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九州の山奥で見つけた桃源郷! エネルギッシュな80歳店主が切り盛りする「地鶏ファーム」【熊本】

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九州・熊本の山村に、超破格の地鶏料理店が存在するーーー。

そんな噂を耳にしたのは、熊本出身の友人から。なんでも「山江村」といういかにも秘境を思わせるネーミングの土地にあり、たどり着くのが相当困難だそうです。

しかし、遠かろううまかろう。「行程が難儀なほど、そこで味わう料理は格別なはず」という昔からの思い込みには勝てず、『メシ通』で取材に行ってみることにしました。

地図だけでは辿り着けないお店

まず、気になる山江村の情報ですが、熊本県南部の人口3,600人ほどの小さな村。自然に恵まれた土地で、うなぎやラフティングで有名な人吉市の隣にあります。

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熊本市内から鹿児島方面へと車で向かうこと1時間半、山江村に到着。

お店は「地鶏ファーム 自然の里」という名前だそうで、グーグルマップに入力してみたところ、……ちゃんと出ました!

「なんだ、案外迷わずに行けそうだな」と思っていたのですが……

んん!?

よく見ると、途中で道が途切れています!

果たして無事にたどり着くのか?

とりあえず、山江村役場から進んでいきます。

すると途中の十字路でこんな看板が!

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でも……あれ?

よく見るとグーグルマップとは違う道を指しているのです。うーん。

やたら指示看板が誘導してくる

悩んだ挙句、グーグルマップでは途中で道が途切れていることもあり、看板の方を信じることに。

ススキが生い茂り、田畑が広がるのどかな景色が続きます。

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もしかして間違えていたのではないか?

やっぱり分かれ道でグーグルマップの方を選ぶべきではなかったのか?

そんな思いが脳裏をよぎります。

5分ほどさらに進むと、再び看板が。

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よかった、こっちで合ってるのかな? でもまだ1km以上あるのか。

すると、

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また看板が、

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ここにも看板。

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なにやらポツポツ出てきます。

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なんだかRPGをやっている気分に。(不法投棄はいけませんよ)

と、

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おお! 近い!

もうすぐ着くのか!?

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なんだか砂利道に入りました。

こんなところを通るのか?

対向車が来たらアウトですね。

そして……

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やっと到着!

読者の皆さん、スクロールお疲れ様でした!!!

やっと店主ご夫妻に会えた

小屋の中に入ろうとしましたが、開いていないし人の気配もありません。

おかしいな……。

ふと隣を見てみると、

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もしかして、このビニールハウスがお店??

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なんかすごそう……。

期待が高まります!

とりあえず、ビニールハウスに入ってみました。

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ここが店内のようですね。畳になっており、いろりもあって雰囲気出てます。

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と、奥の方から物音が!

どうやらお店の方がいるようです。

「(大きな声で)すいません〜!!」

「はーい」と奥から笑顔で出てきたのは、店主の山本忠臣さんと奥さんの和子さん。

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ご夫婦で20年ほど前からこちらのお店を営んでいます。

つい先ほどまでご自分の土地で野菜を採っていたとのことで「今日はね、美味しいシイタケが採れたから食べてくださいね〜」と見せてくれました。

お店では畑で採れた無農薬野菜を出しており、こちらのシイタケは天然木で栽培したものだそう。

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でかっっ!

隣にある卵と比較してもその大きさが伝わりますよね。

コリコリの食感がたまらない

これからどんな料理が出てくるのか楽しみです。

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まずはメインである炭焼地鶏の盛り合わせ(1人前 1,000円)。

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2人前で注文しましたが、すごいボリューム!

盛り合わせとして、もも肉やせせり、砂ずりを入れてもらいました。

野菜もついてきます。先ほどのシイタケもありますね。

では、いろりに網を置いて焼いていきます。

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「表面に色がつくぐらい焼けば大丈夫ですよ〜」と教えてもらい、軽く焼けたものにニンニクの効いたタレもしくは塩胡椒をつけて。

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ん〜コリコリした食感! これはビールに合う。

せせりは柔らかく、砂ずりも歯ごたえがあります。

そしてシイタケ。

焼いているときに醤油を少したらすと、芳ばしい香りが食欲をそそります。

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おお! これは美味い!

非常に肉厚で、柔らかい。癖になる食感。

チョー新鮮な卵を使った最強TKG

そこへ「今日はこんなに卵が採れました。後で卵料理出しますから」と、店主の山本さんがたくさんの卵を持ってきてくれました。

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その日に採れた新鮮な卵しかお客さんに出していないとのことです。

しばらくすると、卵焼き(600円)が登場!

あまりに綺麗な黄色で、まるでロールケーキのよう。

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しかもこれまたデカイ!

なんと10個もの卵が使われているそうです。

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お味の方は……

美味い!

外はふわふわ、中は半熟でとろとろ。

とても甘くてオカズというよりはスイーツに近い感覚ですが、正直なところ今まで食べた卵焼きの中で個人的には最高ランクに属するものでした。

続いて卵かけご飯(200円)が来ました。

産みたてだという卵を割ってみたところ……

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なんじゃこの三重構造は!?

