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出世する人が「自分の評価」よりも大切にするものとは?

12万部を超えるベストセラーシリーズとなった『プロフェッショナルサラリーマン』(プレジデント社、小学館文庫)。その著者である俣野成敏さんに、「ビジネスパーソンの仕事への向き合い方」についてお話しいただくこのコーナー。第3回の今回は、「出世する人が自分自身の評価よりも大切にしていること」についてです。f:id:k_kushida:20161226172801j:plain

こんにちは。俣野成敏です。

会社で働いている人の多くが感じている悩みのひとつに「人間関係」があります。表向きはともかくとして、退職理由の大部分を占めているのは、本当は「職場の人間関係」だともいわれています。

部下の立場にいる人であれば、異動の時期になる度に「次の上司とはうまくやれるだろうか?」という気持ちが頭をよぎるものです。嫌われるとはいかないまでも、もし上司が「話のわからない相手」だったとしたら、あなたはどうしますか?

「上司に気に入られれば出世する」は本当か?

私は独立してから複数の事業を手がけていますが、そのひとつにフランチャイズの店舗展開があります。先日、店舗の社員からこのような相談を受けました。

「店長になりたいです。どのようにしたら評価いただけるでしょうか?」

この手の質問は本来、直属の上司である店長が受けるべきものですが、今回は店長が自分なりの回答した上で、「他店舗でも同様の悩みを持つ社員がいるかもしれない」と判断し、店長会議の場で直接店舗の社員に質問してもらったものです。

当社の場合、優秀な店長が育ってきているため、私が直接店舗の社員をマネジメントするということはほとんどありません。そのため、社員と顔を合わせる機会は、年に数回だけというのも珍しいことではありません。しかし、優秀な社員を見極め、店長などの人事を最終決定するのは、私の仕事。自社の社員とはいえ、ほとんど顔を合わせる機会のない相手を、どうやって評価するのでしょうか?

実は、本人のことをよく知らなくても、その人のことを評価することは可能です。聞き方さえ間違えなければ、当人と普段接している周りの人間の一人ひとりにヒアリングをし、出て来た答えを合わせれば、狂いがないからです。

世間では、しばしば「ウチの上司は他人を評価する能力がない」とか「上司に気に入られないから評価されない」ということをいう人がいます。ひょっとすると、これをお読みのあなたもそう思っていらっしゃるかもしれません。

しかし、仮に上司ひとりに取り入って出世ができたとしても、周りの関係者からさほど評価されていない人が、そんなに長続きすることはありません。

ですから逆をいえば、今の上司からは評価されていなくとも、周囲から評価されているのであれば、安心して大丈夫ということです。

なぜ、会社には「あんな人が上司?」と思う人がいるのか?

確かに、上司の中には「適材適所」などお構いなしに、いき当たりばったりの仕事を振ってくる人がいるのは事実です。誰しも一度は心の中で「なぜ、あんな人が上司をやっているのだろう?」と思った経験があると思いますが、それに関しては「ピーターの法則」という法則で説明することができます。

それは1969年、ローレンス・J・ピーター教授らが出版した『ピーターの法則〜〈創造的〉無能の勧め〜』の中で提唱された概念です。それによると、「人は会社の中で自らの能力の限界となる地位まで出世し、そこで止まる。仕事はまだ限界に至っていない人の手によって遂行される」とあります。つまり、今は無能に見えるかもしれない上司も、かつてどこかの場面では有能だったということです。

一般に、人は新しい任務を与えられた時に、すぐにその仕事ができるようにはなりません。何度も失敗して試行錯誤を繰り返しながら、徐々に仕事のノウハウを身につけていくものです。

もともと、上司と部下は業務内容が違います。会社から求められていることも当然違いますから、仕事の優先順位も変わります。上司にとって、プレイヤーとしての経験はありますから、おおよそのところはわかります。けれど、部下はまだマネジメントをしたことがないため、部分的なことを見て揚げ足を取りたくなるものです。

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