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『直虎』 大河常連の前田吟の好演、中村梅雀の語りに注目

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 女優の柴咲コウ(35才)が主演を務めるNHK大河ドラマ『おんな城主 直虎』が1月8日、スタート。初回の平均視聴率16.9%の好スタートを切った。2年ぶりに女性主人公ということもあって話題性は上昇中。時代劇研究家でコラムニストのペリー荻野さんは、大河の常連でもあるオーバー60の2人に注目。独自の視点で見どころについて解説する。

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 そんなわけで、元気よくスタートした大河ドラマ『おんな城主直虎』。初回から、こども時代のヒロインおとわ(後の井伊直虎)が川に飛び込んで溺れかけるわ、馬で山谷を駆け抜けるわ、お転婆ぶり全開。一方で、当主でおとわの父直盛(杉本哲太)はじめ、井伊家の親世代は、強大な力を誇る今川家に圧迫されてキューキューする日々。そして、おとわの許嫁亀之丞の父井伊直満(宇梶剛士)は、こっそり今川に反抗しようとしていたことがバレて、今川義元(春風亭昇太)によって暗殺されてしまった!
 
 初回にどどーんとでっかい事件を描いて「つかみ」をするのは、大河ドラマの掟ともいえるが、それにしても昇太の義元は不気味だった。顔は白いのに腹は真っ黒? 『笑点』のブラック団三遊亭圓楽からはどんなメッセージが届いているのか、気になるところだ。

 今後、出家して次郎法師となったおとわ(柴咲コウ)、亀之丞(井伊直親・三浦春馬)、幼なじみの井伊家家老の息子鶴丸(小野政次・高橋一生)の微妙な関係や桶狭間の戦など、おとわがおんな城主になるまでさまざまな出来事が起こる。そんな中、私が注目しているのは、オーバー60ふたりの「大河ドラマのラッキー男」だ。
 
 一人目は、おとわの曽祖父井伊直平役の前田吟。今川家に戦で敗れた無念の過去を持つ直平は、今川家が大嫌い。事件のたびに刀を抜いて怒りをあらわにする暴れん坊のご隠居だ。前田吟ご本人は、このキャラクターがとてもお気に入りのようで、先日出演した『土曜スタジオパーク』で「馬に乗るシーンのため乗馬クラブで練習した」とか「(脚本にはないが)刀を抜いちゃうよってね!」などと熱血トーク。横にいたおとわの母役の財前直見に「(直平が)あまりに見ていて面白い」などと言われていた。

 大河ドラマは11年ぶりという前田だが、これまで彼が出演した戦国大河ドラマはどれも好評を博している。大河ドラマ史上初の「戦国ホームドラマ」といわれた橋田壽賀子脚本の『おんな太閤記』(1981年)は、全50話の平均視聴率31.8%を記録。同じく戦国から江戸初期の橋田脚本の『春日局』(1989年)も32.4%。『功名が辻』(2006年)では、主である山内一豊(上川隆也)の妻千代(仲間由紀恵)を「にこにこしているところだけが取り柄じゃ」などと勝手なことを言い合う前田と武田鉄矢が『スター・ウォーズ』のC3-POやR-2D2のような名コンビぶりを発揮し、人気となった。

 ちなみに前田の大河ドラマ初出演は、北大路欣也主演の『竜馬がゆく』(1969年)で岡田以蔵役。『龍馬伝』で佐藤健が演じた役かと思うと感慨深い。

 また、もうひとりの「大河ラッキー男」は、語りを担当する中村梅雀。『天と地と』(1969年)以来、11作目の大河ドラマとなるが、『八代将軍吉宗』(1995年)で言葉をうまく話せず、苦しむ徳川家重を熱演し、高い評価を得た。その後、『葵 徳川三代』(2000年)では、助さん格さんを従えた水戸光圀(黄門様)として軽妙な語りを担当。こちらも評判となっている。

 柴咲コウはじめ、大河ドラマ初出演の若いも多い「おんな城主直虎」にベテランが大河ラッキー風を吹き込むか。まず、序盤は顔にバッテンの傷をつけた前田吟ご隠居の「抜いちゃうよ」の張り切りに期待したい。

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