【名古屋デカ盛り列伝】全国にその名をとどろかせる「店麺多房 あいうえお」の驚愕メガ盛メニュー
炭水化物メガ盛! 病気ライス
名古屋、平針にある「店麺多房 あいうえお」。その名を聞いて、条件反射的にピクッと反応したアナタ! アナタは間違いなく大食いマニア。
なぜなら、名古屋はおろか、全国にもその名をとどろかせる有名メガ盛店なのだ。
地下鉄鶴舞線平針駅1番出口から東へ徒歩3分に、大食いマニアの聖地はある。
私は大食いマニアではないが、ココは学生時代にはお世話になったお店のひとつである。何せ、パスタは並盛で150g。
これは他店ではもう立派な大盛サイズだ。腹ペコの貧乏学生にとってはウレシかった。熱々の鉄板でいただく「なつかしのナポリタン」(1,380円、写真上)もデフォルトでこのボリューム。
これでもの足りなければ1up(250g)、2up(500g)、3up(750g)も用意している。あ、これらは乾麺での重量となるので、ゆで上げると3倍になるのでご注意を(笑)。並盛で450gなので普通の人なら満腹だ。
その後、ライターとなってからもメガ盛メニューを何度か取材した。それが今もメニューにある「病気ライス」(1,400円)だ。
400gの大盛カレーライスの隣に焼きそばと焼きうどんがそれぞれ一玉ずつ。つまり、1つの皿に3人前のメニューが盛られているのだ! いったい炭水化物の含有率はどうなってんだか(笑)。
賄いで食べたスタッフの「こんなに食べたら病気になっちゃう」というひと言でメニュー名が決まりました(笑)。一般の方が完食できる限界がこの量だと思います。いわば、ビギナーズラックですね。
そう話すのは二代目店主の永田国大さんだ。
大食いマニアにとって、「病気ライス」程度のボリュームはまさに朝メシ前。ココのメガ盛メニューの破壊力は、まだまだこんなモノではない。
重量2.8kgの爆盛トルコライス
永田さんが不敵な笑みを浮かべながら運んできたメニューに目がクギ付けになった。
なっ、何じゃこりゃぁぁぁ!?
それが「トルコライス」(2,500円)である。
トルコライスといえば、豚カツとピラフ、スパゲティ、サラダがひと皿に盛られた長崎県発祥のご当地グルメだが、ココのはカレーと炒飯、パスタ、ハンバーグがテンコ盛り。
永田さんによると「インド(カレー)と中国(炒飯)、パスタ(イタリア)の真ん中にあるのがトルコです!」と、わかったような、わからないような解説(笑)。真ん中にあるのハンバーグの発祥は、ドイツのハンブルグだが、細かいツッコミはナシの方向で(笑)。
ちなみに重量は驚愕(きょうがく)の2.8kg!
信じられないことに大盛も可能である。1up(+800円)が倍の5~6kg、2up(+2,000円)が7kgオーバーと、まさに悪夢以外の何物でもない。で、さらにその上をいく3upはというと……。
2upまではオーダーがあったのですが(!)、さすがにまだ3upはないんですよ。だから私にもわかりません(笑)。そういえば2upをオーダーしたのは小柄で華奢な女性のお客さんでした。ええ、ちゃんと完食されましたよ。(永田さん)
世の中は広い……。
難攻不落の「名古屋盛金ライス」
しかし、大食いマニアの中でも超級クラスの大食い(?)には、トルコライスは比較的完食しやすいらしい。まったく理解できないが(笑)。
その秘密は、たっぷりのトマトソースがかかったパスタ。ソースの酸味が口の中をリセットし、次のひと口へのファイトが湧くのだ。そのおかげか、気合いを入れて作った永田さんの予想に反して、完食する猛者が続出した。
これが、あろうことか永田さんのメガ盛クリエイターとしての創作意欲に火を付てしまった。
難攻不落のメニューとしてこの世に送り出したのが「名古屋盛金ライス」(2,600円)。
炭水化物の大海原にエビが浮かんでいる!
