【珍種ラーメン】秋葉原で密かにささやかれる絶品ハイブリッド麺「タコスラーメン」の味とは?
皆さん、はじめまして。このたびメシ通レポーターになりました鷺ノ宮やよいです。「食べるの大好き」を自認するだけあり、筆者のツイッターにはよく食べ物関連のツイートが流れてくるんですが、あるときタイムラインで目にしたのはこんな衝撃画像。
丼にこんもりと盛られたタコスの具。
しかし画像に添えられたツイートには「ラーメン」という文字が……。いったいどういうことなのかワケがわからない!
というわけで、今回はラーメンの上にタコスの具が乗った「タコスラーメン」を食べに秋葉原にあるお店「BLAISE」に行ってきましたよ!
秋葉原駅から歩いて行ってみた
お店の場所は、東京メトロ銀座線「末広町」駅3番出口を出てすぐ。
秋葉原駅から歩いても10分程度の距離です。
筆者はこの日、秋葉原駅で電車を降りて電気街口から歩いて行くことに。
家電量販店やパソコンショップにアニメやゲーム、アイドルといったサブカルチャーが溶け込んだ一種独特の街並みは、もうアキバならでは。
何度おとずれても圧倒されるものがあります。
そうした熱気を感じつつお店まで行くのも、なかなか楽しいものです。だって“どんな街で食べるか”というのも、食を彩るいいスパイスになったりするから。
タコスラーメン。その衝撃のビジュアルと味
さて、お店に入ると店主の遠藤さんが「いらっしゃいませー」と迎えてくれました。さっそくタコスラーメンを作っていただくことにします。
遠藤さんが手際よく調理を進める間に、店内を観察する筆者。
すると、アニメ系のグッズがいっぱい飾ってある一角を発見!
ーーこれらは遠藤さんのご趣味ですか?
「いえ、うちに来たお客さんが置いてってくれて。自宅に置くにも限りがあるのでこちらにも飾っているんです」
……なるほど! 秋葉原っぽいエピソードです。
そうこうしているうちに、タコスラーメンが運ばれてきました。
▲タコスラーメン(550円)
……こ、これは……ゴクリ。
ツイッターで画像は見ていたけれど、実物を目にするとさらに衝撃度が増しますね。スープがたっぷり入ったラーメンどんぶりにひき肉やチーズ、エビ、キャベツといったタコスの具がドン。ご丁寧にトルティーヤチップスも添えられてるよ! 普通のラーメンで言えば海苔が来る位置だからね、ここ。
香りもちゃんと漂ってきます。ちょっとスパイシーでスーッとするような……うん、間違いなくタコスの香り。でも目の前にはラーメン。
頭がこんがらがりますね。
では、いただきます!
具の下から麺を引き出して、具と一緒に口に入れます。
……えっ、タコスとラーメン、違和感ない。
それどころか、はるか昔からこの料理が存在していたとしてもおかしくない。意外なほどにマッチしてます。
豚骨ベースにトマトやサルサソースを加えてあるというスープはサラサラあっさり。タコスの具も辛さはほとんどないから食べやすい。麺はインスタント麺ですが、かえって肩ひじ張らずに食べられるのがこれまたいいです。
ーータコスとラーメン、ぜんぜん違和感ないですね。箸がどんどん進みます。
「ラーメンもタコス同様、小麦を使ってますからね。材料が同じだからそんなに違和感を感じないと思いますよ」
ーーなるほど! 言われてみると納得です。でも、そもそもなぜこのメニューを出そうと思ったんですか?
「オープン当初はメニューになかったんです。しばらくしてお客さんに『アニメでラーメンにタコスを乗せる場面が出てくるんだけど、そういうの作れない?』って言われて作ってみたのがきっかけ」
ーーこれまた秋葉原らしいエピソードですね!
