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多忙な日々だからこそ続けたい! がんばらない「弁当生活」のススメ

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何かと忙しい日々を過ごしていると、ついおろそかになるのが自分の食事。仕事の合間にファストフードやコンビニ弁当をかきこみ、夜は同僚と連れ立って居酒屋メシ。残業となれば、深夜の夜食も欲しくなる……。そんな「不規則で外食オンリーの食生活」を送っているビジネスパーソンも少なくないでしょう。

IT系ベンチャー企業で怒涛のようなワークライフを過ごしていた杉森千紘さんも、そんな食生活を送っていたひとり。けれど「節約と健康のために」と一念発起して、2006年から“自分のために弁当を作る生活”をスタートさせました。忙しい日々の合間に作った弁当をアップしたブログ『東京弁当生活。』は月間100万PV超の人気ブログとなり、今年の1月には『東京弁当生活帖。』として書籍化。はやくも重版がかかるほど反響を呼んでいます。そんな杉森さんに、弁当生活のメリットや、多忙な日々でも無理なく続けるコツをお聞きしました。

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ブログ『東京弁当生活。』管理人。福井県出身。国際線CAとして勤務の後、渋谷のIT企業に10数年勤務。現在はフリーランス。著書『東京弁当生活帖。』(セブン&アイ出版)。

「おはようビール」のち仮眠、そして出勤……不規則な食生活から「弁当生活」へ

――弁当生活を始める前の食生活はどんな感じでしたか?

杉森千紘さん(以下、杉森):入社当初は昼夜も土日もないような激務っぷりで、ひどいときには朝7時ごろまで仕事をして、「おはようビール」を飲んでから帰宅して仮眠をとり、また出社するような生活を送っていました。食事の時間はまちまちだし、もっぱらコンビニやファストフード。夕飯は仕事の合間に居酒屋で軽く飲んで食べて、また会社に戻る……みたいな感じでした。

――そんな多忙な生活で、よくお弁当を作ろうと思い立ちましたね。

杉森:入社から2、3年経って少しずつ社員が増えて、仕事を後輩に任せられるようになってきたのですが、それでも不規則な食習慣がなかなか抜けなかったんですよね。でも、その生活を続けているとお金が全然手元に残らないので、「これはマズいな」と思って。年齢も30歳近くになって、「そろそろ健康にも気を遣わなきゃ」とか、後輩もいるんだから「いい加減、しっかりしなきゃ」とか……。食生活を見直すきっかけがいくつか重なって、節約と健康のために「弁当生活を始めよう」となりました。

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――それまではあまり自炊していなかったんですか?

杉森:たまにしてましたけど、料理って作り続けないと手際も悪くなるし、食材を余らせて無駄になって、結局不経済じゃないですか。そうなると、「やっぱり買ったほうがいいな」と続かなくて。

――では、かなりの覚悟を持って弁当生活をスタートしたんですね。

杉森:いえいえ。「ちょっとやってみるか」くらいのスタンスでした。おかずも「炒めるだけ」「切って入れるだけ」のすごくカンタンなもの。でも、そうしていくうちに「この食材が余ってるから、明日も作ろうかな」「傷む前にスープにしちゃおう」と冷蔵庫の中をやりくりするようになって……テトリスみたいな感じ(笑)。それで弁当を持っていく日が増えて、夕飯も家で作るようになって、少しずつ食習慣が変わっていったんです。

手作りの習慣は、外食の意識も変える

――弁当生活を始めて、何か変化はありましたか?

杉森:食事を作る前提で考えるクセがつくと、食材の「旬」や価格に敏感になるんですよね。それに、夜は何かと会食が入ったり、同僚に誘われたりしますけど、昼は不確定要素が少ないじゃないですか。だからお弁当だと、淡々と食材を使い切れるんですよ。腐らせて捨てることもなくなりますし、「もったいない精神」が身につきます。あと、外食で美味しいものに出会うと、「明日の私に食べさせたい!」とお弁当に入れたくなって、食材や味付けを分析するようになりました。でも、だんだん外で食べるのがばかばかしくなってくるんですよ。「これだけで1,000円!?」とか、「これなら作ったほうがいいわぁ~」と思って、自炊のモチベーションにもなるんですよね。そうなればもう、こっちのもの(笑)

――健康面ではいかがですか?

杉森:もともと、わりと丈夫なほうなので、あまり実感はないのですが、「大して体調を崩さなかった」だけでもいいことなのかもしれませんね。あと、夜中にごはんを食べると胃もたれして翌朝食べられなかったり、お昼ご飯がおいしくなかったりするじゃないですか。そういうことがなくなりました。規則正しく食事ができるようになるし、「昨日外食で食べ過ぎたから、今日は軽めにしよう」と調整できるので、ダイエットにもなります。

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「おにぎり1個」から始められる弁当生活

――弁当生活を始める際、初心者におすすめのお弁当はありますか?

