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猫の命を考える 悪質ブリーダーとペットオークション

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猫を飼いたいと思った時、どんな場所が浮かぶだろうか?
ペットショップ?ブリーダー?日本では圧倒的に、入手する場所といえば「ペットショップから」という人が多いのではないかと思う。

では、そのペットショップに並ぶ猫は、どのような経由で店頭に並ぶのかご存じだろうか?
これも多くの人は、ブリーダー(繁殖者)からと思い浮かべるのではないだろうか?

日本では、繁殖された猫の多くは、ペットオークション(又は、ペットの競市と呼ばれる場所)で値段が決まりペットショップの店頭へと流れ着く。清潔な空間に、子犬や子猫が並ぶ店内。ペットを飼わずとも、ついつい足を止めて可愛い子猫の姿を楽しんだこともある方も多いのではないだろうか?

以前、ブリーダーの取材をしたことがある。しかもそのブリーダーはかなり悪質な繁殖を行っていた。プレハブの中には、犬猫合わせて100匹はいたのではないだろうか?たった2名だけで世話をしていた。犬種はおろか、猫種も知らず、病気の知識もほぼ皆無だった。猫の死体が放置され、子猫は感染症を患っていた。病気を放置していたようにも見えた。その悪質なブリーダーは、定期的に犬や猫をペットオークションに持ち込み、生計を立てていた。繁殖犬や猫が病気などで死んだら、そのまま産業廃棄物(ゴミ)として死体を自治体に回収させていた。それは合法であると主張もしていた。

鳴き声が苦情になるからと、窓は閉めっきり、換気はほとんど行われていないようで、餌は完全に腐っており、水には苔が生えていた。狭いケージの中で、ろくな手入れもされず、一生を過ごすのだ。残念ながら、こうした悪質なブリーダーは全国にかなりの数がいると憶測されているが、実態数は見えてこない。

そしてペットショップから購入する場合、結果的に、悪質ブリーダーに加担してしまっている可能性も十分に考えられる。ブリーダーとペットショップを繋いでいるペットオークションとは、繁殖された犬や猫を仕入れたいペットショップと、繁殖した犬や猫を売りたいブリーダーの仲介役となり、売れた金額の手数料が儲けとなる。

これにより、ペットショップは、自家繁殖せずとも、販売する犬や猫を仕入れることが可能になり、また、繁殖業者にとっては、すぐに買い取ってくれることから、次々と繁殖させることができるメリットがある。

しかし、ここには大きな問題点もある。ペットオークションが介在することによって、買い手となる一般消費者は、仕入れた猫がどのような過程を経て店頭に並んでいるのかを把握することができない。全てのペットショップではないにしても、購入時点で、悪質なブリーダーから来た猫なのか?大切に育てられた猫なのか?知ることができない。本来であれば、消費者は取捨選択を経て、購入する自由がある。もし、悪質なブリーダーから来た猫なら購入拒否もできるはずだが、それを隠せてしまうのが、今のペット問題の一つとも言える。
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殺処分された猫

遺伝性疾患が、購入後に発症する可能性もある。近親交配が繰返されているかもしれない。私が取材した中では、このような飼い主もいた。ペットショップから購入した飼い主は、3か月後に歩行困難が見られ、病院に連れに行ったところ、遺伝性疾患が見つかり、ペットショップを訴えた。
その結果、わずか3か月分の医療費しか保証されなかったという。
今後、動物愛護法改正では、8週齢問題が焦点となってくるだろう。しかし、多くのペットショップは、可愛い幼齢の時期に売ってしまいたい思惑がある。ぬいぐるみのような丸い時期の方が、高く売れる以上、なるべく若いうちに売りたいというのが本音ではないだろうか?

「悪徳ブリーダーをなくしたい」「殺処分をゼロにしたい」というならば、ペット流通という源流をもう一度、見直す必要性があるのかもしれない。

 

 

幸せな猫ライフを過ごせるシェルター式保護猫カフェを作ります

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著者:放送作家 藤村晃子

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