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【TSスマホカメラ部⑯】「東京ラーメン・オブ・ザ・イヤー」中の人に聞く、ラーメンを美味しそうに撮るコツ

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スマホでの撮影テクニックを探求し、SNSでたくさんシェアしてもらう写真を模索するTSスマホカメラ部。今回のテーマは、みんなが大好きな国民食にして、その情報はもはやコミュニケーションツールと化していると言っても過言ではない、「ラーメン」を美味そうに撮るコツです。

その指南をいただくのが、2016-2017年で17回を迎える業界最高権威の”東京 ラーメン・オブ・ザ・イヤー(TRY)”のムック『TRYラーメン大賞』(講談社)の編集を手がける佐々木正孝さん。自らも”ラーメン編集者”を標榜し、TRY新人賞に輝いた店舗をはじめ週2〜3軒は新店をチェックするなど、年間300杯以上を食べ歩くツワモノです。

ラーメン編集者・佐々木正孝さん

今回は具体的な撮影テクニックを披露いただくべく、佐々木さんオススメの「京都醤油ラーメン 京紫 灯花繚乱」(四ッ谷)にお邪魔しました。

真上から撮るか、斜めから撮るか

丸ノ内線・四谷三丁目駅から徒歩3分「京紫 灯花繚乱」

――あまたあるラーメン店の中でこのお店を指定された理由は?

「ここのラーメンは京都スタイルにこだわり、鶏だしと、コクと香りがきいた黒醤油、そして京都で製麺した中細麺が特徴です。『灯花』は四谷三丁目エリアで3店舗ほど展開しているんですが、もともと塩ラーメンがルーツなので、濃い目の醤油ラーメンであっても麺の盛り付けが綺麗で写真映えがするんですよ。豚骨や味噌だと麺が見えないですからね」

――な、なるほど。そこまで考えていただいていたとは・・・・・・。では早速ですが、編集者視点でラーメンが美味そうに見える撮り方を教えてください!

「まず、基本スタイルが大きく2つありまして、ひとつがインスタ映えする真上から撮る『真俯瞰(まふかん)』ですね。これは具材が彩り豊かな場合や、塩ラーメンなどスープの澄み切った様を見せたい時に最適です」

こちらが(ほぼ)真俯瞰。少しだけ傾いているのは・・・・・・

本当の真上から撮ると自分が影になってしまうから!(筆者によるNGカット)

「もうひとつが斜め上から狙う『斜俯瞰(しゃふかん)』。二郎系に代表される、立体的に盛り上がったトッピングが映える撮り方です。また、ラーメンを料理として撮りたい時、特にスープの色が濃い醤油ラーメンなどは、斜俯瞰がオススメです」

こちらが斜俯瞰。ベストの角度はそれぞれなので、微妙に変えて撮るとよし

斜俯瞰の場合、あまり引いて撮ると美味しそうな感じがしません(筆者によるNGカット)

――確かに、二郎系を真上から撮っても何がすごいのか伝わりませんもんね。ちなみに麺とつけ汁で器が2つ出てくる、つけ麺はどうすればいいでしょうか?

「つけ麺は考え方次第で、麺かつけ汁、どっちをフィーチャーするかによって大小をつけるとよいでしょう。これも記録として残すなら真俯瞰で、料理として撮るなら斜俯瞰がおすすめです」

ラーメンが「美人に見える」アングルを選ぶべし

――まず、ラーメンによってアングルを決めろってことですね。ほかにアングルで注意すべき点はあるでしょうか?

「基本ですけど、ラーメンにも”正面”があることは気にした方がいいですよね。ラーメン通のあいだでも、おかめ蕎麦じゃないけど、ラーメンを人の顔にたとえて『美人だね』と褒めることがあるんですよ。こだわりのあるお店なら必ず正面を考えて盛り付けているので、出された角度を微調整するくらいでいいんですけどね」

――これからは正面も気にしてみます! では具体的な技は?

「こちらも代表的なものが2つあって、ひとつがラーメン業界を中心にイラストレーター、デザイナーとして活躍する青木健さんが編み出した『青木撮り』です。青木撮りはまさに今ラーメンを食らわんとする瞬間をとらえるかのごとく、丼にググッと近寄って撮影する技。あまりに近寄るので、湯気でレンズが曇ったり、脂でレンズが汚れたり、うっかりカメラを丼に落とす人もいるほどです」

ラーメンに近寄った「青木撮り」

さらに斜めのひねりを加えて、画面いっぱいにラーメンを広げると、よりダイナミックに

――でも、ずずいと寄ったワイドアングルは迫力満点ですね。

「もうひとつの技が、最近多くの人が実践されている、麺を箸で持ち上げた状態を撮る『箸あげ』『麺リフト』ですね。これはラーメン通の林生馬さんが編み出したので『林撮り』とも呼ばれています。こちらは真俯瞰ばりのアングルで、レンズに向かって麺が登ってくるダイナミックな画を撮るのがポイントです」

レンズに向かって麺がそびえ立つ「林撮り」。箸を麺の下に隠すのがポイントです

箸が麺の上にのってしまうとよろしくない(筆者によるNGカット)

――注意点があるとすれば?

「これもレンズが曇りがちなのと、あとけっこう時間がかかってしまい、肝心の麺がのびちゃう点ですね。実際、業界的にも箸あげを嫌がる向きもあるようです。私も仲のいい店主から『佐々木さんはうちのラーメンを食べたことがないよね』と言われたことがあります。今まで何十杯も食べていたので、その真意を聞いてみると『出してすぐが、いちばん美味しく感じられるように作っているから』というわけです」

写真を撮るのに夢中になると食べ頃を逃します!

――仕事柄しかたないとはいえ、撮影しているうちにお店が狙っている味ではなくなっているということですね。

「はい。やはりラーメン撮影は1カットか2カット、理想は10秒程度で撮りたいですね」

撮影に集中するあまり、大事なラーメンを味わうことがおそろかになっては本末転倒。ゆえに、注文した時点で「真俯瞰」か「斜俯瞰」かのアングルを考えておき、サーブされた瞬間に1カット、もういっちょ別カットで青木撮りをおさえておくのがベターでしょう。慣れないうちの林撮りは手間取るばかりなので、いっそのこと動画で撮った方がいいかもしれません。

みなさんもあくまでラーメンの味を楽しむのを最優先に、ラーメン撮影もお楽しみくださいね。

【取材協力】

京紫 灯花繚乱
東京都新宿区四谷4-7 小林ビル1F
営業時間 11:00〜21:30
定休日 日曜日
http://ameblo.jp/sio-toka/

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