新鮮過ぎて卵黄が立っています。

とろっとろの生卵をふっくら炊けた熱々の白ご飯にかけます。

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さらに、隣町にある鎌田醸造所の醤油をたらし、かき混ぜます。醤油は良質なカツオと昆布で作られているのだそうですが、

これはご飯が進みます!

まさしく最強TKG!!

というか、お米も美味い。なんと山本さんご自身が育てた自家製米だそう。つやつやした見た目に、モチモチの食感がたまりません。

ご飯に卵というシンプルなものですが、お店でも1番人気のメニューとのことでした。納得ですね。

耳を疑うほどの衝撃価格が

最後は締めのだご汁(500円)。だご汁は熊本の郷土料理で、関東で言う「すいとん」のようなものでしょうか。

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やっぱりこちらもデカイ!

1人前とはいえ器はラーメンの丼ほどの大きさ。小麦粉で練った団子が10個も入っています。

「庭で採れたシイタケとワラビも入れてますからね〜」と店主の山本さん。どこまで地産地消なのか……。恐れ入ります。

お好みで、九州で人気の柚子ごしょうも加えます。

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濃厚な出汁にピリっとした辛さ。肌寒い季節には、あったまります。

モチモチした団子もボリュームがあって、もうお腹いっぱい。

これだけたらふく食べたところで、店主の山本さんにお会計をお願いすると……

じゃあ1人2,000円ね。

自分とスタッフの2人で合計4,000円。

ええーーーっ。

我が耳を疑うほどの衝撃のお値打ち価格!

マジで桃源郷じゃないすか、ここ。

酵素入りの餌が地鶏を美味くする

こんな山奥で、こんなに本格的な地鶏を、ここまで手頃な価格で提供しているお店は九州内、いや全国でも珍しいんじゃなかろうか。

そこで山本さんにお店を始めた経緯について聞いてみました。

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もともとは野菜から養鶏や養蚕業まで含めて農業をずっとやっていたんです。でも農業というのは海外との価格競争もあってなかなか難しい。一次産業のままでなく、二次、三次すなわちお客さんに直接食べさせるところまで到達しなければ、農業ではやっていけないと感じました。そこで農業をやりながらこのようにお店もやることにしたんですよ。(山本さん)

自分たちで精魂込めて育てた作物を加工し、お客さんに届ける。これを世間では六次産業化と呼んでいるそうですが、農業の延長としてお店を始めたのが今の形になっているんですね。

お店の近くには畑の他に鶏舎もあるとのことで、特別に案内してもらいました。

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あれ?

ここって最初に行こうとしてたところでは……?

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鶏舎だったのか!

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1つの部屋にこれだけの鶏がいて20部屋以上あるので、全部で200羽以上。

鶏舎の中を山本さんが毎日チェックしているので、その日産み落とされた卵だけを採れるとのこと。

また餌に酵素を混ぜたものを与えることで、体内で酵素が発酵してポカポカと温まった鶏は健康的にすくすく育つそう。そんな工夫があって美味しいお肉や栄養価の高い卵になるんですね。

今後の抱負を聞いてみると……

ちなみに店主の山本さん、驚くなかれなんと80歳。そんな高齢で奥さんと2人だけでお店を切り盛りし、畑も耕し、こんなによくしゃべるなんて驚きです。

週1日のお休みも遠方に遊びに行くとは、エネルギッシュ過ぎる。では最後に、これからどのようなお店にしていきたいか、抱負を聞いてみました。

広い畑をお花畑にしようと思ってます。そうすればお客さんがここで地鶏を食べながら、景色も楽しんでいただけるので。最近はボタンやシャクヤクなどの花を植えるようになりました。また、夜に来られたお客さんからよく「お酒飲んで気持ちよくなってるから、人吉市内のホテルまで帰るのが面倒」という声も聞きます。将来的にはキャンプ場のようなものもお店の隣につくりたいです。

近くにホテルがなく、宿泊には隣の人吉市内まで行かなければならないので、そのまま近くに泊まれたら確かに便利でしょう。山江村ののどかな自然や、きれいな星空を眺めながら眠りにつけるのですから。

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熊本の人吉方面に行かれる際はぜひ「地鶏ファーム 自然の里」に寄ってみてください。

ただ、店主の山本夫妻が農作業に出てお店にいない場合もあるので、事前に電話予約した方がいいかもしれません。

いやでもホントここ、マジですごいお店です。

お店情報

地鶏ファーム 自然の里

住所:熊本県球磨郡山江村山田丙1790

電話番号:0966-22-8009

営業時間:12:00〜20:00

定休日:火曜日

※予約が望ましい

※金額はすべて消費税込です。

※本記事の情報は取材時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新情報はお電話等で直接取材先へご確認ください。

書いた人:栗山遼(くりやまりょう)

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1989年生まれ、福岡で活動する編集者・ライター。「働き方を変えた人たち」を特集したリトルプレス『HOWLAND』を創刊。ライターとしては雑誌『ケトル』、ウェブサイト『福岡移住計画』などで執筆中。イベントのディレクションや企業のブランディングにも携わっています。和食好きです。

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