「最初は期間限定のメニューだったんです。それが意外と好評で。お店のホームページには載っていないけど注文する人は多いですね」
これね、なんというかいい意味で「まかないメシ」っぽいんですよ。
店主が常連さんやバイトの方に向けてちゃちゃっと作ったようなジャンクさがありながら、それでいてやさしくマイルドで妙に引きつけられる味わいというか。
これでお値段、550円。私、近所に住んでたら間違いなく通っています。
シメはリゾットでスープまで逃さない
食べる前はくどいんじゃないかと想像していましたが、意外とあっさりなタコスラーメン。逆にこれだけではもの足りなく感じる人もいるかもしれません。
「そんなときはライスを追加してリゾット風にするお客さんもいますよ」
と遠藤さん。ライス! そういうのもあるのか!
もちろん私もいただきます。
▲白ご飯(100円)
……はい、これ間違いナシ。メキシカン風のサラサラリゾット、おいしいに決まってます。ここでチーズを追加したり、テーブルにあるタバスコをかけたりして、各自で味変(あじへん)するのもアリですね。
期間限定で緑茶生地のタコス&ブリトーも!
「BLAISE」のいいところは、こんなふうに個性的なメニューをいろいろ出しているところ。そのときどきでユニークなメニューに出合うことができます。
「今、緑茶味の生地のタコスとブリトーも期間限定で出してるんでぜひ食べてみてください」
と遠藤さんに言われ、普通の生地のブリトーと緑茶生地のタコスを作っていただきました。どちらも中の具がモリモリ! 野菜もしっかり取れてありがたいです。
▲ブリトー(500円)
▲タコス(450円)
食べ比べてみると、緑茶生地のほうが食べた後にちょっとしたほろ苦さやさわやかさが口の中に残り、違いがわかります。
緑茶味の生地は10月に秋葉原で開催された「文化庁メディア芸術祭」というイベントに参加した際に考案されたもの。タコスもブリトーもお店の超定番メニューですが、緑茶生地に変えるだけでちょっと不思議なフレーバーを楽しめて面白い!
アキバB級グルメの進化を見た
他にも、ブリトーを揚げたチミチャンガやローストビーフ、お汁粉など「そのとき出合えたらラッキー」的なメニューがいろいろ。仕入れの関係で数量限定のものも多いので、そうした情報は随時、お店のホームページではなくツイッターで流しているそうです。
タコス、ブリトー、タコライスといった主要メニューだけでも種類豊富ですが、サイドメニューもかなりバラエティに富んでいます。
「うちにはたくさんのメニューがありますが、フライドポテトだけ頼んで食べていくお客さんもいるぐらい。それでもぜんぜん構わないですよ」
と話す遠藤さん。そうした素朴な人柄が、お店の居心地のよさやお客さんを喜ばせるメニューの数々にも表れているに違いありません。
時代とともに独自の進化を遂げてきた秋葉原。それに合わせてさまざまなB級グルメも生まれましたが、「BLAISE」のタコスラーメンも間違いなく、アキバを象徴するかのような“進化系ハイブリッドグルメ”と言えそうです。
秋葉原に来てどこでゴハンを食べようか迷った方はぜひ訪れてみてください。
ちなみに、テイクアウトもOK!
お店情報
BLAISE
住所:東京都千代田区外神田3-7-9
電話番号:03-3255-6540
営業時間:11:00~20:30
定休日:不定休
※金額はすべて消費税込みです。
※本記事の情報は取材時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新情報はお電話等で直接取材先へご確認ください。
書いた人:鷺ノ宮やよい
三重県出身。旅行代理店、編集プロダクションを経て2009年よりフリーライターとして活動中。学生時代に池波正太郎の小説やエッセイを読んで、食べ物の魅力を文章で伝えることに惹かれる。これまで雑誌やウェブサイトなどで携わったグルメ関係の記事は100本以上。三度の飯より食べることが好き。激辛ジャンキー。慢性眼精疲労。 Twitter:@saginomiyayayoi
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