおいしいので大盛り頼んじゃいましたが並だと550円です。そしてチャーシューが二枚入っているのは女将さんのサービス。女将さんは気まぐれにこんなサービスをする素敵な方です。

女将さんは消費税が上がっても、原材料の価格が上がっても、お客さんのために安易に値上げをするわけにはいかないとおっしゃります。「主人が他に仕事をしてるからなんとかやっていけるんですよー」と言いながら、お客さんへのサービスを忘れない笑顔。それが、八王子ラーメン「でんでん」の味のひとつです。

お店はバリアフリーで車椅子のお客さんも大歓迎。お子さん連れの方には小サイズのラーメンもつくってくれます。ラーメンだけでなく人柄もあったかい、それが八王子ラーメン「でんでん」なのです。

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女将さん、ごちそうさまでした!

お店情報

でんでん

住所:東京都八王子市子安町 1-37-6

電話番号:042-645-9268(出前はしておりません)

営業時間:11:30~15:00(麺売り切れ次第終了)、木曜日・金曜日・土曜日は19:00~21:30も営業

定休日:火曜日・祝日(日曜日営業)

※この記事は2016年12月の情報です。

※金額はすべて税込みです。

書いた人:ふじーひろし

ふじーひろし

母のいけずな京都人魂と父のメカ好きの遺伝子を9:1で受け継ぐロートルライター。つまり9割めんどくさい京都人。

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