これで800円!? 次々とおいしいおふくろの味が出てくる「豪華ランチ」【福岡・六本松】
再開発の進む六本松の路地裏に佇む小粋なお店
今から30年弱前にこの地区にある大学に通い、青春時代を過ごしていたメシ通レポーターの桂です。こんにちは。付近の国道沿いを白いブリーフ一枚でみこし担いで行進したのも今は良き思い出です。
さて、そんな思い出深い大学のキャンパスが郊外に移転し、福岡で今最も注目されている再開発エリアといえばこの六本松。巨大なプラネタリウムを擁する福岡市科学館や、高層マンション、ショッピングセンターなどが今秋の開業を目指して急ピッチで整備が進められています。
そんな華やかな六本松九大キャンパス跡地のすぐそば、ちょっと表通りからちょっと裏に入った路地に、800円で大ボリュームのランチを出す「ママーズキッチンゆらり」というお店があると聞いてやってきました。
場所は六本松の九大キャンパス跡地のすぐ裏手
最寄り駅は市営地下鉄橋本線六本松駅。1番出口を出て別府方向に進みます。
六本松駅1番出口。すぐ横が再開発エリアです。
30メートルほど進むと「油山観光道路」に出ますので、その交差点を左折してください。
この交差点を左折。「油山観光道路」の標識が目印です。
そのまましばらくまっすぐ進みます。フェンスで仕切られた現在整備中の再開発エリアを左手に見ながら進むと……。
うどん屋さんのある四つ角に出ます。この四つ角を左に曲がるとすぐです。
クリーニング屋さんの手前、のれんが出ているお店が「ママーズキッチンゆらり」です。
表の看板には「豪華ランチ 800円」の他にもおいしそうなメニューが並んでいます。
では、早速お店の中に入るとしましょう。
店内は古民家風のおしゃれな雰囲気
入って左手にはテーブル席、右手にはカウンターが並んでおり、木をふんだんに使った落ち着いた店内はまさに路地裏の隠れ家といった趣です。聞けば夜の営業も行っており、多くのお客さんでにぎわっているとのこと。
カウンターの後ろには焼酎や日本酒が所狭しと並び、ランチタイムに来たことを後悔し
始める自分がいました。
夜のメニュー表です。おいしそうな料理がありますが、これとお酒はまた別の機会にでも……。
カウンター上のあたたかな照明と、奥にあるきれいな器が目を引きますね。
酒を飲みたくなる気分を押し殺し、今日の取材の目的である「豪華ランチ」をオーダーしました。
まずは前菜から。そして次から次へと……ええええ!?
“あなた元気でいるかしら。とどけておくれ私の心。玄海を渡る風。”
すべての席にこの敷紙が置かれています。この言葉は女将さんの好きな言葉なのでしょうか。
カウンターでは料理がすべて乗らないかもしれないと思い、ひとりですが今日はテーブル席へ座りました。待つこと5分ほど、「こちら前菜になります」といって出てきたお皿からは、すでにたくさんのおいしそうな料理が並んでいます。
料理の内容はその日の仕入れや天候などによって毎日変わるらしいのですが、この日は以下の5品の盛り合わせ。
こちらが「前菜盛り合わせ」です。
① ところてん
② 豆のカレー煮
③ 豆腐としらたきのすき焼き風煮
④ マカロニサラダ
⑤ 生ハム+野菜サラダ
お~、どれもおいしそうだなあ!
お次は焼き魚の王道、「塩サバ」です。
メインの肉料理、「豚のしょうが焼き」です。
続いて出てきたのがランチのメインとなる皿です。
⑥ 塩サバ
⑦ 豚のしょうが焼き
魚と肉がいっぺんに出てきました。普通、メインは肉か魚かどちらかがメインになることが多いですよね。肉と魚、「どっちも」という選択肢、アリですね!
そして、最後にご飯とみそ汁が出てきて終わり……ではないところがこの「豪華ランチ」のすごいところ。
▲具だくさんの「餃子スープ」も!