焼ききしめんと味噌ピラフ、インディアンパスタ、その上に大ぶりなエビフライがどーんとのっている。重量はトルコライスと同じ2.8kg。
なごやめしらしく、皿の一面が真っ茶色(笑)。食欲が刺激されるよりも見ただけで満腹になるのは気のせいだろうか?
トルコライスと違って、口の中を中和させる要素は皆無。味噌とカレーが行く手をふさぐため、難易度はかなり高いです。それでも完食される方がいますけどね。ちなみにこちらも大盛可能です(笑)。(永田さん)
史上最強! 重量4kg「でらモコ」
メガ盛りメニューはまだまだある。大食いマニアたちから「史上最強」と評されるのが重量4kgオーバーの「でらモコ」(3,800円)である。
カオス過ぎてよく分からない!
前出のトルコライスは皿全体の約1/3をナポリタンスパが占め、その適度な酸味が大食いマニアにとっては救いとなった。一方、こちらは皿の半分がナポリタンスパで、残り半分は白ご飯。それらを合わせて約4kg!
炭水化物×炭水化物の図式が成り立つのは、麺に適度な塩っ気があるからこそ。しかし、おかずとしてのポテンシャルが低いナポリタンスパでご飯を食べるのはかなりツライ。
ナポリタンスパとご飯の上にのるのは、約700gのビーフステーキとウインナー6本、レタスやトマト、キュウリなどの野菜、厚切りトースト1枚分の食パン。これらをおかずに約2kgのご飯を平らげるのもかなりシンドイ。しかし……。
テレビの取材で某大食いアイドルにコレの大盛(約8kg)をクリアされました。しかも、食後にはパフェまで平らげました。あれは悔しかった(笑)。それと、開店前、駐車場に車を止めてラジオ体操をしている方がいたんです。開店と同時に店に飛び込んできてコレを注文して、3時間かけて完食しました。めちゃくちゃ気合いが入っているな、と(笑)。(永田さん)
……。
「なぜ登るのか」との問いかけに「そこに山があるから」と答える登山家と同様に、大食いマニアも「そこにメガ盛メニューがあるから」としか答えようがないのだ。よくわからないけど(笑)。
心安らぐ通常メニュー
念のために言っておくが、ココは大食いマニアの専門店ではない。もちろん、ノーマルな(とはいえ、他店よりも量が多いが……笑)メニューも用意している。
こちらは、パスタでいちばん人気の「バジリコベーコン」(1,130円)。
ベースとなっているのは、ペペロンチーノ。オリーブオイルと唐辛子のさっぱり&ピリ辛はクセになる味わいだ。
パスタがメインのランチも豊富で、中でも日替わりのパスタとカレーライス、サラダがセットになった「あいうえお満足ランチ」(1,390円)がイチオシ。
これも炭水化物×炭水化物だが(汗)、メガ盛メニューと比べればカワイイもんだ(笑)。平日のみならず、土・日・祝も用意しているというのもウレシイ。
さらに驚くべきことに、和食も用意している! 実は永田さんはお店を継ぐ前にイタリアンのほかに和食のお店でも修業していたのだ。
ランチでは、籠盛りの小鉢とまぐろ刺身、エビフライ、一人鍋、味ご飯、お菓子のセット、「花より団子セット」(1,980円)がオススメ。和食だけに栄養バランスも秀逸だ。
私が学生だった頃は、ココのお客さんは若者が中心だった。しかし、和食メニューを揃えたことで、三世代の家族連れが来店することも今では珍しくはない。これからも幅広い世代に愛され続けていくことだろう。
お店情報
店麺多房 あいうえお
住所:愛知県名古屋市天白区平針3-704
電話番号:052-803-8639
営業時間:11:00~15:00(LO 14:30)、17:00~23:00(LO 22:30)
定休日:不定休
ウェブサイト:http://www.e-aiueo.com/
※金額はすべて消費税込です。
※本記事の情報は取材時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新情報はお電話等で直接取材先へご確認ください。
書いた人:永谷正樹
名古屋を拠点に活動するフードライター兼フォトグラファー。地元目線による名古屋の食文化を全国発信することをライフワークとして、グルメ情報誌や月刊誌、週刊誌などに写真と記事を提供。最近は「きしめん」の魅力にハマり、ほぼ毎日食べ歩いている。
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