杉森:初めは、残業の夜食用おにぎりを1個持っていくだけでもいいと思いますよ。それだけで夜中のドカ食いやお菓子の間食を防げます。お弁当なら、好きなものだけ詰めること。別に、「彩りを考えてプチトマト」とか、無理しなくていいんですよ(笑)。おかずをあれこれ作るのがしんどかったら、パスタや炒飯、丼モノにすると、一品で済むのでラクです。ご飯だけパックに詰めて持ってきて、レトルトカレーをかけて食べてもいいと思います。

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ご飯にラップを敷いて、その上からあんかけや麻婆豆腐など、好きな具材をのせれば「丼弁当」の完成。

――毎朝は大変だと思うのですが、続けるコツはありますか?

杉森:朝は寝たいし、会社へ行くだけで精いっぱいじゃないですか。だから夜のうちに作って包んで、冷蔵庫に入れておくんです。朝はそのまま持っていくだけ。習慣づくと、泥酔して帰っても無意識に作ってることがあって、翌朝ビックリするんですよ。「もうひとりの私が作ってる!」って(笑)。不思議でしょ。

――習慣になれば、どんな状況でも作れちゃうんですね(笑)

杉森:私も朝はなるべく寝ていたいので、8割方は夜に作っていました。そのために、週末のうちに野菜を茹でたり、煮物を作ったりして冷凍するなど、下ごしらえや作り置きをしておくんです。それすら面倒なときは、下茹でされた冷凍野菜を買ってきますけど。あとは、夕飯のおかずをちょっと取り分けて、冷凍しておくとかね。冷凍すればわりと持つので、平日はパパッと放り込むくらいで完成しますよ。

――それなら無理なく続けられそうですね。

杉森:手作りにこだわるからハードルが高いんですよ。みんな「ていねいな暮らし」に行こうとし過ぎて、「手作りがいちばん」と思ってる風潮が良くない(笑)。冷凍食品や市販のタレを使ってもいいじゃないですか。週2、3回でもいいので、まずは無理なく続けることが大事だと思います。

調理道具も節約も、楽しむことが長続きの秘訣

――弁当生活を始めるにあたって、何から準備したらいいですか?

杉森:まずは、弁当箱ですね。自分の好きな弁当箱だと作るのが楽しくなりますよ。私はモノから入るタイプなので、いろいろ持っています。「丸型の曲げわっぱ」は一生ものだし、具材のもちも良くなるのでお気に入り。Ziploc©の「スクリューロック」はマスト! 汁が漏れないので、スープやおかゆ、マリネなど、なんでも持っていけますよ。

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スクリューロックなら汁物も持ち運びOK! 会社に電子レンジがあれば、チンしてほかほかランチが食べられる。

杉森:あとはトング。お肉を焼くにも、パスタを茹でるにも、なにかと便利。本格的に弁当生活を開始するなら、たまご焼き器もあったほうがいいですね。たまご焼きがうまく巻けるとテンションが上がります(笑)。小さなフライパンとしても使えるし、洗い物もコンパクトになりますよ。

――弁当生活はどれくらい節約できますか?

杉森:1週間で、1回飲みに行けるくらいの節約はできます。弁当生活にすると、節約できているのが目に見えてわかりますよ。「1週間続いたら、節約したお金でおいしいものを食べてよし!」って、ご褒美つきで目標を決めると始めやすいかもしれませんね。あとは、「お弁当貯金」や予算を決めるなどゲーム感覚で節約すると、モチベーションも上がって続けやすくなると思います。

――弁当生活は身体にも財布にも優しいんですね。

杉森:私は浮いた分いくらでも使っちゃうんですけどね(笑)。ひとり旅が好きで、国内外問わずいろいろ出かけているんですけど、旅先でその土地のものを食べたり見たり、お弁当に入れられそうな食材を買ったり、弁当生活のおかげで趣味も広がったと思います。

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インドやモロッコ、ポルトガルなど、弁当生活を始めてから旅した外国は20カ国近く。

がんばらずに続ける勇気が、弁当生活の第一歩

――10年におよぶ弁当生活を振り返ってみて、いかがですか?

杉森:こんなに続くと思ってなかったけれど、日記代わりにブログを始めたのが本にまでなってよかったですよ(笑)。記録を残しておくと、張り合いにもなりますしね。今まで「こんなの作ってきたんだ」って可視化できるのは、よかったなと思います。10年前になにを作ったかなんて、覚えてないですもん(笑)。今ならただ写真を撮って、インスタグラムに上げるとかでもいいんじゃないかな。

――これから「弁当生活を始めたい」人にひと言お願いします!

杉森:本には123種類のお弁当が載っているんですけど、「弁当箱ひとつに全部詰めなくてもいい」とか、「汁ものもお弁当になる」とか、構成を参考にしてもらえたら嬉しいですね。初めはおにぎり1個でも、続けていくうちに自然と意識も変わってくるし、ヘルシーにもなっていくので、がんばらずに続ける勇気を持ってもらえればと思います。

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ブログ:東京弁当生活。

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著書:『東京弁当生活帖。』(セブン&アイ出版)

WRITING:千葉こころ+プレスラボ PHOTO:関口佳代(人物)、杉森千紘(弁当、風景)

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