⑧ 餃子スープ
次に出てきたのが温かい餃子入りのスープ。白菜や豆腐もたっぷり入っていて温まりそうです。そしてスープのいい匂いが食欲をそそります。さて、いただこうかな……って、まだ出てくる!?
「天ぷら」も出てきました。
⑨ 天ぷら6品盛り合わせ
いや、待って待って!
肉も魚もあって、さらに天ぷらまで出てくるの?
どれだけメイン料理あるんだ!?
そして最後にでてきたのが御飯とお味噌汁。
⑩ 御飯
⑪ お味噌汁
と、合計11品の「豪華ランチ」、全部をテーブルに並べてみました。
「豪華ランチ」全品並べてみました!
4人掛けのテーブルですが、1人前でテーブルの半分近くを占めてしまうようなボリュームです。この写真も、立ち上がって背伸びして照明に頭をぶつけながら撮らないと全部がフレーム内に収まらないほどです。
「ちょこっとずついっぱい食べた~い」という女子は多いと思いますが、これはそれぞれのボリュームがありすぎて「ちょこっと」ではないため、大食いタレント並みの胃袋がないと女子にはキツイでしょう。むしろ男でもギブアップしてしまいそうなこのボリューム、俺は結構好きかも!
懐かしい味がする料理の数々
では、実際にいただくとしましょう。
まずは前菜のところてんから。
つやつやしていておいしそうです。ちなみに福岡ではところてんは酢醤油です。西日本は黒蜜という説がありますが、大阪近辺でしか黒蜜では食べたことが無いですね。
さっぱりしていて前菜にちょうどいい感じです。お酢が食欲をそそるんですかね。これはいい。
そして豆のカレー煮、サラダ、塩サバと、次々にいただいていきます。
天ぷらは天つゆに薬味は柚子胡椒でいただきます。これも博多ならではでしょうか。実は餃子スープにも柚子胡椒を使っており、万能な薬味として博多では重宝されていますね。
しかし、どれもなんか懐かしい味がします。おふくろの味と形容するほど野暮ったい感じではなく、少し薄味で上品ですがしっかりとした味付けがなされており、どんどん箸が進むといった感じです。
塩サバの焼き加減も抜群。コースで万単位の料金がかかる料亭に来たような味です。ちょうどいい塩梅とはこのことを言うのでしょうか。
夢中になって食べ進めた結果、無事完食いたしました。ごちそうさまでした!
最後にこのお店の女将さんである別府妙子さんにお話をおうかがいしました。
ランチの後片付けと夜の仕込みでバタバタしていたため少しだけですが、ランチのことやお店のことついて聞かせていただきました。
とても気さくで愛嬌のある女将さんです。
──大ボリュームでおいしかったです。これで800円とはすごいですね
「少しでもおいしいものをと思って作っていたらあれもこれもとなって、結局全部出してみようと思ったんですよ。」
──お店を始めたきっかけって何だったんですか?
「元々料理が大好きだったので、主婦の頃から自分のお店をやってみたいと思っていたんです。」
──では、料理好きが高じてお店を出したと
「お店をやると、料理がおいしいって食べてくれる人が大勢いるから楽しいんですよ。」
──じゃ、この「豪華ランチ」も女将さんのサービス精神の賜物ですね!
「ランチも毎日料理の内容を変えて出しているので、それを考えるのも楽しいです。」
──夜のメニューもおいしそうですね!
「夜は夜でカウンターに大皿を並べて出しています。どれもおいしいので是非いらしてください!」
お店情報
ママーズキッチンゆらり
住所:福岡県福岡市中央区六本松4-4-12 エステートモア六本松1F
電話番号:092-714-5115
営業時間:ランチ11:00~14:00 ディナー18:00~25:00(LO 23:30)
定休日:日曜日
※この情報は2017年2月時点のものです。
※金額はすべて消費税込です。
書いた人:桂浩一
1968年生まれ。福岡出身。東京で就職するも福岡の味が忘れられず、何のあてもあなく退職してUターン。 現在フリーライターとして活動中。メシと酒とホークスをこよなく愛する自由人。 一応、人事組織コンサルタントみたいなこともやっているが本業は食べ歩きと思っている。
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