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お兄ちゃんになった5歳の息子。まだ小さかった頃の言葉が、今の私を救ってくれた

昔から、とても甘えん坊な息子。

公園に行っても私の手をなかなか離さない。

幼稚園のお友達が出来ても、ママも一緒に!が鉄則だった。

大変だったけれど、ママ大好きな姿に、愛しさもひとしおだった。

そんな息子も5歳になり、念願のお兄ちゃんに。

はじめのうちこそ、生まれてきたばかりの妹をかわいがってくれた。

けれど、妹に敵対心を感じはじめるのに時間はかからなかった。

つねる、押す、おもちゃを取り上げる。

なんで僕のことはしてくれないの?と泣く…。

それは私にとっても胸の張り裂けるような、はじめての体験。

愛情が半分しかかけられなくなってしまったのかと、

寂しい思いをしているんじゃないかと、授乳中もいつも息子のことを心配してしまう。

そのうち、息子の意地悪が、私をイライラさせるようになった。

あんなに可愛いのに、嫌いになってしまいそう…。

愛情が足りないからだと、自分を責めていた。

そして産後半年。

やっと気持ちの揺れが、収まった。

私を救ってくれたのは、息子がまだ一人っ子だったとき、私に言ってくれた言葉だった。

2歳の、まだ片言だった頃の息子。

眠りにつく前にふと、

ママのお腹の中にいた時、何していたの?と聞いてみた。

「ムニャムニャシテタノ。アト、ミズアソビ!」

「えーっ、すごいね!お腹の中のこと、憶えてたんだ!

じゃ、どうしてママのところに来てくれたの?」

「ママネ、エーンエーンダカラ。」

そう言われて、私は言葉に詰まってしまった。

この子は、私を選んで、産まれてきてくれた…。

それも、エーンエーンと泣いていたから、と…。

「ママハ電車デ本ヨンデテネ。ソラカラ、テヲフッタノ。」

私は読書が好きで、移動中はよく本を読んでいたのだった。

すべて、この子が私を選んできてくれた。

私を見つけて、笑わせにきてくれた。

そういえば、この子の妊娠が分かった日、楽しい人生を歩もうね、と約束したのだった。

なのになぜ今、妹が出来て混乱している彼を、もっともっと抱きしめてあげなかったんだろう。

こっちにおいでと言って、二人ともいっぺんに抱っこしなかったんだろう。

簡単なことだ、ぎゅうと抱きしめて、いっぱい大好きと言ってあげればよかったんだ。 関連記事:「弟ができて、この子がどういう状態か分かりますか?」無愛想な小児科医が教えてくれた大切なこと by ゆむい

そう思ったとき、不安や悲しみがすうっと消えていった。

そして、ごめんねとありがとうの涙が、止めどなく流れた。

実は息子は、私の出生時の体重と全く同じ2,742gで産まれてきてくれた。

そして妹は、息子と全く同じ日に、産まれてきてくれた。

体重は、妹のほうが私たちより4g重かったけれど。

息子も妹も、私を選んでくれたんだね。

日常に追われていると、忘れてしまいそうになるけど、君たちといられるのは、君たちが、選んでくれたからなんだ。

2歳の息子の言葉を胸に、これからは笑って過ごそう。

そうしたら、5歳の息子にこんなことを言われてしまった。

「ママ大好きだから、何されても許しちゃうよ」

私もまだ母親5年目、子供の方がなんでもお見通しだなあ。

私が君たちを愛する以上に、子供たちからの愛は、深く、広い。

これから少しずつ、返せていけたらいいな。

選んでくれてありがとう。

二人をだっこすると、ふんわりと幸せが香ってくる。

なんでもない日々に、君たちといられることに、ありがとう。 関連記事:4歳の息子が突然言った「ママたちを選んで来たの」。魔法の言葉が今日も私を勇気づける

著者:えび

ピアノと読書を愛する、バリバリの主婦。

結婚を機に、いったん仕事をリセット。

今は5歳の男の子と6ヶ月の女の子と、育児に没頭中。

※プロフィール情報は記事掲載時点の情報です。

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