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千代田区長選挙 「輝かしい敗戦」

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千代田区長選挙『輝かしい敗戦』(千代田区長選挙)

いち地方選挙が全国の注目を浴び、投票率も前回から10ポイント以上急上昇しました。いままでになかったことです。この流れが東京都議会選挙までつづくのでしょうか。
今回の千代田区長選挙は自民党都連と小池陣営がそれぞれの候補の後ろ盾となり総力戦を展開。結果は小池知事代理戦争と言われた石川雅己現区長が圧勝、5期目の当選を果たしました。ここまでの票を確保できたのであれば多選でなく独自候補を擁立できたろうとも思うのですが、とにかく自民都連、国政第一党の後ろ盾で出馬した与謝野信氏がトリプルスコア以上の大差で惨敗しました。千代田区民はあきらかに自民党都連代表である内田体制にNo!を突き付けたことになります。
マスコミや自民党でさえダブルスコア程度との意見が多かったように思われます。開票結果を見てみると平成に入って初めて投票率50%超えを記録、この結果に多くのメディアは、小池パワーが投票率も向上させ、その上乗せの票が圧勝をもたらしたと伝えています。

今回の千代田区長選のように一方的な展開が予測される選挙では、一人勝ちの雰囲気が漂い、どうせ自分一人が投票しても・・という空気感の中、投票率の向上は期待出来ないのが常です。無論小池旋風の影響もありましたが、投票率をアップさせた大きな要因は他にあるように思えます。

さて、なぜ国政第一党が推薦する与謝野氏と石川氏の間に大差がつき投票率が10%以上あがったのでしょうか?ここで注目すべきは五十嵐朝青氏の得票です。五十嵐氏の獲得した3976票を与謝野氏の票と併せると、多くのメディアや有識者の予想したダブルスコアよりも低くなります。つまり小池VS内田(自民党)の代理戦争に嫌気がさした区民が、ネームバリューでもなく、国政政党の後ろ盾もない五十嵐氏に票を投じることになり、結果無名の新人が与謝野氏と800票の差もなかったのです。
五十嵐氏にインタビューしたことがあります。
「一人一人に接してより良き千代田区政を伝える戦い方をしたい。青臭いと言われますが(笑」。
選挙戦の合間に接した五十嵐陣営は若いボランティアを中心に組織力が感じられない実に地味な選対であったが、活気と熱意はかなりのものでした。

国政第一政党VS小池都知事というポピュリズム(大衆迎合)的な選挙戦において、メディアからの注目も圧倒的に少ない中、票を投じた千代田区民の15.7%、全有権者の8.4%がこの若者に投票しました。「なにかが違い、なにか変われる・・」この不確実性、感覚的な様相だからこそ、五十嵐氏が地道に獲得した票や投票率アップ、今回の千代田区長選挙で起きた出来事に、これからの日本の政治のあり方を変える可能性を垣間見ました。
五十嵐氏の落選は輝かしい敗戦です。

地方議会ニュース 記者 青山真士
PHOTO  Marufish  https://www.flickr.com/photos/marufish/

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